一年にどれくらいの人が転職をしているかご存知でしょうか?
総務省統計局の『労働力調査』によると、2018年の転職者は329万人です。これを見て「え?そんなにいるの?」と思う人もいれば、「まー普通の数だな」と思う人もいるでしょう。
とりあえず分かっていて欲しいことは、下の表を見れば分かる通り、転職者数は右肩上がりだということです。
転職に対してプラスのイメージを持つ人もいれば、マイナスのイメージを持つ人もいます。でもこれからの時代の流れ的には『プラス』のイメージを持っておいたほうがいいと思います。
このページでは転職を考えたほうがいい理由について書いていきます。(今の会社で満足している人はスルーしてください)
転職が当たり前の時代において
同じ会社で働き続けて成長できる人は、ごくごく一部です。出世コースから外れてしまった人のほとんどは、その会社で成長するチャンスは与えられないでしょう。むしろそういう人たちは、チャンスが与えられていたことにさえ気がつかなかったのかもしれません。
自分の人生をどう捉えるかで意見が分かれてきますが、自分を成長させたいのであれば『転職』するべきです。自分の成長がない組織で働き続けても、待ち受ける未来は、
- 妥協した人生
- 頭を使わないので認知症になる人生
- やる気のある姿を子供に見せれないので、子供に尊敬されない人生
- 自分の能力を磨こうとしないので、会社が潰れたらそのまま心中する人生
などなどが待ち受けています。成長を放棄すると、誰からも尊敬されない『中年』になってしまう可能性が高いのですよ😱
充実している社会人生活であれば転職しなくてOKですが、「え?ワイはなんのためにここで働いてるの?」を感じるのであれば、すぐに転職活動した方がいいです。
1:転職活動をして自分の市場価値を知る
転職を実際にするかどうかはとりあえず脇に置きまして、転職活動をする一番の大きなメリットが『自分の市場価値』が分かる点です。転職サービスを利用すれば、「〇〇業界で、このスキルを持っていて、これこれの実績があるなら、給料はこれくらいです!」という客観的なデータが手に入ります。自分の市場価値を客観視するというのは自分のキャリアを考える上で非常に重要な点です。
実際、日本の大手IT企業に初任給20万円そこそこで入社した優秀な人が、GAFAと呼ばれるアメリカの大企業に年収1000万円以上で引き抜かれる話は、いまやもう普通の話になっています。
「初任給ってそんなもんだよな」と思っていた人からすると驚きなのですが、外部と比較して自分の市場価値を客観的に見ると年収1000万円だということもあるのですよ。
ちなみに引き抜かれた人は、
- 年収1000万円
- GAFAで働いていた
という肩書きを手にすることができます。そうしたらもう人生はイージーモードと言っていいでしょう。「え?グーグルで働いてたの?」というパワーワードは年収以上に価値を持ちます😇
もちろんGAFAに引き抜かれるなんてエリートの話ですが、年収が300万円から400万円になった、500万円になった、というのは普通のことです。
市場価値についての考え方はこの本が参考になりました。ストーリー形式なので読みやすいです👍
軽く本の内容をメモしています↓
>新入社員の段階からマーケットバリューの意識を!『転職の思考法』を読んで
2:転職の判断基準になるもの
転職の判断基準になるものがあります。年齢もそうですが、一番気をつけないといけないところは『仕事が楽になってきた』時です。「仕事が楽になってきた」ということは、ある程度自分の能力でその仕事ができるようになっている時です。
つまり、それは自分の成長が鈍化している時なのですよ。それに気がつかなく、「ワイ、仕事できるようになってきたじゃん」とあぐらをかいていては成長が鈍化し、そのままダラダラ行くと、いつの間にか新しいことにチャレンジするのが恐ろしくなってしまいます。
このことについてはマッキンゼーで採用を担当していた伊賀泰代さんの本に書かれています。
3:ブラック企業で働いているならいますぐに転職活動を!
