スピリチュアルズ 「わたし」の謎 橘玲【読書メモ】

脳科学・心理学
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橘玲さんの『スピリチュアルズ 「わたし」の謎』を読みましたので、気になったところをメモします。

著者はこの本で『スピリチュアル理論』と呼ぶものがあります。それがなにかというと、「わたしもあたなも、たった8つの要素でできてるよね」という理論です。

「は?そんなものが理論?」と思われるかもしれませんが、脳科学や進化心理学、進化生物学、行動遺伝学などの進歩によって、『脳=こころ』の秘密がかなりあきらかになっているのです。

「わたし」も「あの人」も、たった8つの要素で出来ている。
人間の行動のすべてを、じつは(意識ではなく)無意識が決定している。あなたの知らない「あなたの無意識」これを本書では“スピリチュアル”と呼ぶ。今、世界の最先端では、すでにあなたのスピリチュアルが読み解かれ、さまざまな局面で利用されている。世界72億の、膨大なスピリチュアルズへの未知の旅は、すでに始まっているのだ。この事実を知って、今度はあなた自身が「自分の人生を変えられる」と気づく番だ——。

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「いいね!」で驚くほどわかるあなたの性格

Facebookで「いいね!」をしたことがあるでしょうか?

実は、なにに「いいね!」をしているかを分析すると、その人の性格が驚くくらいに分かっちゃう時代に突入しています。その背後にあるのが、心理学のビッグファイブ理論です。

SNSユーザーの「いいね!」と「その人のビッグファイブ(性格)」を大量に集めて相関関係を調べちゃえば、「いいね!」を解析するだけでその人の性格が分かっちゃうのですよ。

「いいね!」と「その人のビッグファイブ」の相関関係を出すために、以下のようなことをやります↓

FacebookやTwitterのユーザーに性格テストを受けてもらいます。(みんな性格テストが好きなので、ついついやっちゃいます。あなたもやったことあるのでは?)

性格テストでその人のビッグファイブが分かりました。そしてその人が『なににいいね!』をつけているのかの関係性を調べていきます。

これを繰り返して、何万人というビッグなデータを集めて統計処理をしていけば、あら不思議、SNSの行動とビッグファイブの相関関係が分かっちゃいます。

相関関係が分かればこっちのものです。性格テストを受けてもらわなくても、なにに「いいね!」をつけているのかで、その人のビッグファイブ(性格)が分かっちゃうわけです。

で、これ、めちゃくちゃ高い精度で性格を予想できるようになってるのですよ。心理学の知見とSNSが組み合わさったら、おどろくべきものができちゃったわけです。

「Facebookってなんであんなに株価高いの?」が今まで分からなかった人は、これで分かったんじゃないでしょうか。Facebookって、『その人の性格』が高い精度で分かってるんです。

性格が分かれば、「あ、この人ってこういう言葉に反応するな。こういう動画にすれば行動するな」とかが分かるということです。モノ/サービスがバンバン売れそうですね。ヒョエー。

ビッグファイブを拡張したビッグエイト

著者はビッグファイブの協調性を『同調性』と『共感力』に分け、さらに『外見』と『知能』を加えて8つの因子でパーソナリティを説明します。著者は『知能』を重要なパーソナリティだと考えています。なぜなら、私たちが生きる今の社会は『知能』に優位性が与えられている社会だからです。知能が高い人が、社会的、経済的に成功する世の中なのです。(テレビを見ていればわかる通りですね。この人頭いいのに、なんでこんなことするの?みたいな報道は幾度も目にしたはずです)

ビッグエイト↓

  • ①明るいか、暗いか(外向的/内向的)
  • ②精神的に安定しているか、神経質か(楽観的/悲観的)
  • ③みんなと一緒にやっていけるか、自分勝手か(同調性)
  • ④相手に共感できるか、冷淡か(共感力)
  • ⑤信頼できるか、あてにならないか(堅実性)
  • ⑥面白いか、つまらないか(経験への解放性)
  • ⑦賢いか、そうでないか(知能)
  • ⑧魅力的か、そうでないか(外見)

この辺りのことを詳しく知りたい方は、どうぞこの本をお読みください。

あとビッグファイブテストもいろんなところでできるので、ネットで検索してみてください。(知能はIQテストなんかでどうぞ)

自分らしさはビッグエイトの組み合わせ

『自分らしさ』は上記のビッグエイトの組み合わせで決まります。この中でもっとも『はっきりとしたもの』で、「あの人って〇〇だよね」と評価されることになります。

はっきりとしたものが「明るい」であればプラスの印象に、はっきりとしたものが「暗い」であればマイナスの印象になってしまいます。

私たちは相手の『はっきりとしたもの』で、相手の性格を理解しようとします。そうしないと頭がパンクしちゃうからでしょう。思考のショートカットってやつですな。

成功するパーソナリティ

ここで気になってくるのが、「ビッグエイトでどれが強かったらええんや?」ということでしょう。

著者は、現代の知識社会の高度化によって『成功する3つのパーソナリティ』に、

  • 高い知能
  • 高い堅実性
  • 低い神経症傾向(精神的安定性)

の3つをあげております。これに外見も加われば最強クラスです。

IQテストやらビッグファイブテストを受けてこの3つが高かったあなた、運がいいですね!(ビッグファイブは遺伝的要素が大きいから)

そんなパーソナリティを持っていない人はどうすれば?

「そんなパーソナリティ持ってねえよ!」と言いたくなる気持ちわかります。私も持ってません。そんなの持ってたら今頃海外で悠々自適な生活を送っているはずです。ちくしょう。

そんなことを嘆いても仕方がないので、「じゃ、どうすればいいのよ?」って話なわけですが、著者はこのように言っております。

「すべてのパーソナリティは進化の適応なんや!だから自分のパーソナリティを前提にして、それがアドバンテージとなる場所(ニッチ)を探せ!」

です。

自分が勝てそうな土俵を見つけて、そこで戦えってことですな。(こう言う話は、著者の他の本でも書かれております)

以上、本を読んで気になったところでした〜。ビッグファイブテストを受けたことがない方はまず受けてみて、自分のパーソナリティを理解した上で本を読んでいくと理解がはかどるんじゃないかなーと思います!参考までに。それでは!

読書メモとして簡単に動画にしています↓↓↓

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