『人生100年時代のお金の不安がなくなる話』を読んで

人生100年時代のお金の不安がなくなる話 本の感想
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竹中平蔵さんと出口治明さんの本『人生100年時代のお金の不安がなくなる話』を読みました。
この2人の本ですから間違いはないだろうと思い読んだのですが、やっぱり良い本でした笑。

これも学生のうちに読んでおきたい本だなぁ〜としみじみ思ったり。
この本を読むと読まないとでは大学生活かなり変わりそうです(`・ω・´)”

気になったところを備忘録的にメモします。

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人生100年時代のこれからはどう生きるべきか?

人生100年時代の前提条件

この本を読むにあたっての前提条件がいくつかあるのかなぁと。

  • AIやロボットが発達する(オックスフォード大学でAIの研究を行なっているマイケル・A・オズボーン准教授によると、10〜20年程度でアメリカの総雇用者の約47%の仕事が自動化されるということです。)
  • 子どもが減る
  • 高齢者は増える(医療費増)
  • 人口は減る(2030年以降は毎年100万人減る)

とまぁ、日本に住む私たちにはこのような条件が揃っています。
んで、私たちはこれを前提にこれからの生き方を考えていかなくてはなりません(`・ω・´)”

年金と医療費問題

一番の悩みはやっぱりコレ。
年金と医療費になります。

というのも、税金を支払う若者が減って、医療費をバンバン使う高齢者が増えるからです。

負担と福祉は、一定でなくてはなりません。
どういうことかというと、低負担ならば低福祉だし、高負担ならば高福祉にするということです。

今の日本は低負担で高福祉状態なんですね。
これは制度上限界がきてるわけで、低負担低福祉にするか、中負担中福祉にするか、高負担高福祉にするしかありません。

でも現実的に「今から医療費は誰でも3割負担でお願いしますー!年金も少なくしますね☆」なことはできません。
なんでかというと、高齢者が大変になるし、高齢者の方が人数が多いのでそのようなことをいう政治家は当選しないからです。

だから私たちがいく道としては『中負担中福祉』もしくは『高負担高福祉』になるわけです。
となると、消費税はどんどん高くなるだろうし、給料の2/3を税金として国に渡すようなスウェーデン型の仕組みにするしかありません。

それが幸せなのか?

私には分かりませんが、それを幸せと感じる文化を作り上げていくしかないですよね。

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年齢差別をなくすべき

日本にはエイジ・ディスクリミネーション(年齢による差別)がものすごくあるそうです。
んで、竹中さんの知る限りでは、先進工業国で強い定年制度を持っている国は日本だけなんですって。

「もう歳だから・・・」とか、そういう言い訳をする風潮をやめましょうってことですね。
働けるなら働く。

歳なんてあんまり関係ない!
年齢フリーで働ける風潮を作っていくことが大切なのです(`・ω・´)”

グーグルの人事部は年齢も性別のデータも持ってないそうです。
さすがはグーグルって感じですよね。

ちなみに私の生き方としては「もう歳だから・・・」などの年齢を言い訳にする人の話は、ほぼ全部無視しています笑。
年齢を言い訳にせず、前に前に意識を持って生きている人の話には耳を傾け、そうでない人の話はほぼ全部無視です!

若者に自分の話を聞いてもらいたければ『年齢を気にせず今を全力で生きろ!』という私の無言のメッセージになります。(ほとんどの人には伝わらないけど)

同一賃金同一労働にするべき

年齢フリーの社会にするためには、やっぱり同一賃金同一労働が必要になります。
同じ仕事であれば、年齢関係なく、そして正社員・非正規社員関係なく同じ給料を支払うということです。

同一賃金同一労働になれば、企業としては年齢や性別で人を選ぶことがないので、高齢者を躊躇することなく雇用することができます。
年齢フリーの社会を実現するためには、コレですね。

オランダはこれをやったそうです!
すごいですよね。

アン・ハサウェイとロバートデニーロ主演の映画『マイ・インターン』を思い出しますねぇ(´-`).。oO

社会保険の適用を拡大するべき

竹中さんも出口さんも社会保険の適用を拡大するべきという意見をお持ちでした。

どういうことかというと、パートやアルバイト、非正規雇用者は約2000万人いるのですが、この人たちは国民年金保険です。
けれど、これの適用を拡大して、人に雇われている限りは、全員を厚生年金保険に移行するべきだということです。

