【知識資本】ピケティさんの考え『資本収益率>経済成長率』

21世紀の資本政治・経済
本サイトはプロモーションが含まれています
スポンサーリンク

本日も「Gallagher Note」をお読みいただきありがとうございます。
こんにちは、福山です。

ピケティさんの情報を整理してみようと思い、備忘録として記録する次第です。(参考:プレジデント2015.3.16)

スポンサーリンク

資本収益率>経済成長率

r>g、という言葉を最近よく目にしますね。「資本収益率>経済成長率」のことです。この不等式が示す意味は、お金の豊かさというものは働くかどうかより、資産を持っているかどうかで決まるということです。

 

簡単に言ってしまえば、「金持ちがより金持ちになる」、ということです。r<gという不等式になるのが理想なのかもしれませんが、不可能でありそれは理想にすぎないのかもしれません。

 

では、一般人の人はどうすれば良いのか、ですね。

それは「r」を意識して生きていくしかない

です。

 

ピケティさんが導き出した「資本主義の法則」によれば、経済の低成長下における稼ぎに関しては、労働者より資産家の方が優位であるということです。

 

私なんかはバブルと呼ばれていた経済成長期が終わった後に生まれているので、労働者と資産家の両方がお金を稼いでいる時代なんて知りませんし、生まれてからずっと経済低迷なので労働者としての理解しかありません。

 

それは今の日本の就職活動にも現れていますね。なりたい職業ランキングのトップが「公務員」の時代です。きっとこれはバブルに生きていた人には分からない価値観だと思います。経済成長期では頑張れば頑張るだけお金も増えていた時代ですから。(なんなら、頑張らなくてもお金は増えていたかもしれません。)

真面目な人が努力しても報われない時代

今は頑張ってもそれに見合うお金を稼ぐことは多くの会社でできません。残業につぐ残業、しかもみなし残業、それでいて給料は年に数千円しかアップしないとかになれば、誰もが公務員志望になるのも理解できます。

 

しかし、公務員は国、地域を管理するものであって、輸出国家である日本にとって利益を生み出すものではありません。(国を守ることはとっても重要ですけど)

 

もし優秀な人材が国にとって利益になる企業に勤めるのを諦め、公務員になる人が増えすぎる、それはまさに日本の経済低迷がずっと続くことを意味します。。まさに負のサイクルがぐるぐると回り続けてしまうわけです。(公務員を批判しているわけではありません)

ピケティ曰く消費税は上げなくて良い

経済成長率をあげて、労働者と資本者の格差を少なくし、みんなで給料を上げるために行われている政策が「アベノミクス」です。アベノミクスの重要な一つの考えが、株価、不動産価格に上場による資産効果で所得上位層を潤せば、それが所得階層にまで流れ込んでくるトリクルダウン理論です。

 

まさにアメリカ合衆国元大統領のレーガン氏が行った経済政策のレーガノミクスを模倣しています。これに対してピケティ氏は以下のようにおっしゃっています。

経済成長を促すという観点なのに、なぜ万人に関わる消費税まで上げているの?日本の財政再建の道筋としては税制を累進課税的にしていく必要がある。若年層に有利となる税制改革を必要とし、パートタイムや有期雇用者への社会的な保護を手厚くすることが重要でしょう。」

やっぱりそうだよねー。っていう模範的な回答ですね。

 

若年層に有利となる改革が必要、でも若年層あんまり選挙にいかないので若者優遇の政策をしたところで票は集まりません。我関せずタイプが多いんですな。やっぱり教育的な面を直していき、社会を観れる人を育てるのが遠回りのようで一番の近道のような気もします。

 

さて資産を持ってる人がどうやってさらなるお金を稼いでいくかですが、もし3億円の資金を持つ人がいれば、債権や株式に投資することで、約1000万円の収入を得ることができます。(不労所得かつ日本の平均年収の2倍くらいありますし、株式の配当の税率は約20%)

 

もしアベノミクスが大成功して資産価値が上昇すれば、資産を持つ人と持たない人の格差が一気に開くんでしょうね。開いてトリクルダウン方式で資産を持たない人にも恩恵があればいいのですが・・・。

資産家を持ってない人はどうするべき?

では、資産家でない個人はどのように行動したらよいのでしょうか。「よっしゃ株や不動産に投資する!」というわけにはいきませんよね。やっぱりリスクはありますし、資金も必要です。

 

その前に考えておきたいところが、「そもそも富や資産ってなんですか?」ってことです。

 

ピケティさんによると、特定の金融資産だけが資産ではなく、広く考えるとあらゆる資産が富を生みます。例えば、知的資産です。知的資産があればお金を生み出すことができますもんね。

 

これまでの人生で学んだノウハウ、人間関係、専門的知識、あらゆるものが資産であり、それらを総動員することで「自分」という資産から収益を得ていくという考えがより重要になります。

 

r>g、まずお金を儲けるためにrを増やしていこうと考えるのではなく、自分の内なる資産を磨いていくという考えが必要になるかと思います。良い政治で良い国になるのではなくて、良い国民により良い国になる。そんな表現がありますよね。

 

それでは!

経済関連記事