(【2025年10月更新】 この記事は2023年1月のHomePod第2世代発表時に書いた速報記事を、その後の製品展開と、実際の私の使用経験をもとに大幅リライトしたものです。)
筆者の実際の使用履歴:
- Apple製品: HomePod (初代, 第2世代), HomePod mini
- Sonos製品: Sonos One, Playbase, Arc, Ray, Sub, Sub min, Symfonisk, Ace
※ご注意: Sonos Era 300は私自身、長期使用はしておりません。本記事におけるEra 300の評価は、私が持つ他のSonos製品の使用経験と、信頼できる複数の外部レビュー、公式スペックを基にした専門家としての考察です。
この記事では、2023年当時のSonos vs HomePod比較から、HomePod (第2世代) と、その最大のライバルであるSonosのスピーカーSonos One/Era 100/Era 300を徹底比較。あなたが本当に投資すべきはどちらなのか、音質、使い勝手、そして将来性の観点から、忖度なしで結論を出します。
結論:2025年現在、HomePodとSonos、あなたが選ぶべき1台はこれだ!
時間がない方のために、結論からお伝えします。私が全てのデバイスを使い倒した上で出した答えは、非常にシンプルです。
- HomePod (第2世代) を選ぶべき人:
- Apple TV 4Kを所有し、Appleのエコシステム内で全てを完結させたい。「Apple純正」であることに最高の価値を感じる方。
- Sonos Era 100 を選ぶべき人:
- HomePodと同等の予算で、Bluetooth接続や外部入力といった「接続の自由」と、将来サラウンドシステムに発展させられる「拡張性」を求める方。
- Sonos Era 300 を選ぶべき人:
- 最高の空間オーディオ体験を求め、予算に妥協したくない。Sonos Arcなどと連携させ、究極のホームシアターを目指す方。
- Sonos One/SL を選ぶべき人:
- Sonos製品をコスパよく導入したい方。また将来サラウンドシステムに発展させられる「拡張性」を求める方かつ、リアスピーカーは安くてええやろと感じるコスパ重視の方。
歴史の分岐点:2つのライバル対決
この物語には、2つの重要な時代があります。「Era 300登場前」と「登場後」です。
2023年当時の対決:HomePod (第2世代) vs Sonos One
HomePod (第2世代) が発表された当時、Sonosの対抗馬はドルビーアトモス非対応の「Sonos One」しかありませんでした。
しかもHomePod第2世代は、Sonos Oneより1万円以上も高かったのです。それなのに、HomePod第2世代のスペックは、初代よりツイーターとマイクの数が減っていました。
- ツイーター:7個から5個
- マイク:6個から4個
数を減らしてもソフトウェア等の進化で音は良くなっていると思っていましたし、実際に体験すると音は良くなっていたのですが、「スピーカーにとって肝心要のツイーターの数が減っているのに値段は安くなるどころか高くなっている」というのはマイナスポイントでした。
ですから2023年当時は「アトモス対応は魅力だが、Sonos Oneのコスパと拡張性の方が上だ」と感じていました。
HomePod第2世代の情報↓(公式サイトより)

2025年現在の対決:HomePod (第2世代) vs Sonos Era 300
2023年3月、SonosはついにHomePodの真のライバル「Era 300」を市場に投入しました。ここからが、本当の空間オーディオ頂上決戦です。
| 項目 | HomePod(第2世代) | Sonos One | Sonos Era 300 |
|---|---|---|---|
| 発売年 | 2023 | 2017 | 2023 |
| 対応規格 | Dolby Atmos(Apple Musicのみ) | AirPlay 2のみ | Dolby Atmos(音楽・映画対応) |
| 接続方式 | AirPlay 2 | AirPlay 2 | AirPlay 2 / Bluetooth / USB-C Line-in |
| 音場タイプ | 単体でステレオ | モノラル(ペアでステレオ) | 単体で空間オーディオ構成 |
| サービス連携 | Apple Music, Siri | Spotify, Amazon Music, etc. | 全主要サービス対応 |
| サラウンド構成 | Apple TV 4Kとペア | ArcやBeamのリアスピーカー可 | Arcと連携でドルビーアトモス再生可能 |
| 価格帯(発売時) | 約44,800円 | 約29,800円 | 約62,000円 |
