ブラック企業で働いていてもう精神的にも金銭的にも苦しい・・・生活保護ってやっぱりダメだよね・・・?
そんな疑問に答えます。
生活保護の考え方をまずは変えましょう。『生活保護=悪』のイメージがあるかもしれませんが、そんなことありません。そんなことより、ブラック企業で心身ともにボロボロにされる方が問題です。(結果的に生活保護よりお金がかかるようになる)
日本国憲法第25条にこのように記載されております。
「すべての国民、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、全ての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」
と。私たちには生活保護を受ける権利があります。
「生活保護をもらってる人なんて最低だ!」という個人へのバッシングは無意味です。個人が権利を求めることは当たり前でして、生活保護の制度を変えたければ政治で変えなければいけません。(もちろん不正受給はダメで、バッシングOKです)
生活保護の仕組みがよくないと思うのであれば、生活保護受給者を責めるのではなく、政治を変えていきましょう。そのためには、政治教育、選挙への理解が必要なのです。(ちなみに、生活保護の不正受給はたったの0.5%です)
さて、それでは以下にもう少し具体的に生活保護のことを書いていきます。このページで参考にしている書籍はこちら。
生活保護者は社会のお荷物?だったら年収950万以下も同じ
生活保護者のバッシングでよく言われることが「生活保護者は納税しない社会のお荷物!」という言葉です。本当にそうなのでしょうか?
仮にそうだとしたら、年収950万円以下の人はほとんどそうなります。社会の貢献という意味を納税で考えると、今の社会保障を維持しているのは高額納税者のおかげでして、年収950万円以下の人は払った以上にもらっていることになる、という試算があります。
「もっと納税しろ!社会のお荷物が!」という言葉を振りかざすためには、最低でも年収が1000万円くらい欲しいところです。ちなみに、年収1000万円以上の割合は4%くらいです。
「とにかく働け!」はブラック企業の存続システム
「とにかく働け!生きるために働け!」という言葉も時代錯誤になってきています。なぜかというと、有り余るほどの食料が生産可能な時代だからです。
昔は文字通り生きるために農業で働かなくてはいけませんでした。しかし今は、化学肥料が発達し、農機具も発達し、めちゃめちゃ生産効率が良くなっているのです。
正直なところ、「この仕事ってなんの意味があるの?」みたいな仕事ばかりではないでしょうか?
ホワイト企業を駆逐するブラック企業
「とにかく働け!」と言われる風潮なので、仕方なく多くの人がブラック企業で働き続けます。そうなるとどうなるでしょうか?ホワイト企業がブラック企業化していくのです。
どういうことかというと、例えば、あるモノを作っているホワイト企業とブラック企業があったとしましょう。
- ホワイト企業:残業時間はほぼないし、あったとしてもちゃんと残業時間代を払う
- ブラック企業:残業時間は余裕であるし、残業時間代を払わない
こうなると、競争力でホワイト企業はブラック企業に負けます。だって、ブラック企業の方が人件費が安いのですから。
- 残業をやらせまくる
- 残業代を支払わない
こんなブラック企業には勝てるわけがありません。そうなると、ホワイト企業はブラック企業に対抗し、まずは残業時間を増やし、次に残業代をカットし始めるのです。つまり、ホワイト企業のブラック化なのです。
「働け!働け!」の圧力でブラック企業に就職させ、ブラック企業を存続させることは、ホワイト企業を駆逐していくのです。
ですから、「働きたい人は一生懸命働いて、働きたくない人はそんなに無理して働かなくていいんだよ」の社会にしていかないと、ほとんどの人が疲弊していく社会になってしまいます。
ということで、まずはブラック企業に勤めている方は、そこをやめて、転職活動をしてみてはどうでしょうか?転職活動が全然ダメであれば、生活保護を受給すればいいと思います。
人手不足になると、人材確保のためブラック企業は労働条件を改善していかなければいけなくなり、徐々にホワイト企業になっていくでしょう。ホワイト企業化できないブラック企業は人が集まらず潰れていくだけです。
ホワイト企業が増えたなら、そこから就職活動をしていけばいいだけのことかと。生活保護を受給している間に、プログラミングなどのパソコン系のスキルを勉強しておけば問題なく再就職できると思います。(就職できなければ、生活保護をもらいつつ就職活動を続ければいい)
生活保護の申請について
それでは生活保護申請の話をしていきます。
冒頭にも書きましたが、生活保護を受けるのは全然ありです。憲法に書かれているからです。
生活保護受給の条件
生活保護受給の条件は非常にシンプルです。
資産がなくて収入が少なく、支援してくれる人がいない
のであれば、受給資格があります。
- 貯金は10万円以下
- 生命保険は解約
- ブランド品の処分
と、お金に換金できるものは手当たり次第になくなりますが、この条件を満たせば生活保護を受給することができます。(月々支払う生活保護費が安くなるのであれば、家や車の所有は認められる場合がある)
生活保護の申請はどこで?
生活保護の申請は福祉事務所で行います。
ここで重要なことは、「生活保護を申請しにきました!」と強く言うことです。「生活に困ってるんですけれど・・・どうしたらいいでしょうか?」という態度でいくと「ハローワークに行け!」と言われてしまいます。
生活保護は世帯単位で申請する
生活保護の申請は世帯単位で申請します。ですから、家族と同居しているのであれば、家族で申請しなければいけません。自分だけが生活保護を申請することはできないのです。
生活保護でもらえるお金は?
生活保護で支給される金額は、地方自治体や世帯ごとに異なります。健康で文化的な最低限度の生活を保証する金額が支給されます。
例えば、東京都23区内だと、一人暮らしで13万円ほどになります。高齢者の方で、国民年金が6万支給されている場合、差額の7万円が生活保護費として支給されます。
生活保護をもらいやすくするには「うつ病診断」
精神科医から「軽いうつ病」と言う診断をもらっていると、生活保護の申請があれば受理せざるを得ません。ブラック企業で働いている間に、精神科医に行っておきましょう。
生活保護者の誤解
生活保護者が誤解されていることについて書いていきます。
生活保護の不正受給者は0.5%
冒頭にも書きましたが、生活保護の不正受給者はたったの0.5%です。この人たちが原因で、多くの生活保護者がバッシングの対象となっているとなると、なんとも残念です。
生活保護受給者は働いてはダメ?
生活保護受給者の多くは可能な範囲で働いています。母子世代では約4割が就労しております。
アルバイトなどで得た収入は申告義務があり、得られる収入は最大で3万円ほどでして、それ以上は納めることになります。
生活保護者は納税していない?
生活保護者は納税していない!と言われたりしますが、消費税は払っています。一般の低所得者層と同じで年金やらは免除されているだけです。
おわりに:ブラック企業を失くす社会を目指して
「働け働け!」の考えは、まずはブラック企業を駆逐してから考えましょう。ブラック企業で心身ともに治療困難なほど壊してしまうのが一番の問題です。そしてそれは医療費増大の問題にも繋がってきます。
- 働くのはいいこと
- でも、働かないのが悪いことではない
と言うような社会を目指していくべきだと思います。だって100年前と今は時代が違うのですから。
それでは!
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