【読書メモ:「原因と結果」の経済学】怪しい情報に踊らされないためにも読んでおきたい一冊

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#読書 #原因と結果の経済学 #中室牧子 #津川友介

福山和寿さん(@fukuyamakazutoshi)がシェアした投稿 –

軽薄な人間は運勢を信じ、強者は因果関係を信じる

ラルフ・ウォルドー・エマーソン

中室牧子さんと津川友介さんの共著『「原因と結果」の経済学』を読みました。
すごくいい本で、「大学入る前に読みたかったなー」と思える本でした。

内容は、因果関係と相関関係の違いと、見分ける方法論について詳しく書かれていました。
メモ的に記事に残します“φ(・ω・。*)カキカキ

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相関関係に騙されるな!

僕はあんまりテレビを見ないのですが、僕がテレビを見ていた数年前までは“相関関係”の情報が溢れかえっていたように思えます。(たぶん今もそうですが)

「相関関係ってなによ?」と思うかもしれないので、例を出します。

  • メタボ健診を受けて入れば長生きできる
  • テレビを見せると子どもの学力は下がる
  • 偏差値の高い大学に行けば収入は上がる

なんかもっともらしいことなのですが、どれもこれも直接的に関係のないことばかりなのです(´・ω・)

ここで重要なことは、メタボ健診と健康の関係は因果関係なのか、それとも相関関係にすぎないのか、ということを明らかにすることである。
このデータは、このようにも解釈することができる。

「メタボ健診を受けているから長生きできる」(因果関係)わけではなく、「メタボ健診を受ける具体健康に対する意識が高い人ほど長生きする」(相関関係)だけではないか、と。

先回りして結論を先に述べよう。
経済学の有力な研究が示すところによると、メタボ健診と長生きのあいだに因果関係はない。p5

引用した部分を読んでもらえたら、因果関係と相関関係について分かってもらえると思います。
直接関係あるものを『因果関係』、関係ありそうに見えるものを『相関関係』というのですね。

因果推論とは?

因果関係なのか相関関係なのかを、正しく見分けるための方法論を『因果推論』と呼びます。

因果推論のやり方をゴリゴリと教えてくれる本が、この本になります(`・ω・´)”

相関関係の怪しげな情報に騙されたくないのであれば、この本はオススメです。
特に大学生は読んだ方がいいというよりは、必読の書な気がします。

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因果関係を確認する3つのチェックポイント

因果関係なのか、相関関係なのかを確認するためには次の3つのチェックポイントを疑ってみるのがいいのだとか。

1:「まったくの偶然」ではないか

2:「第3の変数」は存在していないか

3:「逆の因果関係」は存在していないか  p28

それぞれ詳しく見てみます。

「まったくの偶然」ではないか

これは字のごとく、“偶然”そう見えるだけのものです。

例えば、「地球温暖化が進むと、海賊の数が減る」というようなものです。
数字的には確かにそうなのですが、そこには因果関係はありません。

つまり、偶然、ということです。

「第3の変数」は存在していないか

ここが相関関係と因果関係の違いを見極めるところで一番重要なところです。

原因と結果の両方に影響を与える「第3の変数」のことを専門用語で『交絡因子(こうらくいんし)』と呼びます。
交絡因子が、相関関係にすぎないものを因果関係があるかのように見せてしまうんですって(´・ω・)

「朝食を食べる子どもの方が学力が高い」なんて言われたりしますが、これこそ『交絡因子』がこっそりと隠れているいい例です。

毎朝子どもが朝食を食べるということは、朝食を作ってくれる親がいることになります。
んで、毎朝朝食を作る親は、“教育熱心な親”である可能性が高いです。

教育熱心な親であれば、子どもを塾に通わせたりと、勉強させる方向に仕向けるはずです。
つまりこれが第3の因子である『交絡因子(教育熱心な親)』であって、朝食と学力の関係は因果関係ではないということです。

「因果関係かどうか」を検討するときには、原因と結果の両方に影響を与える交絡因子が存在しているかどうかを疑ってみることが重要だ。p32

「逆の因果関係」は存在していないか

警察官の人数が多い地域では、犯罪の発生件数も多い傾向があります。

「なるほど!警察官が多いから犯罪が増えるんだ!警察官を減らそう!」と考えるのは間違っていて、犯罪が多い地域だから、そのために多くの警察官を配置していると考えるのが普通ですね。

逆の因果関係も疑ってみる必要があります。

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因果関係を証明するには『反事実』

1:「まったくの偶然」ではない

2:「第3の変数」は存在していない

3:「逆の因果関係」は存在していない

となれば、因果関係の可能性が大になります。
つまり、この3つのチェックポイントで“〜ない”ことを証明すればいいってことです。

じゃあどうやって証明するのか?