ブラック企業で得られるもの少ないです。ただただ、そこの社長を金持ちにするために働いているようなものです。そこより良い職場はたくさんあります。ですから、そんな環境にいる人は二の足を踏まずに転職活動をしてください。
ブラック企業で働き続けると精神を病んでしまいます。その前に脱出するべきです。個人的にはですが、ブラック企業で働き続けるより、早いところ生活ほど申請をしたほうがいいと思っています。
「転職活動すらする元気がない・・・」という方は、一度病院で精神状態を見てもらい、そこの診断書をもらって役所に生活保護申請をしにいきましょう。あなたの命が最優先です。
>生活保護を申請しよう!【すべての国民は健康的で文化的な生活ができる】
4:ミドルエイジこそ転職活動を今すぐにやるべき理由
30〜40代のは人は今すぐにでも転職活動をやるべきです。なぜなら逃げきれない世代だからです🤢
今50代の人はなんとか逃げ切ることができます。しかし30〜40代だと逃げ切ることができません。残念ながら、
- 終身雇用崩壊
- 早期退職勧告
- 年金って何歳からもらえるの?
- 退職金ってもらえるのかな?
みたいな不安が直撃するでしょう。だからこそ、
長く稼ぎ続けられる職場
を探す必要があります。スキルがなければ、スキルが身につけられるような職場を探さなくてはなりません。早く行動しないと手遅れになります。というのも、転職者が増えれば増えるほど、転職活動の難易度も激化するからです😅
ミドルエイジの方にはこちらの本が参考になるかと思います。元日本マイクロソフトの代表取締役が書かれた本です。
簡単にメモしています↓
>30代後半から40代が転職活動をするべき理由【成毛眞さんから学ぶ】
5:年功序列が嫌なら若い社員が多いところへ
「この会社は有名だし、名前も知られているし、安定したいい会社やろ!」と思って学生時代に就職活動をした人も多いと思います。私もそれです。
しかし、知名度がある会社には大きな欠点があります。
- おっさん多すぎ
- 頭固い人多すぎ
- 安定志向多すぎ
などなど、ようは若手が活躍できない環境が整っているのですよ。会社説明会などでは「若い人の力が必要だ!」なんて言っていますが、入社してみると上司にペコペコなのです😱
今の日本の組織は年寄りファーストな社会です。日本の景気が良い時に楽に入社して、定年まで逃げ切ろうとしている世代ファーストなのです。なぜそんなことが起こるかというと、人口分布的に、その時代の人がもっとも人数が多くて、発言権が強いからです。
- 給料は高い
- だけど仕事はあんまりできない
- そのくせ、口うるさい
という若者からしたら絶望するしかありません。それが嫌なら、若い人が多い会社に転職しましょう。「あのおっさんムカつくなー」と思いながら我慢して働き続けると、数十年後、自分もそういうおっさんになってます😅
6:転職する人は根性がないのか?
転職活動をしていると「あいつは根性がないからな」というびっくりするくらいな古い価値観を押し付けてくる人がいます。それは無視してください。今の時代、転職するのが当たり前です。新しい場所で、新たな能力を身につけて行く時代なのですよ。
古い価値観を押し付けてくる老害の皆様には、「え?その組織にずっといるの?転職する根性ないんじゃね?新しい環境に飛び出す勇気がないんじゃね?」と心の中で思っておきましょう👍
7:3回くらいは転職するのが当たり前?
