2019年8月、瀧本哲史(たきもとてつふみ)さんの訃報のニュースが流れた。ネット上では「若すぎる・・・」と悲しみの声があふれていた。恥ずかしながらそこで私は瀧本哲史さんを知った。「多くの著名人が彼の死を嘆いている。瀧本さんとはどんな人だったのだろう?」と思い、本書を手にしてみた。
この本は2011年に出版されている。当時、私は大学生だった。友人とアホみたいにお酒を飲んでいた時期だった。楽しみといえば、友人とお酒を飲むことくらいしかなかったようにも思える。当然ながら、この本が出版されていることにもまったく気がついていない。アホだった・・・。本の中盤まで読むと、学生時代にこの本に出会えていたら、と後悔の念さえ出てきた。それくらいにいい本。
この本は20代から30代の人に特にオススメできる本である。「投資家的な生き方」を勧める本だ。投資といっても「株や不動産に手を出せ!」というわけではなく、「限りある自分のリソースをどこに注ぐのかを意識しろ!」ということだ。
なぜ投資の意識をしないといけないかというと、そうしないとコモディティになって安く叩かれてしまうからである。普通に生きていると『誰でもできる仕事』にしか出会えない。残念ながら、誰でもできる仕事は安く買い叩かれるのだ。日本が成長している時代はそれでもまだよかった。しかし、これからの時代はそうではない。安月給での人生100年時代は厳しすぎるのだ。
ではどうするべきか?瀧本氏は4つの人格を磨き、使い分けるのがいいという。
- マーケター
- イノベーター
- リーダー
- インベスター
の4つだ。本書では具体例を交えながら、この4つについて詳しく説明がある。特に瀧本氏自身がエンジェル投資家ということもあり、インベスターについては詳しく書かれている。
究極的にはすべての人間は、投資家になるか、投資家に雇われるか、どちらかの道を選ばざるを得ない。p215
学生のうちにこの視点を手に入れておくのは、とても大事なことだと思う。9割の学生は「投資家になる」という視点は持っていない。「投資家に雇われる」まま一生を終える。そこに気がつきもせずに、疑問を抱きもせず、「それが当たり前」だと思って生きていくのだ。
就職活動をする前にこの本に出会っていれば・・・ついついそう思ってしまう。大学生の方はぜひ投資家的な視点を身につけ、新卒のカードを有効に使って欲しい。そして現在会社員の方は、投資家的な視点を持って転職活動をして欲しい。その視点を持つために、まずはこの本を一読するといいだろう。
『僕は君たちに武器を配りたい 瀧本哲史』
半分ほど読んだのだけれど爆発的におもしろい。ライブドアのビジネスモデルの解釈に舌を巻きました。
なるほど、そうだったのか、だからあのようになったのか、と点と点がつながりました。
著者が亡くなる前にこの本に出会いたかったhttps://t.co/27Foqh5e0y— フクヤマ@健康的に増量中 (@hemogurobinn2) September 4, 2019
読書メモとして簡単に動画にしています↓↓↓
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