西きょうじさんのポレポレ課外授業第5課「ボーダーズ」を観て思うこと

ポレポレ課外授業第5課哲学・宗教
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本日も「Gallagher Note」をお読みいただきありがとうございます。
こんにちは、福山です。

西きょうじさんのポレポレ課外授業第5課「ボーダーズ」を観ました。ポレポレ課外授業の中でも一番好きな講演かも。ということで備忘録的に記事に残します。メモという感じなので、文章はぐちゃぐちゃです・・・時間があれば手直しします〜。

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生命とボーダー

生命の始まりとは、膜を作りエントロピーを圧縮していくことで生まれました。エントロピーとは増大する方向に進みます。例えば宇宙が広がっているように、水の中に牛乳を落としたら拡散するように。

このエントロピーを膜を作り、圧縮することで生命が誕生しました。

膜を作り、外部と内部を分けること生命の誕生だとも言えます。

皮膚という膜があるから、私たちは自分と他人を分けていますよね。しかし、これは見方の問題で、視点を変え分子レベルの視点で見ると、皮膚なんてザルみたいなもので、スカスカです。分子にとっては皮膚なんて何の壁でもないのです。

私たちは空気と食べ物以外は体に入ってくるものなんてないと思うかもしれませんが、全然そんなことないんですね。常に自分の体の隅々からいろんなものが出たり入ったりしています。

個体を突き崩すタマホコリカビ

タマホコリカビは環境が「やばい」ってなると、合体します。個体同士が合体して1つになります。1+1+1+1+1+1=1ということです。環境が安定すると分裂してまた個体に戻ります。1=1+1+1+1+1となります。

さすがにカビと人間は違いますが、個体として確固たるものがないということを感じてもらえたらOKです。

入れ替わる体

私たちの骨、「ここにある骨」は入れ替わっています。1つの骨が入れ替わるのは3〜4ヶ月で変わるので、人間の体全ての骨は3年で全部入れ替わります。

硬い骨でさえも数年で全て入れ替わります。私たちの細胞は40兆個あると言われていますが、それも全て入れ替わります。個体として私たちを形成しているものは何でしょうか?

国民国家

国境(ボーダー)という膜を作り、400年前、ヨーロッパにおいて初めて国民国家が誕生しました。ボーダーができると、内部と外部が出来上がり、内部の人間は中の秩序を守ろうとします。内部と外部をきっちり分けると、意見の相違から戦争などの問題が発生します。

グローバル化はボーダーを急速に破壊

グローバル化は国家としてのボーダーを急速に破壊していきます。国民国家とグローバル化は矛盾しています。グローバル化はボーダーを壊して行くのに対し、国民国家は内部を固めようとするものだから。

  • 経済的側面からアプローチ
  • テクノロジー的側面からアプローチ

この二点から破壊してきます。

経済的側面からアプローチ

経済活動が行われる場は国家ではなく、世界市場であり、主役は多国籍企業です。税金が安いところや、人件費が安いところで市場は作られています。

多国籍企業は世界レベルでいうと経済発展(雇用を生み出したり)に貢献しているが、1つの国家にはあまり貢献していない。

日本では正社員、非正規社員の間に格差があるので、同一賃金・同一労働が叫ばれているが、これは日本だけではなく、世界がそうなることは避けられないことでしょう。つまり、フィリピン人でも、インド人でも、どこの国の人でも、日本に来たら能力に応じた賃金が払われるだろうということです。

グローバル企業は政治に介入

グローバル企業は政治に介入する力があります。例えば、「電気代あがるなら俺たち出て行くよ?的なことです。これで原発再稼働が決まりましたね。

テクノロジーの発達からのアプローチ

自分とは全く無関係の人にでも、知り合い6人を通したらたどり着けます。テレビ番組でもやってましたが、一般人が松本人志さんに知り合いを通じてたどり着けるか?みたいなもので、本当に6人くらいでたどり着けてました。

昔だったら絶対不可能だろうと思われた繋がりが、今はできるようになっています。

テクノロジーの発達ではバタフライエフェクトも見逃せません。北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで竜巻が起きるってやつですね。小さな初期条件が、大きな結果に繋がるのです。思わぬツイッターの発言が、すごくリツイートされたりしますよね。

