本日も「Gallagher Note」をお読みいただきありがとうございます。
こんにちは、福山です。
西きょうじ先生のポレポレ課外授業第4課「これからの時代に仕事とどう向き合うか」を観ました。相変わらずとっても面白いので備忘録的に記事に残します。メモ的に残しているので、文章はぐちゃぐちゃ\(^o^)/時間があれば手直しします。
これは仕事?
仕事ってそもそも何なの?というお題から講演会は始まっています。
- 金銭の受け取りがない講演会は仕事?
- 売血によって生計を立てることは仕事?
- 専業主婦の行う家事は仕事?
- レンタル妻は仕事?
何を仕事と思うのかは各人各様です。
労働と仕事
この講演ではハンナ・アーレントが行ったように労働と仕事を分けています。
労働(Labor)とは、生存のための手段です。ようは食べていかなきゃ死ぬよねってことです。報酬を伴うもので、自発性がなかったり、苦しかったりするものが労働です。
仕事(Work)は、生存のためには関係のないものを作ることです。例えばパソコンとかスマホって生存に必要ないですよね。報酬があるものも、ないものもあり、やりがいがあり、自発性があるものが仕事です。
プロと素人、人間とロボットの仕事
何をやるかではなく、やっていることとどういう接し方をするかということが重要で、プロと素人でもやってるレベルに差はあれど、だいたい同じようなことをやっています。そこでマネタイズできるかどうかがプロと素人の違いです。
仕事とどう接していくかを決めることができるのは人間だけで、与えられた仕事に対して正確にやることは人間でもロボットでもできます。というかスピードと正確さを兼ね備えるのであれば人間はロボットに勝つことはできません。
外部が見えない人の生きづらさ
今の社会で働いている人の半数以上が仕事にストレスを感じています。それを我慢してやり続けて精神的にまいってしまう人がいるのです。
今の社会人に足りないものが、「外部の存在がない」と思っていることです。例えば、他の部署や他の職場だって考えたっていいわけです。会社外に面白いコミュニティを作ることが大切です。
見たくない現実をみる
- 希望退職を募る
- 君、来月から来なくていいから
- データ改ざんを求められ、できませんと言ったらクビ
- 身内の不幸で有給をとったらクビ
- 上司が「俺的にダメだ」でクビ
大手中小問わず、こういうことが起きてます。「能力不足」という理由でクビにされる人が本当にいるのです。実際にその人の能力が全然ないってこともあるでしょうが。
社会保障における世代間格差
高齢世代:生涯で約5000万円のプラス
将来世代:生涯で約4500万円のマイナス
高齢世代は自分で払った以上にそんなにお得なんですね。若者と高齢者では1億円くらいの差があるんですね。
選挙に行ったら変わるか?変わりません。しかし、選挙に行かない限り、変わることはありません。この矛盾を受け入れつつ、「俺にも意見があるぞ!」という姿勢を見せて行かないと、シルバー民主主義を抜け出すことはできないのです。
ロボットに人間の仕事が奪われていく
ロボットにより、単純労働をする人間は不要になるということです。というか今では単純労働以外のものもロボットによって奪われるとされています。
バクスターというロボットは値段180万円で、大した動きはできません。しかしプログラミングが簡単で、1回教えればずっとその動きができるようになります。24時間、文句も言わず働いてくれるのです。だからアメリカでは、「バクスターより低賃金でいいか?」というのが雇用の条件だそうです。恐ろしい。
米軍機の3割はすでに無人になっています。水中探索ロボットやら、無人戦闘機やらSFの世界がすでにもうあります。「壊れてもお悔やみがいらない」というのがロボットのメリットでもあります。
新聞を書くロボットもあります(Quill)。
薬を処方するロボットもあります(PillPick)。薬剤師もいらないってことですよね。
病気の診断をするロボットもあります。風邪だからって、熱はかってのどの炎症を見るくらいならロボットでもできますよね。
大企業に行って人生を見失う人
何かをやりたい!とかではなく、親や周りの友達から羨ましがられたいと思って大企業に行く人は、人生を間違える可能性があります。そいういうことで社会的欲求を満たすのであれば、結局は人の目線を気にしながらでないと生きて行くことができません。
もちろん大企業に行くメリットはたくさんありますけど!大企業から中小企業の転職はあっても、中小企業から大企業への転職はなかなかないでしょうから。
これからの時代に仕事とどう向き合うか?
