『君に友だちはいらない』グローバル資本主義社会で戦うためのチームの作り方

『君に友だちはいらない』グローバル資本主義社会で戦うためのチームの作り方 本の感想
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コモディティ化した世界では、モノの値段もヒトの値段も安く買い叩かれてしまう。そんな世界で生きていくにはどうしたらいいのだろうか?著者は「若い人はチームを作れ!」という。コモディティ化から逃れ、人間としてより豊かに、幸福に生きるためにはチームを作る必要があるのだ。

 

ではどんなチームを作ればいいのだろうか?チームのメンバーはどうやって集めていけばいいのだろうか?そのことについて本書は具体的に示してくれている。「いつものメンバーで、いつもの愚痴を言い合う」、これはチームではない。傷の舐め合いをしたいだけの集団だ。そんな集団から抜けて、新しい世界に踏み出したい若者に読んでもらいたい一冊である。

 

「チーム」と聞くと漫画ワンピースを思い出すかもしれない。個性ある仲間が集まり、命を預け合う信頼性を築き、困難な目標に向かっていく麦わらの一味。チームの理想像のように思える。しかし、著者はこのようにいう。「現実の社会では、麦わらの一味のように、永続的な社員の関係性が保たれるベンチャー企業は存在しない」と。

 

やはりワンピースは漫画だ。麦わらの一味には、いつもちょうどいい難易度の困難が待ち受けている。そして主人公たちの年齢はほとんど変わらないので、結婚をすることも、子どもが生まれることも、親の介護が始まることもない。だからこそ、あの関係が維持できているのだ。

 

現実は違う。年齢によってポジションは変わらざるを得ない。同じ関係を永続的に続けることができないのだ。だからこそ現実の仲間というのは、当初の目的を達成し、互いに必要とする時間が終われば解散するのが自然なのである。ワンピース的な「友達兼仲間」の関係を維持するのは不可能といっていいだろう。

 

最後に、仲間の集め方を紹介して終わりたい。理想は一流大学に進学し、そこで関係を築いたり、一流の会社に入ってそこで関係を築くことなのだが、ほとんどの人にとってこれは現実的ではない。オススメの方法は『弱いつながり』をたくさん作ることだ。弱いつながりの作り方は、徹底的な『ギブ&ギブ』をすることだ。テイクを求めてはいけない。「まずは与えよ。そして与え続けよ」の精神が必要なのである。ということは『人に役立つ何か』を自分自身が身につけている必要がある。仲間を見つける前に、自己研鑽は必須なのだ。一芸が優れていない人に、仲間は集まらない。

 

読書メモとして簡単に動画にしています↓↓↓

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