数年前『ライフシフト』という本が流行りました。人生100年時代に向けて書かれた本です。
この本では「長い人生なんだから3回くらいは転職するのが当たり前だよ!」的な内容が書いていました。それを読んで「その通りだよねー」と心の底から思いました。
最初に就職した組織で定年まで働き続けるなんてのは、高度経済成長期における価値観です。そんな時代では、会社が成長すればその分だけ新しいポジションも用意され、誰もが成長できるような環境にありました。
しかし、今の時代は違います。会社は成長しないので、ポジションが増えることはありません。そうなると必然的に、ごく一部の人しか成長する機会が与えられないのですね😱
そうであるならば、自分で成長できる場所を探していくしかありません。人間の強みは“新たな環境に出て行き、変化すること”です。
就活・転職で役にたつ考え方
ここからは就活・転職で役にたつ考え方について書いていきます。
1:偶然と面接官との相性が関係してくる
知っておかなければいけないことが、就活・転職での合否を決めるのは『運要素が強い』ということです。
- ポストが空いていれば採用されやすい
- 面接官との相性がよければ採用されやすい
のですね。これが現実です。
これについて大手企業で人事を経験していた楠木新さんの本が参考になります。
簡単にメモしています↓
>『人事部は見ている』を読んで
この本から学べることは、
- 不採用だった場合は『運が悪かった』と思うこと
- 逆に言えば運が良ければ思わぬところに採用できる
ということかと思います。就活・転職活動をしてアンテナを張っておけば、かなりいい条件のところから採用されるかもしれないのですね。
2:経験が多ければ得
面接官との相性が良ければ採用される確率もアップします。そして人は自分と共通点が多い人に好感を持ちます。
つまり、『面接官と共通点が多ければ採用される可能性が高くなる』ということなので、暇さえあれば経験を積めるようなことをしておいたほうがいいです。
特に、採用責任者の立場ともなると知的な人が多いですので、
- 読書
- 旅行
- 絵画鑑賞
- 音楽鑑賞
などの趣味を持っていれば話が合う確率がアップするかと思います。手軽にできるのは読書ですので「好きな作家は〇〇です!」と言えるくらいになっておけばいいのではないでしょうか。
3:年収アップを目指すのであれば業界を選択
「やりたいことをしたい!」というより「年収をあげたい!」というのであれば、業界を考えましょう。なぜなら年収は業界によって大きく異なるからです。
- 金融業界
- IT業界
- 商社
- コンサル
- 広告代理店
などが高年収ですね。まぁ金融業界はこれから厳しいでしょうから、こだわりがなければIT業界を狙うのがいいのではないでしょうか。スキルもつきますし。
年収が高い会社というのは、
- 利益率
- 生産性
が高いですので、このあたりをチェックするのもいいかと思います。
4:希望年収は正直に言う
転職の際、希望年収を聞かれることがあります。ビビって「少しプラスで」とか「御社の規定に従います」とか答える人が多いと思うのですが、ここは強気にいきましょう。自分の年収は自分で決める!というマインドが必要です。
ただし、希望年収を決める場合、相手を納得させるだけの実績が必要になるので、あまりにもおかしな年収は伝えないほうがいいです。
こちらの本で田端慎太郎さんが『面接をするときに聞くこと』が書いてありました。
「あなたはいくら給料が欲しいのか?好きな額を言ってみて欲しい。そして、自分がなぜその金額に値するのか?を説明してほしい。」会社と社員は対等なんだから給料は会社が決めるものという発想はおかしいと思いませんか?
会社と社員は対等、という考えは本当に大切なことです。
5:実績を意識する
『実績を意識する』という考え方は就活・転職をする上でとても重要です。
学生であれば、
- 部活動でどういう成績を残したのか
- どんな研究成果を出したのか
- バイトで評価されたところ
- 取得した資格とそれを取ろうとした理由
- SNSのフォロワー
などが実績として語れるところです。
社会人であれば『ある問題についてどんな行動をしたのか?』ですね。社会人で実績と呼べるようなものはこれしかないです😅
日々の業務でどういった実績を出せるのか?を意識していないと、『なにも語れない』状態になってしまうので、実績を出すことを意識してください。実績というと、「売り上げ目標を〇〇%達成・・・」とか「2年目で社長賞を・・・」というイメージを持たれてしまうかもしれませんが、安心してください。実績とは別にそれだけではありません。(もちろんそういうのがあれば強いのですが)
- 自分の仕事を噛み砕いて説明できる
- 自分の仕事が世の中でどのように役立っているかを説明できる
- 仕事で出くわした問題と、それを解決するためにやったこと
- 社内で自分はどういう人間だったのか?
