日本では解雇規制が厳しいため、そうそう簡単にリストラをすることができません。ですから圧力をかけて、
自分で退職させる選択肢を取らせる
という恐ろしいことが行われていたりもします。さすがに2019年の人手不足な嘆かれる今ではそういうことは減っていると思いますが、リーマンショックやら東日本大震災の不景気時は名のある大手企業でも行われていました。
でもそういう圧力をかけて退職させる行為は、退職させる企業側も、退職する側も双方にメリットがないと思うのです。このページではその理由について書いていきます。
圧力をかける企業で誰が働こうと思うの?
「あいつ、上司に圧力をかけられてやめさせたらしいぜ。」
そんな噂が会社で広まったとします。そうなると、人は次のような考えます。
- うわ、この会社ひどいわ。早めに転職を考えよう。
- うわ、怖いな。ワイもそうならないようにミスしないようにしよ。
と、大きく分けて2つの思考パターンがあります。そしてその結果、
優秀な人ほど転職し、無能な人ほど会社にしがみつく
ということが起こります。退職に追い込もうとするような会社で優秀な人は働こうと思うのでしょうか?優秀な人ほど、
- やりがいのある会社
- 良い人間関係が築ける会社
- 社会を良くしようとする会社
で働きたがります。一昔前の世代であれば「金が稼げたらいい!」でしたが、これからの世代はそうではありません。モチベーションの理由が違います。
ブランド力がなくなる
今はSNSもあれば、転職の口コミサイトもあります。ですから、圧力をかけてやめさせるようなことがあれば、企業のブランドイメージはグングン下がります。
ブランドイメージが悪くなればどうなるでしょうか?
優秀な人が集まらなくなる
企業のブランドイメージが悪くなれば、当然ながら「働きたい!」と思う人は減ります。結果、優秀な人は他企業に流れていきます。
よりブラックな企業へと
- 優秀な人は転職し
- 優秀な人材は入社しなくなる
圧力をかけて退職させていると、こういうことが起こります。そうなると会社に残る人といえば、
- 能力がない人
- 会社にしがみつこうとするマインドの人
- 自分以外が退職に追い込まれ優越感に浸る人
が残っていきます。つまり、会社の風土はより悪くなります。それは業務にも支障を与え、働く時間を増やすことでしか、タスクをこなすことができなくなります。つまり、ブラック化です。
おわりに:社員を大切にできる会社が生き残る
今後、どういう会社が生き残っていくかというと、それは社員を大切にできる会社だと思います。社員を大切にできる会社は、たとえ会社の風土に合わなくて転職をする人がいたとしても、会社に恨みなどを持ちません。ですから、
「ワイはあの会社の風土に合わなかったけれど、社員を大切にする会社だよ」
と、プラスのイメージを持ってもらえます。現実社会での口コミなり、ネット上での口コミなり、そのようなプラスのイメージを持たれる会社は人を惹き付かせます。また、
社員も定時を過ぎれば一消費者
です。自社の製品やらサービスを使ってもらえないとすると、それは会社としての社会的意義がありません。
どれだけ優秀な人を集められるかが企業の命運を握る中で、いまだに圧力をかけて社員を辞めさせようとする会社は今後生き残ることはできないでしょう。もちろんこれは、日本の雇用システムの問題も大きいのですが・・・。それでは!
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