ワークシフトの大きな3つのシフト

  • この世界で自分に価値を付加するためにできることは何かを考えること。浅い知識はテクノロジーに代替される。
  • 他者とのネットワークづくり。孤立していては専門性の限界がある。
  • 働くことを「所得と消費」の面からのみ捉えるのではなく、情熱や満足度を得られる経験を生み出す行為に変化させること

漫然と迎える未来には孤独で貧困な人生が待ち受け、主体的に気づく未来には自由で創造的な人生がある。

ワークシフトは3回再読したなぁ。

グローバル化に拮抗するローカルコミュニティーの再生

  • 等身大の自分を包括するコミュニティ
  • 隣人を実感できるコミュニティ
  • 外部との交通を遮断しないコミュニティ

金をガンガン稼ぎたいとか、名誉が超欲しいなど、そういう感情がない非戦闘系型な人間で能力がある人はローカルコミュニティを意識して生きましょう。

 

膜の再生

国家のセーフティーネットであるボーダーは破壊されつつあります。しかし、生命は膜がなければ生きていけません。

だから新しい膜を形成させましょう。

核家族システムの限界

人は本来群れで子どもを育てる動物です。赤ちゃんを見たらわかると思いますが、お母さんがつきっきりじゃないと育てることができません。だから人間は群れていたのです。

だから根本的に核家族で子どもを育てることができないのです。

核家族がいつ誕生したかというと1970年代で、まだ50年も経っていません。人間の歴史から逸脱した行為であることがわかります。

核家族になることで、保育園の問題やら、高齢者の介護の問題やらが出ています。本来は家族でやっていたことを国が負担するようになったんですから、社会保障費が上がり続けるのも無理ないです。核家族は高齢者の孤独にも繋がるだろうし、それは認知症やら様々な病気につながります。核家族に隠れた費用は莫大でしょうね。

じゃあ核家族はやめた!なんてのは今更無理ですが、「子どもはみんなで助け合って育てる」という意識は必要ですよね。

私たちを囲むボーダー

  1. 個人が作り上げた根拠なき心理的ボーダー→大企業がいい!みたいな。
  2. 社会が強化した生物学的ボーダー→人が持って生まれた違いを社会がボーダーとして決めつけてします。例えば男・女・障害者とか。
  3. 社会が作り上げた政治的ボーダー→国境とか。

このボーダーがあることで、人は不自由になっています。しかしボーダーなんてのは結局は膜みたいなものだから、意外とスカスカしてるんです。

ダブルバインドをどうするか?

  • 強固なボーダーの中→窒息
  • ボーダーの破壊→破壊的混沌

ボーダーの中だと苦しいし、ボーダーを破壊したら混沌として怖いし、ならばどうするか?

複数の自己を認識し、単一の一貫性のある自己という幻想にとらわれず、複数の自己を見出しそれぞれにダイナミズムを与えることが大切です。

  • サラリーマン
  • お父さん
  • ブロガー
  • フットサルサークルに所属
  • カメラオタク

みたいな感じで多くの人格が自分の中に内包されていることを認識し、その人格を適切に入れ替えていくと生きやすいです。

小さいストーリー

ストーリー解体の時代に、人が生きていくにはストーリーが必要だ。しかしストーリーが大きくなればなるほど、それが夢と名の下、現実逃避の正当化にすり替わっていく。だから、小さな複数のストーリーを描き、それぞれに向けて多方向に越境していくことが、個が生きていくキーとなるのだ。動き出せ。今ここに働きかけよう。

これが西先生のポレポレ講演の最後の言葉です。

大きな夢なんでハードルが高いだけ。だから小さい夢、小さい行動を元に主体的に生きることが大切なんだと思います。少額な募金を半年に1度するだけでも、社会貢献です。募金をすることで、新しく感じるものだってあるし、それが重要だと思います。「新しく感じるもの」から小さなストーリーを描き、ちょっと行動してみる、ダメそうだったらやめる。また新しく感じるものを見つけ、ストーリーを描き、行動してみる。この繰り返しが幸せに繋がる生き方なんじゃないかなぁ。

 

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