*この記事を書いているのは大学で生物学を専攻していただけの人で、専門家ではありません。
コロナウィルスの情報がありすぎて、「どれを信用していいのか分からねー」というのが本音かと思います。専門家のいうことを信じたいのだけれど、専門家によって考えが分かれていまして、「どっちを信じたら?」みたいになっております😅
ということで、私なりにコロナウィルスの情報をまとめていこうと思います。
*記事の内容を簡単に動画でまとめています↓↓↓
1 コロナウィルスについて色々と調べてまとめてみた
とりあえずは、内閣官房のこちらのサイトを一読しておきましょう↓
1.1 そもそも新型コロナウィルスとは?
コロナウィルスはウィルスの一種です。で、もともとコロナウィルスはありふれています。『風邪』を引き起こすウィルスとして、コロナウィルスは知られているのですね。

https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/01_kaze/
風邪を正式にいうと、『風邪症候群』といって、鼻やのどの急性炎症の総称です。ウイルスが粘膜から感染して炎症を起こすため、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、たん、発熱といった症状が起こっているわけですね。
1.2 人に感染する7つのコロナウィルス
人に感染するコロナウィルスはこれまでに7つが見つかっております。そのうち1つが、2019年12月以降に話題となっている新型コロナウィルス(SARS-CoV2)です。
コロナウィルスの有名どころでいうと、今回のは除いて、
- 2002年に発生したSARS(サーズ)
- 2012年以降発生しているMERS(マーズ)
なんかです。これらもコロナウィルスだったのですね。
1.3 新型コロナウィルスはどこからきたのか?
SARSやMARSは動物由来と考えられています。今回の新型コロナウィルスも動物由来と考えられていますが、確定的な証拠はありません。新型コロナウィルス の遺伝子配列を調べると、コウモリ由来のSARSに近いため、新型コロナウィルスもコウモリ由来ではないかと考えられています。
1.4 新型コロナウィルスにかかって退院した人はいるのか?
症状があって入院した996名のうち、890名が退院している。(3月25日時点)
具体的にいうと↓
国内で発症した事例、空港検疫又はチャーター便で帰国された方で、症状があって入院した996名のうち263名、症状がないが陽性の方127名のうち38名、クルーズ船から下船された方で陽性であった方712名のうち590名の合計890名を超える方が退院しています(3月24日12時時点)。
引用:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html 問11
1.5 新型コロナウィルスの治療法は?
3月25日時点で、いまだ確立されておりません。
治療法としてやることは、
- 発熱や咳などの症状を緩和するために、解熱剤や鎮咳薬を投与
- 肺炎を起こした場合は、酸素投与や人工呼吸等
重症となった場合は、人工呼吸器が唯一の治療法となります。ですから人工呼吸器が不足すると命を救えなくなってしまいます。
iPS細胞の山中伸弥先生曰く、ワクチンや治療薬が開発するまでに1年以上かかるかもしれないとのことです。
1.6 新型コロナウィルスの予防法は?
- 石鹸による手洗い
- 消毒用アルコールによる消毒
- 人混みを避ける
- 十分な睡眠を取る
という、当たり前の方法が予防です。
1.7 クラスターとは?
クラスターとは集団感染のことです。
- ライブ会場
- スポーツジム
などの、寒気が悪く、人が集まり、声を出すところで感染が拡大しております。
また急激な感染拡大を防ぐためには、クラスターの発生場所を捉えて、対策を取ることが重要になってきます。
1.8 新型コロナウィルスの潜伏期間とは?
WHOによると、1〜14日とのことです。(多くは5〜6日)
1.9 重症化しやすい人とは?
