『ヒットの設計図 ポケモンGOからトランプ現象まで』を読んで

本の感想
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『ヒットの設計図 ポケモンGOからトランプ現象まで』を読みました。これはかなり人を選ぶ本だなーと。新サービスなり商品なりをつくって「ガチでヒットさせるぞ!」という強い思いがないと、読み切れないと思います。

「口コミ」頼みはもうやめよう。無料コンテンツが世の中にあふれ、選択肢は無限に増えた。ヒットを生むのは難しい。では、メガヒットを連発するクリエーターや企業の秘密は?

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なにがヒットするかはカオスすぎて分からない!

で、タイトルの訳が「ヒットの設計図」となっていますが、このタイトルに惹かれて本を買っちゃうと絶望するはずです。なんせ設計図なんてないからです笑

 

結論を先に書いちゃうと、「世の中は複雑すぎるので、狙ってヒットを出すことなんてできません!(キリッ)」ということがツラツラと書かれております。

 

この本に書かれていることは、設計図というより、実例です。過去の様々なサービスやら商品やらがヒットにつながった理由が書かれています。ですから参考にはなりますね。企画書などを通す時も「〇〇はこういう理由があってヒットしたから、この方法を真似てウンヌンカンヌン」と言っておけば説得力は高まるでしょう。

 

で、個人的に興味を惹かれたのが、モナリザの話です。絵画に詳しくない人でもモナリザは知っているでしょう。美術の教科書に大きく載せられていますね。そんなモナリザですが、19世期を振り返ると、モナリザはパリのルーブル美術館の中でさえ1番有名な絵画ではありませんでした。

 

モナリザの名声を高めたのが、なんと泥棒です。泥棒がモナリザを盗んだので、フランスの新聞は激怒しながら大きく取り上げました。「モナリザが歴史的にどれほど重要なものなのかを知っているのか!」と。これによりモナリザはさらに有名になり、誰もが知っている絵画になったのでした。運ですね。

実力があればヒットが狙えるわけではない【ナルト作者の次作が打ち切り】

この本を読んでいると、ふとサムライ8 八丸伝を思い出しました。サムライ8 八丸伝とは、ナルトの作者である岸本斉史さんが原作を手掛けた漫画です。ナルトといえば超大ヒット漫画ですね。海外でもウケています。

 

で、そんな大ヒット漫画を世に送り出した岸本さんが、次に手掛けた作品がサムライ8 八丸伝です。連載前のインタビューで「ナルトのノウハウは全部つぎ込んだから、ナルトを超える作品になる」的なことを言っていました。

 

では、サムライ8 八丸伝はヒットしたのかというと…打ち切りです。全然ヒットしませんでした。ナルト大好きっ子の私も、お世辞にも「おもしろい」とは言えませんでした。ヒットするには「実力」だけではダメなのです。

 

また、この記事を書きながら頭に浮かんできたのが鬼滅の刃です。つい先日連載が終了した大ヒット漫画ですね。鬼滅の刃の大ヒットは語るまでもないでしょう。ワンピースを抑えて、2019年の漫画の年間売り上げランキング1位となっています。

 

「でもさ、おもしろいけれど、言うほどおもしろい?」というのが正直な感想です。中学生の頃だったら確実にハマっていたと思います。でも、ほかにもおもしろい漫画いっぱいあるけどな・・・?と思ってしまうんですよね😅

 

時代の運というのがあるのでしょう。鬼滅の刃は、内容も絵も普通です。今までにヒットしてきた『よくある漫画の1つ』だと私は思っています。分析屋はイロイロと分析して、ヒットの要因を語るでしょうけれど、それは結果論なのですね。そういうことも、『ヒットの設計図』に書かれておりました。

 

参考までに。それでは!

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