- 人間関係で困ったことと、それを解決するためにやったこと
などなどを具体的に説明できれば、相手を説得することができます。会社での業務内容を具体的に語ることができれば、それが実績となります。
6:話に具体性を持たせる
就活にしろ転職にしろ面接があります。ですから面接官と話さなければなりません。そこでいろんな能力を見られます。
- 論理的に話せるか
- 共感力はあるのか
- 話が抽象的すぎないか
などなどを見られます。
仕事を適当にやってきた人ならば「これってどういうこと?」という質問につまずいてしまうでしょう。具体性を持って話せないでしょう。
そういうことが面接の場ではチェックされます。ですから、日々の業務をしっかりと行って「自分の仕事に対してはなにを聞かれても答えられるよ!」という状態になっておかないといけません👍
それと合わせて自己分析も行っておきましょう。フワフワとした考えではフワフワとしか答えられません。ハッキリと具体性を持って答える人を、面接官は「あぁこの人はちゃんとやってきた人なんだな」と思います。
自己分析についてはこちらの本が参考になります↓
7:社内評価より社外評価(市場評価)を意識する
社内評価ではなく社外評価(市場評価)を意識して働いたほうがいいです。なぜなら転職に有利だからです。社内で評価されてもボーナスがちょこっと増えるくらいなのですよ。(社内評価を無視しろ!と言ってるわけではありません)
自分のキャリアを考えるのであれば、社外評価を意識しましょう。社外評価を意識しなければ、「会社の外部の人に自分の仕事について具体的に説明する」という発想は浮かばないと思います。
じゃあどうやって社外評価を高めていくかと言いますと、それは単純でして、
人ができないことをできるようになる
ことです。
ようは「希少な人材を目指せ!」ということですね。例えば、動画編集ができてもそれは社内ではまったく評価されないかもしれません。しかし、社外に目を向けてみますと今は動画時代。ユーチューバーを見ていれば分かる通り動画編集は重宝されるスキルです。
社内で評価されなくとも社外で評価される能力は山ほどあります。動画編集なんてほんの一例です。
8:何ができる人なのか?を伝えられるようにする
今まであれやこれやを書いてきましたが、結局のところ、「私にはこれができます!」と言える人が強いのですよ。いわゆる『自分の強み』というやつですね。
強みを持つためには次の3つが必要です。
- 社会から評価されること
- 再現性があること
- 人よりできること
の3つです。
例えば、転職する際に「以前の会社でこのような目標を達成しました!!」という人がいたとします。ですが、面接官からしたら「ほぉすごいねー、で、それってうちの会社でも達成できることなの?」と言うのが気になるところなのです。
環境が変わったらまったく成果を残せない人を採用しても会社としては意味がないわけで、ようは「環境が変わっても同じように成果を出せる人』を会社は求めているわけです。
先ほどの例につなげると、動画編集であれば場所が変わっても同じように成果を残すことができるでしょう。『再現性』が非常に重要なのですね。
おわりに
「転職するのって普通なのかも」と思ってもらえたら幸いです。転職するのが普通という価値観が広がり、日本全体がそういう風潮になれば労働市場の流動化が加速します。そうなれば定年制度の廃止も加速し、正規・非正規の給料が同じになる同一賃金同一労働も加速していきます。
それのなにがいいのかといいますと、ブラック企業が淘汰され誰もが働きやすい環境で仕事ができるのです!!転職することが普通になれば会社も辞めやすいですし、定年制が廃止になれば能力があればいつまでだって働けるし(自分の能力を活かせる場所も探せる)、年齢による差別、性別による差別、正規・非正規による差別がなくなり誰でも仕事に応じた給料がもらえるようになります👍
そんな社会はある意味で競争的で厳しいかもしれませんが、今のように
- バブル期に入社したから
- 一流大学に入ったから
- 男性に生まれたから
- 正規社員になれたから
- 資格持ってるから
同じ仕事でも“偶然手にしたもの”によって給料が左右される社会よりいいかと思っています🤔
「一流大学の切符は偶然じゃない!自分の努力によってだ!」と思うかもしれませんが、そんなことありません。たまたま勉強できる環境に生まれたから、という理由が大きかったりするんですね。(もちろん努力も関係ありますが、努力できる環境であった、とも言えます)
世の中には「大学なんか行かなくていい!」という家庭もあるし、「親の喧嘩が絶えず勉強どころじゃない」などなどの家庭もあります。勉強ができるだけでも、すごく恵まれた家庭だということを私たちは再認識しなくちゃいけないんです。
と、話はいろいろ逸れましたが、自分の成長を鈍化させることなく、ガンガン成長していきましょう!!自分が成長することそれ自体が、社会貢献なのですから!
それでは!
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