| 拡張性 | 限定的(Apple製品内) | 高い(マルチルーム対応) | 高い(マルチルーム対応) |
実際、HomePod第2世代を2台購入しステレオペアにして映画や音楽を聞いてみました。「素晴らしい」の一言です。
テレビの横にHomePodを配置しているのに、ドルビーアトモス対応の音楽や映画を再生すると、正面以外からも音が流れてくるのです。Appleの空間オーディオ技術は凄まじいです。
ですが…Sonos製品を組み合わせたホームシアターシステムには、さすがに「HomePod第2世代のステレオペアでも勝てない」ということが、実体験を通して分かりました。
2025年現在、HomePod第2世代のステレオペアを揃えると10万円くらいです。対してSonosですと10万円あれば、Sonos Ray、Era 100の2台で最小のホームシアターシステムを構築することができます。
いくらAppleの空間オーディオ技術が素晴らしいといっても、物理的に後方にスピーカーを配置するSonosのホームシアターシステムには、臨場感で勝つことはできません。
HomePod 第2世代の「強さ」と「限界」
HomePodの音作りは本当に見事です。世界で一番売れているイヤホンがAirPodsで、AirPodsの音が万人受けするのと同じように、HomePodでも万人受けする音を作り出しています。
またHomePodの小さな作りから、なぜこんなにも迫力ある低音が出るのか不思議でたまりません。HomePodにはサブウーファーは不要と言い切れるくらいに、低音がすごいです。
しかし、Sonosのようにイコライザーで低音を細かく調節できない点は、HomePodの弱点です。Appleの強すぎる音へのこだわりから、2段階しか低音を調節することができません。
またHomePodはApple TV経由以外ではDolby Atmosが活かせず、Bluetooth非対応など接続の自由度が低い点がネックです。
Apple製品のMacからAirPlay経由しても遅延があることが、Apple大好き人間の私からは大きなマイナスポイントです。
つまり、HomePodはApple TV 4K所有者がApple MusicやApple TV+のドラマや映画を最高に楽しむための専用スピーカーと割り切るのがベストです。
Sonos Oneは今でも最高だがEra 300はさらに最高
Sonos Oneは今でも名機です。コンパクトながら中域の伸びが良く、BGM用途やリアスピーカーとしての完成度は高い。
しかし、Era 300 はまったく別物です。内部に配置された6つのドライバーが前後左右に音を分散し、音に“包まれる感覚”を味わえます。Sonos Oneがステレオ的な鳴り方だとすれば、Era 300はまさに“音の立体彫刻”。Dolby Atmos音源(Apple Music、Amazon Music Unlimitedなど)の再生で真価を発揮します。
加えて、Era 300の真価は、単体の音質よりも「広がり」と「自由度」にあります。
- Bluetooth対応でスマホからも簡単再生
- USB-Cライン入力対応でアナログ機器も接続可能
- ArcやSubと組み合わせてサラウンド構築可能
この“開かれた設計思想”は、Appleとは対極にあります。
どれを選ぶべきか?【まとめ】
まず表にしますと↓
| 用途 | おすすめ機種 | 理由 |
|---|---|---|
| Apple中心の生活 | HomePod 第2世代 | Apple製品に囲まれているから |
| 音楽を最高レベルに楽しみたい | Sonos Era 300 | Dolby Atmosサラウンドが圧倒的だから |
| とりえあず音楽を楽しみたい | Sonos Era 100/Sonos One | コスパが高いから |
| 音楽だけでなく映画も楽しみたい | Sonosでホームシアターを構築 | Sonos製品ならば簡単にホームシアター環境を整えられるから |
価格帯別でも分けてみましょう。
| 予算目安 | おすすめ構成 | 想定用途 |
|---|---|---|
| 〜4万円 | HomePod mini ×2 or Sonos One SL ×2 | 小規模部屋・デスク音響 |
| 〜7万円 | HomePod 第2世代 ×1 / Sonos Era 100 ×2 | 一人暮らし・音楽中心 |
| 〜10万円 | HomePod第2世代×2 / Sonos ray + Sonos Era 300 ×2 | 映画・ドラマ中心 |
| 15万円〜 | Sonos Arc + Sub + Era 100×2 | 本格的ホームシアター |
パターン①:Apple Musicを最高に楽しみたいAppleユーザー
→ HomePod(第2世代)
✅ おすすめな人:
- iPhoneメインユーザー
- Apple TV 4Kを持っている
- Apple Musicしか使わない
- Siriを多用する
- Apple製品の統一感が何より好き
理由: HomePodはApple Musicのロスレス音源との相性が抜群です。 Siriの音声認識も優秀で、「Hey Siri、この曲かけて」が快適。
Apple製品だけで完結したいなら、HomePod一択。
注意点:
- ホームシアター化は難しい
- Bluetooth非対応
- 拡張性がない
パターン②:コスパ重視+将来の拡張性も欲しい
→ Sonos Era 100
✅ おすすめな人:
- 予算4万円以下
- Bluetooth接続が欲しい
- 複数の音楽配信サービスを使う
- 将来ホームシアター化するかも
- HomePodより安く、高機能が欲しい
理由: Era 100はHomePodより7,000円安いのに:
- Bluetooth対応
- USB-C Line-In対応
- Wi-Fi 6対応
- Sonosエコシステムに統合可能
これは驚異的なコスパです。
将来、Arcを追加してホームシアター化も可能。
パターン③:究極のホームシアターを目指す
→ Sonos Arc + Sub + Era 300(リアスピーカー)
✅ おすすめな人:
- 本格的なホームシアターを構築したい
- 予算に妥協したくない
- 映画、ゲーム、スポーツ観戦が趣味
- 最高の音響体験を求める
構成例:
- フロント:Sonos Arc(約10万円)
- サブウーファー:Sonos Sub(約10万円)
- リア:Sonos Era 300 × 2台(約12万円)
合計:約32万円
これが、自宅で実現できる最高のホームシアターです。
私はArc + Subを使っていますが、映画の爆発シーン、ゲームの銃声、格闘技の歓声、すべてが映画館を超える臨場感です。
最高を求めるのであれば、「Sonos Arc + Sub + Era 300×2」です。迷うことはありません。簡単です笑。
パターン④:エントリー機として試したい
→ Sonos One(中古)または Symfonisk
✅ おすすめな人:
- とりあえずSonosを試してみたい
- 予算2万円以下
- サラウンドのリアスピーカー用
- 寝室や書斎用
理由: Sonos One(中古)は1.5〜2万円で買えます。 Symfoniskは新品でも1.5万円程度。
まずは安く試して、気に入ったらArcやEraに拡張するのもあり。
よくある質問
Q1. HomePodとSonosは一緒に使える?
A. AirPlay 2で同じグループ再生は可能ですが、おすすめしません。
理由:
- HomePodとSonosを同時に鳴らすと、音がズレることがある
- 微妙な遅延が気になる
私の経験: HomePod第2世代とSonos Oneを同時に鳴らしたことがありますが、 たまにズレることがあったので、それが気持ち悪かったです。
結論:どちらかのエコシステムに統一すべき。
Q2. Sonosは音楽配信サービスの自由度が高い?
A. はい、Sonosの方が圧倒的に自由です。
Sonosで使えるサービス(一部):
- Apple Music
- Spotify
- Amazon Music
- YouTube Music
- Deezer
- Tidal
- その他60以上
HomePodで使えるサービス:
- Apple Music(ネイティブ対応)
- その他(AirPlay経由で可能だが、操作が面倒)
→ Sonosの方が自由度が圧倒的に高い
Q3. Apple信者だけど、Sonosに乗り換えるべき?
A. ホームシアターを作りたいなら、強くおすすめします。
私もApple信者でしたが、Sonosに乗り換えて後悔はゼロです。
乗り換えた理由:
- ホームシアター構築が簡単
- Amazon Musicも容易に使える
- Sonos製品を揃える楽しみがある
乗り換えなくてもいい人:
- 単体スピーカーとして使うだけ
- Apple製品の統一感を何より重視
- Siriが手放せない
Q4. Era 100とEra 300、どっちがいい?
A. 予算と用途次第です。
Era 100を選ぶべき人:
- 予算4万円以下
- 単体スピーカーとして使う
- ドルビーアトモスは不要
Era 300を選ぶべき人:
- 予算6万円OK
- ドルビーアトモスが欲しい
- 最高の音質を求める
私の推奨:
- 初めてのSonos → Era 100
- 最高を求める人 → Era 300
参考までに。それでは!






















































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