※この記事は、2022年9月に書いた「Sonos Ray発売時の速報記事」を、2025年現在の情報を加えてリライトしたものです。当時の雰囲気や価格感もそのまま残しつつ、いま読む価値があるように再編集しています。
実際にSonos Rayを使ってみたレビュー記事はこちら>Sonos Ray レビュー【Sonos製品を試すならまずこれだ】
Sonos Rayが2022年9月14日に発売【定価39,800円】
当時、Sonosのサウンドバー「Beam(第2世代)」が値上がりし、「ちょっと手が届かないな…」という人が増えていました。
そんな中で登場したのが Sonos Ray。2022年9月14日、日本でもついに発売されました。
Sonosニュースを日々チェックしていた私としては、「ようやく来たか!」という気持ち。海外では6月にすでに発売されていたモデルです。
💬 定価:39,800円(税込)
※米国では279ドル。当時の円安が本当に悔しかった……。
Sonos Rayの主な特徴(当時の仕様まとめ)
当時の公式情報をもとに、主な仕様をまとめると以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| アンプ数 | 4 |
| ツイーター | 2(Beam Gen2は1つ) |
| ミッドウーファー | 2(Beam Gen2は4つ) |
| Trueplay対応 | あり |
| AirPlay 2対応 | あり |
| 光デジタル音声入力対応 | ○(ケーブル付属) |
| Bluetooth対応 | × |
| 対応フォーマット | ステレオPCM、Dolby Digital 5.1、DTS |
| サラウンド構成 | Sonos One/SLをリアスピーカーに可 |
| Sonos Sub対応 | ○ |
| サイズ | 高さ71mm × 幅559mm × 奥行95mm |
| 重量 | 約1.95kg |
| カラー | ブラック / ホワイト |
| CPU | Quad Core 1.4 GHz A-53(Sonos Beam Gen2と同じ) |
| メモリ | 1GB SDRAM 4GB NV(Sonos Beam Gen2と同じ) |
当時としては、Beam Gen2よりも価格を抑えた入門サウンドバー。CPUやメモリは同等なので、動作の軽快さも期待できました。
当時の感想:Sonos Oneと迷った末に
正直に言うと、私は発売当時こう思っていました。
「音楽を楽しむなら、RayよりもSonos One / One SLのペアの方がいいんじゃないか?」
理由はシンプル。
Rayはあくまでテレビ向けの“直線的な音”。
対してSonos Oneのペア再生は“空間を包み込むような音場”。
実際にSonos OneとSLを2台セットで使うと、部屋全体が音で満たされる感覚になります。
音楽における「ステレオイメージの広がり」という点では、今でも物理的に離して置けるOne SL x2に軍配が上がります。これは普遍的な物理法則なので、私の考察は正しかったと言えるでしょう。
一方で、テレビ中心の人には最高の一本だった
一方で「テレビをよく観る人」にとって、Sonos Rayは当時から最適解でした。人の声(ボーカル帯域)が非常に聞き取りやすく、ニュースやドラマ視聴に向いています。
この「日常使いでの圧倒的な快適さ」は、音楽専用のステレオペアでは得られない、サウンドバーならではの価値でした。今なら、「音楽も聴くけれど、主にテレビの音を良くしたい」という人には、迷わずRayを勧めます。
さらに、すでにSonos One / SLを持っている人にとっては、Rayをセンターに据えて手軽にサラウンド構築できるのも魅力でした。
Ray(フロント)+ One / SL(リア)+ Sub(低音補強)
これで自宅シアター完成。設定はアプリで10分足らず。
この「自由に組み合わせられるSonosの設計思想」こそ、私がAppleのHomePodから乗り換えた理由のひとつでもあります。
当時のラインナップ構成(2022年版)
Sonos Ray登場時、Sonosのサウンドバーは次のような構成でした。
| モデル | ポジション | 特徴 |
|---|---|---|
| Sonos Ray | エントリーモデル | コンパクト&光接続対応 |
| Sonos Beam (Gen 2) | 中間モデル | Dolby Atmos対応、HDMI接続 |
| Sonos Arc | フラッグシップ | 最大級の没入感と音圧 |
そして、これにサラウンド用としてOne / SL、低音用にSubを組み合わせる構成が定番。
Dolby Atmosの最高の音源を再生できる環境が整っているなら、もちろんArcは素晴らしい。しかし、多くの日本の住環境や一般的なテレビ番組を観る上では、物理的なリアスピーカーがもたらす「後ろからの音」の没入感は、Arc単体でのバーチャルサラウンドを凌駕することが多いのです。
予算約10万円で「映画の迫力」を最大限に引き出したい、という明確な目的なら、「Arc 1台よりRay + One SL x2のサラウンドが良い今でも最強の選択肢の一つです。この選択肢を可能にしたRayの価値は大きいです。
(2025年追記)その後のSonos:Rayの立ち位置はこう変わった
2025年現在、Sonosシリーズはさらに進化しました。
- Era 100 / 300 が登場し、Bluetooth・ライン入力対応で“より開かれた設計”へ
- Sonos Arc はドルビーアトモスの完成形として今も人気
- Sonos Ray は「小型テレビ向け・サブシステム向け」として定着
つまり、Rayは今でも「コンパクトだけど本格的」なエントリーモデルとして生き残っています。
また、Rayは値下げされており、通常価格でも3万円台前半で手に入るようになりました。さらにセール時には2万円台で購入できます。
Sonos Rayの見た目のコンパクトさと同様に、価格もコンパクトになり、よりSonos入門にうってつけの製品となりました。
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まとめ:Sonos Rayは「原点」だった
Sonos Rayは、単なるエントリーモデルではありませんでした。それは、Sonosが「一部のオーディオファン」から「すべての家庭」へと、その門戸を大きく開いたことを象徴する、歴史的なモデルだったと言えるでしょう。
Rayの登場によって、多くの人が初めて「テレビの音が良くなる感動」を手軽に体験できるようになりました。そして、その感動を入り口に、One SLを買い足し、Sub Miniを追加し…と、底なしの「Sonos沼」へと足を踏み入れていくのです笑
Rayは、Sonosエコシステムへの「最高の招待状」だったのです。
参考までに。それでは!


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