GoogleとFacebookで働いていた人の本。2012年に翻訳された本ですが、ソーシャルの核心をついている本でした。SNSなどが日本で流行りだしたのが、たぶん2012年くらいなはずです。その当時にここまでソーシャルネットワークの本質を抉り出しているのはすごいです。2019年に読んだのですが、まだまだ読む価値ありの本です。
内容としては、「人を中心に考えることが大切だぞー」ということが、書かれておりました。なぜなら人は変わらないからです。「ネットが発達したからと言って、結局人は誰の情報を信じるのよ?」ということを考えると、『親しい人』の情報なんですよね。
平均すると、人は10人以下のグループを4〜6くらい持っています。ここで重要なことは、グループ間で人が被らないことです。自分の友人関係を考えると分かると思いますが、
- 高校時代の友達
- 大学時代の友達
- 社会人時代の友達
- サークルの友達
では、各グループにおいて友人はかぶってないはずです。2つのグループ間で『ある情報をつなげるのはあなただけ』ということです。情報というものは『人』を中心にして拡散されていくわけです。
企業からすると、自社の製品を広めるためには「インフルエンサーに紹介してもらおう!」と思うはずです。しかし、フォロワーが多いからと言って影響力があるとは限らないのですね。
多くの研究によって、ある人物のつながりの多さと影響力の大きさには相関関係は認められないという結論が出ている。p126
ここが考え方のミスなのですね。そして今ではそれが「ステルスマーケティング」と言われて、不評だったりします。繰り返しますが、これは2012年の本です。すごい洞察です。
じゃあ企業が自社製品なり、サービスなりを宣伝していくにはどうしたらいいのでしょうか?
人は何かを買おうとする際にアドバイスを求める相手として、ブロガーや専門家よりも友人や知人の方を3〜4倍も信頼するとの結果が出ている。p110
インフルエンサーではなく「ある特定の人」を中心に考えていくわけです。なぜなら、ある特定の人に響けば、その友人たちが顧客になる可能性が高いからです。上記で触れたように、ある人は平均して、10人以下のグループを4〜6位持っています。ある特定の人に響けば、そこから拡散できるわけですね。
広告出稿にお金を大量にかけたり、インフルエンサーにお金を払いまくったりの商品やサービスの紹介は、効率が悪いのです。これからはもっと「人を中心」にしたビジネスにしていかないといけないよー、ということなのですね。それでは!
読書メモとして簡単に動画にしています↓↓↓
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