メリットとしては、

  • 年金財政が安定(月額賃金が5.8万円以上の人に適用を拡大すると約1200万人が厚生年金保険に移り、年金財政が改善されると試算されています)
  • セーフティーネットとしての機能が向上(厚生年金保険が途切れないので、転職しやすくなる→労働市場の流動化が促進される)
  • 3号被保険者問題が解決(公務員や会社員の配偶者(妻とか)で年収130万円未満の人は、自分で保険料を支払わなくても年金を受給できるから不公平問題があるけど、パートなどで働けば全員が厚生年金保険に入るので解決)
  • 社会保険料を支払えないブラック企業は潰れていく

メリットだらけじゃん。
んー、なんでやらないの?

AIは仕事を奪うのか?

AIやロボットで自動化が進むと職業が仕事がなくなるのか?

18世紀で産業革命が起きた時、同様の不安が起こり暴動が起こりました。
ラッダイト運動というやつで、機械を壊そうとする運動です。

繊維工業の機械が発明されたことで仕事を奪われると恐れた労働者が、紡績機などの機械を壊したのです。

しかし、現実には労働の効率化が起き、生産性も向上し、労働者の生活水準も上がりました。
また、仕事を奪われた人たちが新しい産業を生み出しました。

近視眼的に見ると、仕事を奪われることは恐怖です。
しかし、マイナスばかりかというとそうではないんですね。

仕事を失った人たちは、新しいことにチャレンジします。
日本航空がいい例で、パイロットがたくさん市場に流れたことで、格安航空(LCC)が発達しました。

残業は意味がない

長時間労働問題についてですが、これは長時間働けば仕事がたくさんできるという昔の考えに基づいています。
例えば、工場のラインであれば確かに長時間労働をすればたくさん製品を作ることができます。

しかし、工場でない仕事であれば、長時間労働をすれば生産性が上がるかと言われたら微妙なんですよね。
世の中が製造業主体の工場モデルからサービス産業主体のモデルに移行したのに、工場モデルにあった働き方をしているから、生産性も上がらない、ただのダラダラ残業になっています。

公務員の人たちが残業(書類仕事)をして、その残業代は税金から支払われているのに、残業時間の生産性が著しく低かったら「おい!」ってなりますよね?
人間が1日に集中して仕事ができる時間は限りがあります。

『長時間仕事をしても生産性は変わらない』という考えは時代遅れなんですね。
つまり、残業代は無駄なのです!!

仕事を早く終えた人に手当てを支払うようにしたら、みんな頭使って生産性を高めると思うんですよねー。
ただ、「仕事がもう終わった?ならこの仕事もお願いー( ´∀`)

こんなんだから、みんなできるだけ一生懸命、仕事を定スピードでやるようになるんですよね(´・ω・)
仕事を早く片付けることにインセンティブを働かせないとです。

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副業推進!

副業はやるべきです!
というのも、副業をやることで自分のスキルがアップするからです。

しかし、まだまだ副業は禁止されています。
その理由は、

  • お金をかけて育てたのだから、うちで回収する!

ということです。
確かに、本職と同じ仕事を陰でこっそりやるのはまずい気がします。

でも本職とあんまり関係のないことなら積極的にやるべきなんですね。
というのも、副業で身につけたスキルが、本職でも活かされることって十分にあるでしょうから。

会社のお金で留学させた人が退職したら、留学日を払い払い戻させるという会社もあるようですが、でもよく考えてみたら、本当にいい教育投資をしてもらった人なら、会社を辞めた後もその会社のファンとして商品を使ったり、PRしたりしますよね。教育投資をしていれば、人材輩出企業として認められることもあるでしょうし、外にファンを作ることにもなって、その会社は強くなると思うのです。 p129

出口さんのおっしゃる通りだと思います。
本当に良い教育をしたのであれば、社員はそれに感謝するはずですからね。

退職した後に元いた組織を好きになるか、嫌いになるかはその組織次第です(´・ω・)

Compasses over Maps

マサチューセッツ工科大学のメディアラボの標準語になっているものに『Compasses over Maps』があるそうです。
日本語に直すと、『地図よりもコンパスが大事』という意味です。

