グローバルな世界だから知っておきたいイスラム教のこと

哲学・宗教
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無宗教の日本人にとって理解のしがたいものが、当然ながら「宗教」です。
しかし、グローバルな世界ということで、日常生活であれビジネスであれ、多くの外国人と接する機会が増えています。

そんな中、「宗教」なんて俺には関係ない!なんて言ってられないのです。
今や宗教とは学んでおく必要がある必須の教養科目です。
ということで、今回はイスラム教について学んでいきます。

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預言者ムハンマドの教えから始まったイスラム教

ユダヤ教もキリスト教もイスラム教も、実を言うと同じ神を信仰しているのです。
同じ神と言ったら語弊があるかもしれませんが、唯一神と言われるくらいなので、神は1つなのです。

表にまとめてみると

預言者 神の言葉をまとめたもの 宗教
ヤハウェ モーセ 旧約聖書 ユダヤ教
ヤハウェ イエス 新約聖書 キリスト教
アッラー ムハンマド コーラン イスラム教

ムハンマドが神の啓示を聞き、その言葉をムハンマド信者がまとめてコーランができたのです。

(神は人間に直接語りかけることはなく、預言者を通して語ります。)

ムハンマドが聞いた声

約1400年前、アラビア半島に住むムハンマドという男が洞窟で瞑想していました。
ある時、何者かに羽交い締めにされて「読め」と命じられたのです。

ムハンマドは悪霊にとりつかれたのだと思い洞窟から逃げ帰り、奥さんにそれを話したところ、
「それは天使が神の声をあなたに伝えたのよ」と奥さん。

ムハンマド信者の最初は奥さんで、そこから近親者もムハンマドを信じるようになり、続々と信じるものが増えていったのです。
アッラーの言葉は社会的弱者や貧困層を助けるという教えが説かれていたので、そういう苦境の人たちを中心に支持する人が増えていきました。

コーランとは?

預言者ムハンマドがアッラーの言葉を聞き、その言葉を弟子たちがまとめた書のことを「コーラン」といいます。
コーランの教えには「聖俗」の区別がありません。

どういうことかというと、
例えばイエスは職業を捨て宗教活動を行い、ブッダは出家をして「聖」の世界を導いていました。
対してムハンマドは商人をしながら突然神がかりアッラーの言葉を聞き、伝えたのです。

そのためコーランには「値段」とか「代金」などの商業の言葉が多く使われているので「聖俗」の区別がありません。

だからコーランは生活の規範であったり、行動の規範であったりするのです。

ムハンマドvsユダヤ人

イスラム教は血縁など関係なく同じ宗教を信じる人達の共同体です。
つまりだれもがイスラム教を信仰すれば共同体に入れるのです。

しかし、ユダヤ教は選民思想が強く排他的な共同体意識があります。
こうした背景にプラスして経済的利害もありイスラム教とユダヤ教で対立が始まったのでした。

メディナ軍(ムハンマド率いるイスラム教徒)とメッカ軍(ユダヤ人含める大連合)で幾多の戦いの末、
ムハンマドは勝利し、メッカを手にしたのです。

 

ムハンマドの後継者選び

イスラム教が仏教やキリスト教と違う点がここにもあります。
ブッダは妻子を捨て、イエスは生涯独身で、世俗とは離れた宗教指導者でした。

しかしムハンマドは政治指導者であり、先ほど話した軍事指導者でもあり、結婚も11回もしているのです。
息子が2人いたのですが、早死してしまったのでムハンマドの近親者の子どもが後継者(カリフ)になりました。

こういう後継者問題は日本の歴史でもそうですが、必ずと言っていいほど意見が別れ派生してしまうのです。
そこでできたのがスンニ派とシーア派です。

スンニ派は血統よりコーランを重んじます。
それに対しシーア派はムハンマドの直系子孫を認めています。

日本人が知っておきたいイスラム教の生活

豚肉食べないんでしょ?とか祈るんでしょ?とか断食あるんでしょ?
と曖昧な感じではなく、まとめてみました。

イスラム教徒にとって最も大切な宗教活動を「5行」といいます

  • 礼拝:1日に5回聖地メッカの方角にお祈りを捧げる
  • 信仰告白:お祈りの際に「アッラー以外に神はなし。ムハンマドは神の使者なり」と確認
  • 断食:年に一度ラマダーンと呼ばれる1ヶ月間の断食をする(日中の飲食禁止)
  • 喜捨:困っている人々、貧しい人々に自分の持っているものを分け与える
  • 巡礼:一生に一度は聖地メッカに行くことを義務付けられている。