介護保険で購入できるこの椅子の値段はいくらに見える?僕は絶望した

介護保険に納得がいかないエンタメの感想
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先日、90歳前になるおばあちゃんが、椅子を買いました。

椅子というのはお風呂の浴槽に入れる椅子になります。
若い人からしたら「なんで浴槽に椅子を入れるの?」となると思いますが、歳を取ると浴槽から出るのも大変なんですって。
それで、この椅子をいくらで購入したか予想してみてください。
私は絶望しました。
ということで今回の記事では、私が絶望した介護保険の絶望感について書いていこうと思います。

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介護保険の1割負担がもたらす絶望

知らない人のために簡単に介護保険のお話を。
介護保険を使って、介護保険適応マーク付きのモノを購入すると、本人は1割負担で購入できるんですね。(高齢者は病院でも1割負担です)

介護保険で買える椅子

んで、今回私のおばあちゃんが購入した椅子が、コレ。
さて問題になります。
この椅子の値段は、おいくらでしょうか?

 

正解は・・・

 

1万7000円

です。(正確な値段は忘れました。16800円だったかも)

どう思います?
高くないですか?
介護保険を使うと、これを1割負担で購入できるんですね。
「じゃあ残りの9割は誰が払ってるの?」って話ですが、介護保険料を支払ってる皆さんになります。

でも、高いからには機能面が優れているのかもしれません。
ということで、おばあちゃんに許可を得て、椅子を調べてみました(`・ω・´)”

介護保険で購入した椅子の性能

値段だけ見ると、「なんで1万7000円もするの?」と思うのが普通でしょう。
でももしかしたら、最近流行のIoTってやつを早くも導入しているのかもしれません。
湯船で倒れた時、誰か人を呼べるような機能が備わっているのかもしれません。

ない!

そんな機能はありませんでした。
では他の機能を探しましょう。
触ってみた感じ頑丈なんですね。

持ってみると3kgくらいかな。
もしかしたら、ターミネーター2でアーノルド・シュワルツェネッガー演じるT-800と同じような超合金が使われているのかもしれません。
普通の鉄と比べて、はるかに硬くて軽い素材を、日本が誇る素材メーカーが開発したのかもしれません。
ちなみに、この椅子に求めている条件はおばあちゃん的には以下の条件です。

  • 湯船につけても浮いてこない
  • 座っても壊れない

の2点です。

でもさ、そんなに頑丈さっている?(ちなみにおばあちゃんは3kgでも重いと言っておりました。)

例えば、銭湯にある椅子ってあるじゃないですか。
あれってザ・プラスチックっていう感じで、どう見ても100円位で買えそうな椅子ですよね。
でもあれが壊れてるのとかみたことないよ。

太ったおっさんが座っても、割れてるの見たことないし、ましてやお尻が血だらけになってる話も聞いたことないです。
もしかしたらニュースや新聞で「銭湯の椅子でお尻から出血!?もう洋式便所で座れない。賠償金はいかに?」なんてニュースであったのかもしれないけど、たぶんそんなに頻繁には起こってなさそう。

だったらさ、そこまで頑丈な椅子っているの?

でも介護椅子は必要

私は高齢者にこんな椅子は必要ないとは言ってません。
なんでこんなに椅子が高いの?って話をしてるんです。

高齢者に椅子は必要ですよ。
だって、もし浴槽に椅子がなくて、お年寄りが一人でお風呂から出ようとして足をつまづいて大腿骨を骨折したとしましょう。

  1. 大腿骨骨折
  2. 入院
  3. 長期間動けない
  4. 筋肉弱る
  5. 体と脳の関係性は密接なので、動かないとボケる
  6. 寝たきり&ボケるのゴールデンコース
  7. 医療費&介護費&介護疲れ

ということで、骨折なんかされると17000円の椅子が超安く感じるくらいに、本人的にもお金的にもやばいことになってしまうのです。
だから椅子は絶対必要!

高齢者が増えるのわかってるんだし大量生産してコスト下げたら?

高齢者が増えるのって分かり切ってることなんだから、大量生産してコストを大幅に下げたらいいんじゃないのかな?
もしコストを下げまくってあの値段だったら何も言えないんですけど。
きっとそんなことないよね。

介護用の椅子作りすぎて余ってたらAmazonの倉庫に送っちゃおう笑。
もしくは、全国の高齢者にもう無償で椅子をあげちゃおう。

え?なになに?「同じ色ばっかりだったらヤダ?個性を出したい?
それなら10割負担で椅子をお買い求めください。

なぜ税金を上げようとするのか?

  • 消費税を10%に引き上げたい
  • 子供国債を発行したい

それもいいでしょう。
でもまずこの椅子の問題をどうにかしてね。
まずここをやってから次の議論に移りましょうよ。

6人に1人は相対的貧困にあるって言われてるよね。
だったらなんでこんなに椅子高いの?
『相対的貧困にある子どもは満足にご飯を食べることができません』vs『高齢者向けにドンキでも購入できそうな17000円の椅子を開発し販売」

ねぇ、どっちよ?どっちが大事なのよ?

