ラストオブアスがおもしろい理由が分かる本『ついやってしまう体験のつくりかた』

本の感想
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おもしろいと有名な『ついやってしまう体験のつくりかた』を読みました。序盤は『マリオはなぜ世界中でヒットできたのか?』みたいなことが書かれていて、へーくらいの感想だったのですが、中盤以降で一気に引き込まれました。というのも、ラストオブアスの分析が始まったからです。

 

つい一週間ほど前にラストオブアス2をクリアした私としては、本との出会いを感じられずにはいられません。で、めちゃめちゃ分析がおもしろかったので、記事にてメモします。

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1 ラストオブアスのおもしろさ分析

ちなみにこちらの本では『風の旅ビト』もラストオブアスと一緒に分析されていましたので、そちらに興味ある方にもオススメの一冊です。

1.1 エリーの反抗的な態度を取らせる意味とは?

エリーはジョエルに反抗的な態度をよくとります。さて、これはどういう役割があるでしょうか?

 

これには共感を呼び込む作用があります。エリーの反抗的な態度を見れば、ゲームのキャラクターのジョエルはイライラします。そしてゲームをプレイしているプレイヤーもイライラします。つまり、自分とジョエルは「イライラする」という同じ感情を持つことになります。これでプレイヤーはゲームに引き込まれていくというわけです。

 

また、エリーがイライラさせる意味はもう1つあります。それは「成長」です。ゲームというものは、ゲームをプレイした後に「成長した」という実感があるものが名作となります。成長の実感がなければ「時間の無駄だったな」と思われるのがオチなのです。

 

で、ラストオブアスをプレイし終えた後、エリーにまだイライラしているでしょうか?していませんよね。エリーを好きになっているはずです。最初は嫌いだったエリーの評価が一転して、好きになっているのです。でもこれを現実の話に持ってくると、なかなかそうはいきません。もともと嫌いだった人を好きになったことってあるでしょうか?ないですよね。ラストオブアスでは「もともと嫌いだった人を好きになる」という感情の成長がデザインされているのです。

1.2 最後、旅に出る前の状況に戻る理由とは?

ラストオブアスは、ワクチンをつくる旅としてスタートしました。では、結果どうなったのでしょうか?ワクチンはできていません。そう、旅に出る前の状況に戻ってしまうのです。

 

なぜそういうゲームのデザインにしたのでしょうか?それは『旅に出る前』と『旅に出た後』を比較し、成長に気がつかせるためです。状況は同じかもしれませんが、旅の前と後では感情的に成長しているのですね。

 

これは旅行に似ています。旅行も最終的にはもといた『家』に戻ってきます。最初の地点と最後の地点が一緒だから「旅行なんて意味ない」と思うでしょうか?思いませんよね。家に戻ることで、旅という体験を通しての成長を実感するのです。

1.3 序盤に登場する「感染したから殺してくれ」という男の存在

ラストオブアスの冒頭では、建物が崩れて下敷きになった男が登場します。マスクが壊れているため、感染者になること確実です。それでその男は「感染者になる前に殺してくれ」と、頼んできます。これにはどのような意味があるのでしょうか?

 

初めてラストオブアスをプレイする時は戸惑うはずです。「え?いきなり無防備な人を殺すの?」と。しかし2周目ではどうでしょうか?初めての時より戸惑わないはずです。これも『成長』を実感させる演出なのです。

おわりに

ラストオブアスはおもしろい。でもなにがそこまでおもしろいのだろう?と考えると、意外と難しいですよね。

 

ゲームデザイナーがこのような仕掛けをつくっているからこそ、私たちはラストオブアスに魅了されるのです。ゲームデザイナーってすごいです。

 

ということで、ラストオブアスの魅力をさらに知りたい方は、こちらの本を読んでみてください。参考までに。それでは!

 

読書メモとして簡単に動画にしています↓↓↓

「ついやってしまう」体験のつくりかた 玉樹真一郎【読書メモ】

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