100年の難問はなぜ解けたのか 天才数学者の光と影を読んで

ポアンカレ予想 本の感想
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本日も「Gallagher Note」をお読みいただきありがとうございます。
こんにちは、福山です。

「NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影」を読みました。1904年にフランスの数学者ポアンカレによって提出された「ポアンカレ予想」。その難問に立ち向かう数学者たちのお話でした。

数学は苦手な私ですが、特に難しい数式などなく、人に焦点を当てた本なので読みやすかったです。

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世界の天才たちが100年解けなかった世紀の難問「ポアンカレ予想」

ポアンカレ予想

「単連結な3次元閉多様体は3次元球面に同相である」

という一般人が聞いても全くわからないのがポアンカレ予想です笑。

単連結って何?

例えば、スイカに一本の紐をぐるっとします。

紐の端と端を結んで、指で押さえて、結んだ端を引っ張っていくと、スイカをぐるっとした紐は、指で押さえた一点に集まってきますよね?(伝わるかな?)

この性質を「単連結」というのです。

ちょっと言い換えてみると、

ぐるっとした紐を一点で回収できるならば「単連結」ということです。

同相って何?

円(○)も四角(□)も同相なのです。

「は?」ってなるかもしれませんが、大きな目で見れば円も四角も同じなのです。

例えば、テニスとバドミントンと卓球は違うものですけど、ラケットスポーツにまとめることができますし、もっと言えばスポーツということもできます。

視点を変えれば、同じようなものってたくさんあるのです。

単連結と同相の簡単なまとめ

単連結と同相の2つから言えることをポアンカレ予想にちなんで簡単にまとめます。

球面に同相(球面と同じような形)→単連結(紐を一点で回収できる)

この逆が言えるのではないか?というのがポアンカレ予想なのです。

単連結→球面に同相

 

どんな形でも単連結かというと、そんなことはなくて、ドーナツなんかは単連結ではありません。(紐のかけ方によって、一点で回収できなくなるのです)

ポアンカレ予想を解いた数学者「グレゴリー・ペレルマン」

数学者たちはこの難問に、自分の生活を犠牲にしながら挑んでいきました。

そしてこの問題を解いたのが、

ロシア人数学者、グリゴリー・ペレルマンです。

ペレルマンがポアンカレ予想を解いたことに多くの数学者は3つのショックを受けたと言われています。

  1. ポアンカレ予想を解かれたことにショック
  2. トポロジー(位相幾何学)ではなく微分幾何学で解かれたことについてショック
  3. その解説を聞いても理解できないからショック

ポアンカレ予想はトポロジーの問題だと思われていたけど、ペレルマンは微分幾何学や物理学を駆使して解いていたのです。

「こんな分野にまで手を出していたのか!?」とトップの数学者が驚くような様々な分野を用いて、ポアンカレ予想に挑戦し、解いたんですね。

ペレルマンには

  • フィールズ賞
  • 賞金100万ドル

の2つが送られましたが、ペレルマンはどちらとも受け取ることを拒否したのです。

天才すぎるペレルマンの考えは私にはわかりませんが、宇宙の1つの真理に到達したのですから、賞やら報酬やらは彼にとってくだらないものなのかもしれません。

全員にお勧めできる本ではありませんが、時間があれば読んでみてください。「こんな世界もあるのか」って思えますよ〜。

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