今までの社会は地図がありました。

  1. 勉強して
  2. 大学に入学して
  3. 会社に入社して
  4. 定年まで働いて
  5. 年金をもらって生きる

という地図です。
でも、この地図って今はないんですよね。

それにこの地図通り生きれた人って、今60~80歳の人だけだと思うんですね。
これからの時代に必要なのは、地図通りに生きるのではなく、「どういう風に生きたいか?」という人生のコンパスを持つことなのです(`・ω・´)”

やばい会社・上司に出会った時

出口さん曰く、歴史的に見ると、愚かな君主に仕えた部下が取る行動は3つのパターンに分かれます。

  1. 自分で飛び出して新しい王朝を作る
  2. クーデター(実力で君主を失脚させる)
  3. 多数派工作により内部から変えていく

2,3は難しいから、1の飛び出すのが一番だということです(`・ω・´)”

まぁ私も数年前に飛び出した側なのですが、やっぱり1がいいと思いますよ!

「え?怖くて会社を辞められない?」

大丈夫ですよ!
これからは少子化なので労働力が不足するのです。

つまり、仕事を選ばなければ無職になることなんてありませんから!!
まぁ仕事を選ばなければ・・・ですけどね( ´∀`)

選挙に行こう!

知り合いの外国人から「日本の若者はおかしい」と言われた出口さん。

「社会や世の中に期待が持てないと文句言うくらいなら、どうして選挙に行かないのか。
20代の投票率が70%、80%になれば世の中が変わるのではないか。
政府がアホなことをしたら、みんなで選挙に行って、全員落とせばいいだけの話だ。」

これって本当にその通りなんですよね。
若者の投票率が少ないから、若者に好まれる発言をしても選挙で勝てないんですよね。
だから選挙で勝つために、投票率の高い高齢者向けの発言をするのは当然の話です。

選挙に行かないのは服従の証です。
税金がどう分配されようと、教育にいくらお金がかかろうと、医療費負担が10割になっても、文句は言わないと言うことです。
北欧の若者の投票率は80%前後あります。
一方で、日本の若者の投票率は20〜30%前後あるでしょうか。
世界の先進国から見れば、20〜30%の若者しか選挙に行っていない日本は異常な国です。

出口さんのおっしゃる通りですね。
私は選挙に行くのですが、友達から「なんで選挙に行くの?」という馬鹿げた質問をされたことが何度かあります。

「自分がちゃんとした大人ではない、と思うのならば選挙に行かなくていいと思うよ。
でも、自分がちゃんとした大人だと思うのであれば、選挙に行くべき。」

と、こんな感じに返すようにしています。

移民はどうするのか?

この本では移民を受け入れることは、OK的な内容でした。

  • 多様化
  • 労働力の確保

また、移民が入ると治安が悪くなるというアレルギーを持った人がいるけど、移民が37%いるシンガポールは治安いいよ!てなことが書いてました。

私も以前はそう思っていたのですが、三橋貴明さんの本を読んで以来、若干考え方が変わってきています。→→→三橋貴明さんの『移民受け入れ大国』を読んで

移民政策のトリレンマというのがありまして、移民を受け入れると次の2つまでは満たすことができるけど、3つは無理というものです。

  1. 移民受け入れ
  2. 安全な国家
  3. 国民の自由

例えば、シンガポールであれば、移民を受け入れ安全な国家を目指そうとするあまり、国民の自由が制限されているのです。

他にはヨーロッパが抱える問題として、移民を受け入れ国民の自由を維持しようとするので、安全な国家が揺らいでいます(テロなどで)。

移民を受け入れるということは、『安全な国家』『国民の自由』のどちらかを手放さないとダメなんですって(´・ω・)

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まとめ

いかがでしたか?
この記事では『人生100年時代のお金の不安がなくなる話』の気になったところついて書いてきました。

すごく面白い本だったので、是非とも手にとってみてください!
この本をすごーく簡単にまとめると、「これからは労働不足になる!つまりは食いっぱぐれることはない!若者よ、チャレンジしろ!そして若者以外も人生をエキサイティングなものにしていけ!」ということだと思います笑

今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

あ、ついでにですが、この本のタイトルと内容は一致してないのかと。
お金の不安がなくなる的な内容は書いてませんでした(=゚ω゚)ノ

投資の話などを求めてる方は、この本ではないですね。

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