椅子の値段を半分にして、残りのお金を子どもにまわそうよ。

10年前から変わっていない絶望の介護保険制度

私がこの介護保険制度に絶望を感じる理由は、一流ブロガーのちきりんさんが記事にしていても何も変わってないことです。
ちきりんさんもこの介護保険について、疑問を持っており、記事を書いています。
その記事がなんと2005年10月27日の記事。
つまり、10年前以上から、このわけわかんない制度が保たれているのです。⇨介護保険のからくり(ちきりんさんのブログ)

ちきりんさんといえば、月刊200万pvを稼ぐ、超一流ブロガー。
そんなブロガーさんが記事にしても、何も変わっていないのです・・・私はそこに絶望しました。

介護保険で得する人、損する人

ちきりんさんの記事にも書いてあることですが、介護保険で得する人と、損する人を見てみましょう。

*介護保険で得する人

  • 椅子メーカー(介護保険適用マークの椅子を作ることで高利益)
  • 1割負担で購入できる人(通常の椅子なら3000円かかるかもしれないのに、1万7000円の高級椅子が1700円で購入可能)
  • 介護保険適用マークを認可する公務員

*介護保険で損する人

  • 介護保険の実態を知らないまま議論もすることなく「税金高い!」と言って払い続ける国民

実際、毎月支払う介護保険の料金は上がっています。
この実態知っても、議論もすることなく介護保険料を払おう思いますか?

介護保険で支払ってる月々の料金

現在の保険料対象者は40歳以上で、一月平均で64歳までが5325円、65歳以上は5514円となっています。

ちなみに、介護保険の自己負担は基本的に1割で、2015年8月以降は一定以上の所得がある高齢者は2割になりました。
ちょっとは変わってきているみたいです。

ですが・・・保険料も上がっているんですよね。
介護保険制度が始まった当初は、保険料は平均2911円でよかったんですね。
それが今は5000円を超えているので、2倍にアップです。

さらに、団塊世代が75歳以上になる2025年には、介護費用が今の約2倍である、21兆円になると推計されています。(2015年度で10.1兆円)

2000年に始まった介護保険制度では、給付費は3.6兆円でした。
それが25年後には約6倍に膨れ上がるのです。
なんというおぞましい制度なのでしょう。

2018年度の介護保険改革に向けた議論

この増え続けている介護費用について、2018年度の介護保険改革に向けて議論がされています。(って、遅いよ!と思うのは私だけ?)

介護保険改革に向けて議論されている内容の一部はというと

  1. 高額介護サービス費の基準引き上げ
  2. 自己負担を2割にする対象を拡大
  3. 2号被保険者負担法に「総報酬割り」を導入
  4. 要介護1・2の軽度者向け訪問介護のうちの生活援助サービスの自治体への移行

などなどです。

1.の高額介護サービスはというと、月額ある一定以上の介護費用を超える場合は税金でまかないますよという制度です。
医療の場合も高額医療負担という制度があります。
医療の場合は月44400円までが自己負担の上限になります。介護はというと37200円なので、これを医療と同様に44400円まで上げようという話です。

これの反対意見としては、

  • 医療も介護も利用している人は自己負担額が超高い
  • 病院に行くにしてもタクシー代などもかかるので、払えない人が多くなる
  • オムツ代とかもかかる

とりあえず「払えませんよ〜」という反対意見があります。

2.の自己負担額を2割の対象を広げるというのは年収280万以上の方だそうです。

4.の軽度者向けの訪問介護というのは、掃除や食事を頼むサービスです。
これを自治体権限でサービスの内容を変えることをOKにするということです。軽度者向けの訪問介護の目的は自立支援です。
しかし、お手伝いさんを雇った感じで利用する人もいるのが問題だとか。
だからこういうところを自治体権限でしっかり見直してくださいよってことですね。

反対意見としては

  • 軽度といっても、軽度ではない
  • 家族と暮らしていない単身の介護者もいる
  • 認知症やら脳の病気の介護者もいる

要は改革案は介護の現場を知らない人の意見だってことですね。
介護の現場を知った上で、制度設計をしていかないといけませんよね。

日本の3つの爆弾

日本が抱える大きな問題は3つあります。

  1. 介護保険
  2. 医療保険
  3. 年金

それぞれ別に納付していますが、そのほとんどの行き先が高齢者。
もうこれ、一緒にしたらいいじゃん笑。
その方が、役所の仕事も減るし、管理が楽になるので、人件費も減らせるでしょう。

こういうことを考えると、ベーシックインカムの話に行き着きますね。

まとめ?

いかがだったでしょうか?今回の記事では介護保険について書いてきました。
お年寄りにとって椅子が必要なのであれば、保険制度を使って椅子を購入するのはいいと思います。
でも、なぜそんなに椅子が高いの?ということについて、私は疑問を持っています。
椅子が壊れて、高齢者が怪我をするようなことがあってはなりません。
でも、そんなに椅子って壊れるの?そんなに頑丈に作る必要はあるの?

  • 子供のために税金を上げる
  • 大学無償化

ウンウン、子供のために税金を引き上げるという話はいいと思います。
でもその前に、今のよく分からない介護保険制度をもっと話しましょうよ!
税金の引き上げの話はそれからです(`・ω・´)”

今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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