- 高齢者
- 基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患など)
は、重症化するリスクが高いです。
1.10 新型コロナウィルスの信頼度が高いエビデンス
信頼度の高いエビデンスを、山中伸弥先生がサイトにまとめてくれています。
(病態)
・国、地域により致死率異なる
ドイツ:0.5%、韓国、クルーズ船、武漢以外の中国:1~1.5%、
日本:3.5%、武漢:4.5%、イタリア:10%
・感染後、症状が出るまでの潜伏期間は1から17日とばらつきがある(平均は7日程度)
・感染しても症状が出ない場合がある
・感染してもPCR検査で陰性となる場合がある
・発症しても多くの場合は発熱や咳などの軽症
・高齢者や持病を持つ患者を中心に一部の患者では肺炎等で重症化、致死率も高い(感染)
・感染力(基本生産数)は、まだ確定していない。
・咳等の飛沫とドアノブ等を介しての接触で感染する。
・集団感染(クラスター)が世界各地で報告されている。
・クラスター以外(家庭内など)でも感染する。
・症状がなくとも、他の人に感染させる場合がある。(対策)
・手洗いやマスクしていても感染することがある。
・ワクチンはまだ開発されていない
・効果の証明された治療薬はない引用:https://www.covid19-yamanaka.com/cont7/main.html エビデンスがあり、正しい可能性が高い情報
1.11 全員検査します!がやばい
PCR検査を誰でもします!みたいなことをやってしまうと、危険です。というのも、不安な人が病院に行ってしまうからです。
- ごくわずかの新型コロナウィルスにかかった人
- 大勢の新型コロナウィルスではない人
が病院に押し寄せることになり、結果として『院内感染』しまくっちゃうわけです。そしてそこに医療のリソースも割かれてしまい、医療崩壊につながってしまいます😱
「検査を誰にでもやります!」は、政治家の人気取りの発言なのでしょうね。医療崩壊を防ぐためにも、全員検査はやめた方がいいのです。
1.12 ロックダウンとは?
緊急時に都市を封鎖することです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ロックダウン_(封鎖)
1.13 オーバーシュートとは?
感染者が爆発的に増えることを言います。
https://www.weblio.jp/content/オーバーシュート
2 国の新型コロナウィルスへの対策
2.1 人の移動を制限して感染を止める
ウィルスは人から人へ感染していきます。ですから、人の移動を制限すれば広範囲の感染を防ぐことができます。
2.2 若者の移動を制限する理由
免疫力の高い若者が新型コロナウィルスに感染すると、『無症状だけどウィルスを持っている』という状態が起こります。ウィルスを持ったままチョロチョロされたら危ないので、若者の移動を制限しているわけです。(免疫力が低下した高齢者が居酒屋やパチンコに自由に行ってる問題がありますけれど)
2.3 集団免疫を獲得させる
新型コロナウィルス の恐ろしいところは、『まだ人類が免疫を持っていないこと』です。未知だから怖いのですね。
しかし、ヒトの体は未知の病原体・ウィルスに対しての防御策を持っています。免疫系ですね。新型コロナウィルスの免疫をつければいいわけです。
そのためにジワジワと感染する必要があります。一度感染しないと免疫は持てないからです。だから合理的に考えると、
- リスクが低い若者は感染させて免疫を獲得
- リスクが高い高齢者や病気持ちの行動を制限させる
のが、新型コロナウィルスに対してベターな作戦です。
でも、それをコントロールできるのか?という話なのですね。きっちりとコントロールできないから難しいわけです。コントロールできなくなり、急激に多くの人が感染すると困ります。その理由は↓
2.4 医療崩壊を防ぐために
感染が急速に広がると病院の対応能力を超えてしまいます。そうなると人工呼吸器が足りなくなり、重症患者を救えなくなります。
また、新型コロナウィルス以外の患者、たとえば心筋梗塞や交通事故などの『普段であれば救える患者』を救えなくなってしまいます。ですから急速な感染は防がなくてはいけないのですね。イタリア、スペインなどでは感染が急速すぎて医療崩壊が起こっています。
アメリカでは人工呼吸器が足りなくなることが予想されるので、
- 回復する可能性が低い患者ではなく
- 回復する可能性の高い患者へ
の決断をできるような体制を整える話が出ているみたいです。
アメリカでは今後、新型コロナウイルスの拡大により人工呼吸器が不足する可能性が高い。他の医療機器とは違い、生死に直結する。人工呼吸器を装着しているが回復する可能性の低い患者から、装置を外して新たな、回復する可能性のある患者に装着する決断を迫られるだろう。この決断や、人工呼吸器の抜去は、治療を担当する医師ではなく、別の第3者委員会が行うべきである。この委員会は”死の宣告をする委員会”ではなく、”助かる人を助ける”ための委員会である。
引用:https://www.covid19-yamanaka.com/cont4/main.html 人工呼吸器の優先順位を決める第3者委員会が必要(ハーバードの提言)
2.5 封じ込めも集団免疫獲得も途中までは同じ過程を辿る
新型コロナウィルス に対して、2つの戦略が取られています。
- 封じ込め
- 集団免疫獲得
で、この2つは途中まではどちらも同じ過程をたどります。
- 外出を控える
- イベントを自粛する
つまり、どちらも人が集まらないようにしていくのですね。繰り返しになりますが、ウィルスは人を媒介にして広まっていきます。だから人の行動を制限すれば、感染は収縮していきます。
2.6 自粛・自粛の解除の繰り返しで集団免疫を獲得していく
集団免疫を獲得していくには、
- 自粛
- 自粛の解除
を繰り返していきます。
- 自粛により感染者数の増加を制限し、免疫を獲得&治療をしていく
- 感染者数が減り出したら自粛を解除して、また感染者数を増やしていき、免疫の獲得へ
という流れですね。
たとえば、まだ誰も免疫を持っていないと、AさんからBさんへ、BさんからCさんへ、CさんからDさんへと感染していきます。しかし、Bさんが免疫を獲得していたとすると、Aさんで感染がストップします。間に免疫を持っている人がいると、そこでウィルスが死ぬのですね。これが集団免疫の考え方です。言われてみればシンプルですね。
2.7 封じ込めの問題点:経済が止まる
外出禁止令などを出して強制的に人の移動を完全に制限すれば、コロナウィルスの感染はみるみるうちに減っていくでしょう。でも、それだと経済も終わっちゃうんです。
経済が終わるとどうなるか?たとえば、会社は人を雇えなくなるので失業率が増加します。失業率が増加すると、自殺率なんかが上がっちゃうわけでして・・・。
つまり、
- コロナウィルスの死者数はかなり防げたよ!