西先生曰く
「収入のみに価値を見出す価値観を変える。儲かるけどつまらない仕事をして、時間、自分の心身をすり減らすよりも、収入が少なくても面白い仕事を選ぶという価値基準で生き方、働き方を考える。そもそも、仕事は自分や他の人を幸せにするための手段。社会的マイナスを生み出すものとなっているとすれば、それは本末転倒。」
自信がない人へ
日本の教育ではリスクを教えてくれません。だから初めて向き合うリスクにすごく臆病になっています。「私なんて無理、私なんてそんなに・・・」みたいな言葉で溢れかえっていますね。謙虚という言葉を使った、「自分は変わりたくない」という傲慢さとも言えます。
ここで西先生がトマトの話をしていました。この話は西先生のコラムにも書かれていたことなので、そこから引用します。
「地球交響曲(ガイアシンフォニー)」という映画があります。「地球はそれ自体が一つの大きな生命体である」というガイア理論(イギリスの生物物理学者ジェームズ・ラブロック博士)に勇気づけられ龍村仁監督が制作したオムニバスのドキュメンタリー映画です。全国で自主上映されており現在は第八番まで制作されています。この映画では世界中の様々な人たちが地球と向き合い人間と地球についてのメッセージを発しています。
その第一番の中にトマトを育てるドキュメンタリーがあります。たった一粒のごく普通のトマトの種から、バイオテクノロジーも特殊肥料も一切使わず、一万三千個も実のなるトマトの巨木を作ってしまうのです。この映画では、トマトの種植えから一万三千個もの実をならす巨木に成長するまでの過程を克明に記録しています。それを可能にした野澤重雄植物学者はこう語っています。
「トマトは心を持っている。私は、そのトマトの心にたずね、トマトに教わりながら、成長の手助けをしただけなんです」
一万三千個の実を付けたトマトの木の映像はちょっと不気味なくらいのものでした。科学の常識では理解できない奇跡を見せられた気がしました。彼が行ったことはトマトの成長を阻害する要因を考えられる限りの方法で取り除く、ということでした。もちろんそれには様々な装置が必要になります。しかしバイオテクノロジーや特殊肥料といったいわば外部からの働きかけをすることなく、ポテンシャルを最大限に発揮できる環境を与えることで奇跡を可能にしたのです。
阻害要因を除去するとトマトの種一つ、あれほど小さな種一つが一万三千個ものトマトを実らせるだけのポテンシャルを持っているのです。もちろん様々な阻害要因があることで生物界はバランスが取れているわけですから阻害要因を取り除いた状態というのは自然な状態ではありません。ある種のバクテリアはもし阻害要因が取り除かれると二日で地球全体を覆ってしまうだけのポテンシャルを持っているそうで、様々な阻害要因に感謝ですね。ともあれ映像で見せつけられた生命のポテンシャルには驚きました。出典 ブックバン 第一回 栄養たっぷりの環境は成長を阻害する
成長のためには栄養を与えるのではなく、成長の阻害をしているものを取り除くという発想。これには驚きました。
もう一つ同じコラムから引用すると
これは昔フランスでワイン用のブドウを摘んでいるおじいさんから私が聞いた話と一致します。肥料によって栄養たっぷりの土だとその場で栄養を吸収できるのでそこで肥え太り強い根が育たない。弱い根だとブドウの実にまで糖分を送り込む力は弱くなる。だから土に栄養を与えすぎてはいけない、と。生命に向き合う人は同じ真理を感じ取っているのですね。
栄養を与えることが強さになるとは限らないのですね。教え方がうまい先生に出会って、自分で考えることを放棄した受験生みたいですよね。栄養を与えられすぎると生きる力は弱くなる、これは子を持つ親にとって胸に刻みつけないといけないと思います。
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