ここで『反事実』という概念を導入します。

反事実とは「ほにゃららしなかったら、どうなっていたか?」という実際には起こらなかったシナリオのことを指します。
例えば、ある人がメタボ健診に行った場合と、行かなかった場合で比較すれば、メタボ健診と長生きについて因果関係を証明できるというわけです。

因果関係の存在を証明するためには、原因が起こったという「現実」における結果と、原因が起こらなかったという「反事実」における結果を比較しなければならない。p37

反事実をみることの難しさ

「よし!反事実さえ分かれば、因果関係と相関関係の違いがバッチリ分かるで〜!反事実を探しまくったれ!」

と、思いたいのですが・・・反事実って現実の世界にはないから、調べられないのです(´・ω・)

「あのとき、あの子に告白しておけば・・・」というのが反事実なので、告白して成功したかどうかなんて分からないし、調べられません。

同じように、Aさんがメタボ健診に行った現実と、行かなかった反現実を比べることなんてできないんですね。

現実には、事実は観察できても、反事実は観察することができないということである。 p40

もっともらしい値で近似

「じゃあどうすんだよ!」って話ですが、これは『近似』するしかありません。
もっともらしいもので、反事実を代用するのです。

例えば、僕が大学でやっていたことを例にしてみます。
同じ環境で育てたマウスに、ある薬を投薬するグループ(介入群と呼ぶ)と、投薬しないグループ(対照群と呼ぶ)に分けます。

投薬したグループと投薬しないグループで、マウスの体調が変われば、「お、この薬はこんな作用がありそうだなぁ」という結果が分かります。

ここで重要なところが“同じ環境で育てたマウス”ということです。
まったくの同じマウスを育てることはできません。

そのため、どうしても個体差というものが生じてしまいます。
つまり、完全なる反事実を作ることはできないということを前提にして、できるだけ反事実に近づけたものを使って、事実と比べることが大切になります。

だからこその“同じ環境で育てた”というところが大切なんですね(`・ω・´)”
そうすることで、反事実として近似することができ、事実と比較することができるようになります。

統計的に優位とは?

統計的に有意とか、統計的に有意ではないという言葉を聞いたことがあるかもしれません。
これがどういうことかというと、

「観察された差が偶然の産物である確率」が5%以下であるときに、「統計的に有意である」と言い、2つのグループの差は誤差や偶然では説明できない「意味のある差」だということになる。
一方、5%を越えるときに「統計的に有意ではない」と言い、2つのグループの差は誤差や偶然で説明できてしまうということになる。p62

ということです。

「なんで5%なの?」と疑問に思いますが、これは特別な理由があるわけではなく、経済学や統計学の分野で昔から使われているからとのことです。

「5%ってどのくらいか直感的にわかんねえよ!」と思うかもしれません。
例えばコインを投げて4回連続で表が出る確率が0.5×0.5×0.5×0.5=0.0625(約6%)で、5回連続で表が出る確率が0.5×0.5×0.5×0.5×0.5=0.03125(約3%)なので、0.5%とはその間くらいになります。

2,3回続けて表が出ても「偶然だよな」くらいに感じますが、4,5回連続で表が出るとなると「え?まじで?イカサマじゃね?」と感じるはずです。
5%とは、それくらい“自然に起こらない”はずなのです。

つまり「統計的に有意である」ということは、偶然じゃなさそうねってことです。

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まとめ

この記事では『「原因と結果」の経済学』についてメモしてきました。

すごく重要なことは『反事実』をどれだけ見極めれるかです。(実験する側としては反事実をできるだけ正確に近似するべき)

この本の後半では具体例をたくさんあげて、因果関係と相関関係の見極め方を解説していました。
この本を読むと、「あれ?日本の頭いい人たちって、本当に相関関係と因果関係理解してる?」とため息が漏れそうになることもあります(´・ω・)

変な情報に踊らされたくなければ、是非とも手にとってみてください〜。
大学生は絶対読むべきですので^^

今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

あ、ちなみに著者の一人の中室牧子さんの『学力の経済学』も超面白いので読んでみてください。
こっちのサイトでメモしてます。

追記:一部無料公開

著者の津川友介さんのサイトで、『「原因と結果」の経済学』が一部無料公開されています。
気になる方はチェックです!

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ちなみに、津川友介さんのツイッターはこちら。

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コメント

  1. 津川友介 より:

    拙書をご紹介頂きありがとうございます。とても分かりやすい説明だと思いました。一点だけ、因果推進ではなく「因果推論」です。もし宜しければ直して頂けると幸いです。ご検討のほどよろしくお願いいたします。

    1. 福山 より:

      ご指摘ありがとうございます・・・っと、著者ご本人からコメントがきたことに驚いています^^;
      誤字、申し訳ございませんでした。
      すぐに訂正いたします。

      津川さんのブログやらツイッターをこっそり拝見し、勉強させて頂いているので、こんなカタチですがコメントしてもらえたことを嬉しく思います。(ワザと誤字はしてません笑)
      津川さんの考えに共感しており、その考えを広めていきたいと誠に勝手ながら思っているので、津川さんのブログ・ツイッターを引用するときがあるかもしれませんが、その時はよろしくお願いいたします。

      1. 津川友介 より:

        福山様、お返事ありがとうございます。あらためてご紹介頂きありがとうございます。ブログやツイッターはいつでも引用して下さい。今後とも何卒よろしくお願い致します。

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