- でも、自殺者はかなり増えたよ!
になると、意味がないわけです。国としては全体的な『死』を下げなくてはいけません。コロナウィルスだけに着目してはダメなのですね。大切なのは全体性です。
3 コロナウィルスは怖いけれどもそもそも他の病気も怖い
3.1 そもそも高齢者は肺炎でたくさん死ぬよね
新型コロナウィルスでは、高齢者は重症化するリスクが高いです。ですが、高齢者はそもそもどんな病気でさえ重症化しやすいのですね。免疫力が弱まりますから。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suii09/deth8.html
高齢者の死因トップ4には、どれも肺炎が入っています。
3.2 年間で10万人弱はそもそも肺炎で亡くなる
そもそも年間10万人弱は肺炎で亡くなっています。

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3.3 見方を変えると
こんなこと言うのはなんですが、今回のコロナ騒動で騒げるだけ世界は医療が進歩したのだなぁと思います。
仮に50年前に新型コロナウィルス が出てきていたら、ここまで騒がれていたのかと言うと・・・たぶん騒がれていないと思います。なぜかと言うと、世界的に70歳や80歳を超える高齢者が少なかったからです。
高齢者の数は少ないし、高齢者が新型のウィルスで肺炎になって死んだとしても、「平均寿命を超えてずいぶん長生きした」みたいな感じで片付けられていたのではないでしょうか。長生きすればその分だけ病気になるリスクは上がります。
また50年前は世界がこれほどまでに繋がっていなかったから、世界各国で流行ることはなかったでしょう。
- 長生きの人が増えた
- 世界が繋がっている
メリットの裏にはデメリットもあるのです。
おわりに:新型コロナウィルス後も考えたい
新型のウィルスはこれからも登場します。なぜなら人口が増えているからです。人口が増えるということは、その人たちの食べ物、つまり、牛豚鳥も増えます。動物に感染していたウィルスが突然変異を起こして、人間に感染する確率が高くなるのですね。
ということは新型ウィルスはこれからも出てくるし、なんならより出てきやすくなるということを考えていき、感染症が流行っても大丈夫な社会にしていかなければなりません。
じゃあどうするかというと、
- 学校に行かなくてもいい
- 会社に行かなくてもいい
つまり、『オンライン化』が目指すべき社会なのです。外に出る人が減れば減るだけ、感染確率が下がりますからね。
新型コロナウィルスを機に、日本のデジタル化をすすむことを祈るばかりなのです。
>アフターコロナウィルスで日本は変われるのか?【橋下徹×竹中平蔵】
追記:新型コロナウィルスで工場が止まり空気がきれいになる
新型コロナウィルスで経済が止まっております。そのおかげで、空気がきれいになっているとか。
新型コロナウイルスの感染がもっとも深刻な中国の武漢では感染拡大を防ぐため、工場の操業など企業活動が停止したことを受けて、上空の大気汚染物質の濃度が去年の同じ時期と比べて大幅に低下していたことがNASA=アメリカ航空宇宙局などの調査でわかりました。
引用:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200302/k10012309241000.html
空気がきれいになれば、
- 喘息
- 肺炎
の患者も減るでしょうから、人の命を救うことにつながる、というのは皮肉ですかね。
*参考にした本↓
*参考にしたサイト
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