Sonos Subを手に入れ、いざ設置しようとした時、多くの人がこう思います。
「で、これ、どこに置けばいいの?」と。
公式サイトには「どこに置いても最適化される」と書かれていますが、実際に試した私は断言します。置き場所によって、低音の質は全く変わります。
左右から来る低音の違和感、部屋に響きすぎるブーミーな音…。
こうした悩みを解決するため、私は自宅のリビングで、テレビの横、部屋の隅、ソファの隣、そしてテレビの裏など、考えられるあらゆる配置を試し、その音の変化を検証しました。
この記事では、その試行錯誤の全記録と、最終的に私が見つけ出した「Sonos Subの最適な置き場所」についての結論を、具体的な理由と共に解説します。
結論から言うと、結果、テレビ/モニター裏に置くのがベターだと判断しました。
| テレビ/モニター裏以外での問題点 | テレビ/モニター裏設置での改善効果 |
|---|---|
| 右や左に置くと低音が片寄る | 正面方向の低音が均一になる |
| 部屋の定在波(音の反射)が気になる | 壁裏設置で反射が拡散される |
| 見た目がゴツくて邪魔 | テレビ裏ならすっきり隠せる |
以下ではもう少し具体的にテレビ/モニター裏が最適解である理由について書いていきます。
→Sonos Sub全体の情報については、こちらの記事を覧ください。>Sonos Sub完全ガイド:Gen3・Gen4・Sub Miniの違いとレビュー【音楽も映画も迫力が数段アップ】
「サブウーファーはどこに置いても良い」は、なぜ嘘なのか?
まず、このオーディオ業界でまことしやかに語られる神話について解説します。
「低音は指向性がないから、どこに置いても同じ」という理論です。
理屈の上ではそうかもしれません。
しかし、私たちの耳は、低音が壁に反射して生まれる「定在波」や、左右のスピーカーとの距離差によって生じる「位相のズレ」を、「不快なこもり」や「左右の違和感」として敏感に感じ取ってしまうのです。
私が最初にSubを部屋の右隅に置いた時、まさにこの現象に悩まされました。
右側からだけ「ズンズン」と圧を感じ、映像に集中できなかったのです。
【実践検証】5つの置き場所と、それぞれの音質レビュー
そこで私は、以下の5つのポジションにSonos Subを設置し、同じ映画(トップガン2)で音質がどう変わるかをテストしました。
パターン1:テレビの左右横(多くの人が最初に試す場所)
- 評価: ★★☆☆☆(星2)
- 感想: 最悪だった。テレビの右側に置いた場合、右耳ばかりに低音が響き、左右のバランスが完全に崩壊。映像への没入感が著しく損なわれた。
パターン2:部屋の隅
- 評価: ★☆☆☆☆(星1)
- 感想: やはり低音の方向性を感じる。また低音の量感は増すが、音がこもり、ブーミーになる。「定在波」の影響を最も強く感じた。
パターン3:ソファの横
- 評価: ★★☆☆☆(星2)
- 感想: 体に直接振動が伝わり、アトラクションのような面白さはある。しかし、音が後ろから来るため、映像との一体感は薄れる。
パターン4:テレビの真ん前
- 評価: 音質は★★★★☆(星4)
- 感想: 音のバランスはかなり良い。しかし、見た目が絶望的に悪いし、なにより邪魔。この配置が許容できるのであれば、簡単設置で低音良し。
パターン5:テレビ/モニターの“裏”
- 評価: ★★★★★(星5)
- 感想: これだ、と確信した。 左右の違和感が完全に消え、低音がスクリーンの中心から、映像と一体となって自然に広がってくる。音のこもりも感じられず、クリアでありながらパワフル。視覚的にもスッキリ収まる。
【結論】なぜ「テレビ裏」が最適解だったのか?
次の2つの動画が参考になりました↓
こちらの動画では「テレビの裏にサブウーファーを配置することで、定在波を回避できる」と言っておられます。定在波とは壁の間で音が反射を繰り返して、特定周波数の音が強調される現象のことです。
つまりテレビ/モニターの裏にサブウーファーを配置することで、
- 左右非対称の低音のズンズン感を回避できる(サウンドバーと同じ中心線上に音源が来るため、左右のバランスが崩れようがない。)
- 定在波を回避できる(壁と壁の間で音が反射して「特定の低音だけ響きすぎる」現象(定在波)が起きやすいのですが、テレビ/モニター裏設置だと、壁との距離が不均一になり反射が拡散されやすくなります。)
と、一石二鳥なわけです。
またテレビ/モニター裏に置くことで、インテリア的にもスッキリします。
Sonos Subって大きいですから、テレビ前に置くと圧迫感があるんですよね。
実際にテレビ/モニター裏に置いて、聴いてみた変化を表にします↓
| 比較項目 | 変更前(右側配置) | 変更後(テレビ裏配置) |
|---|---|---|
| 低音の方向感 | 右から響く感じが強い | 部屋全体に均一に広がる |
| 音の厚み | 若干こもる | より自然で立体的 |
| 振動の伝わり方 | 壁際が強く震える | 床全体に柔らかく伝わる |
| 見た目 | 圧迫感あり | スッキリ隠せる |
定在波については専門機器で測定したわけではありませんが、体感として「音がこもらなくなった」「響きすぎがなくなった」という印象です。
テレビ裏に置くための具体的な方法と注意点
とは言え、テレビの裏にはスペースがない場合も多いでしょう。
私がどのように設置したかというと、モニターの裏に小さな棚を用意し、そこにSonos Subを置くことにしました。

棚のポイントとしましては↓
- 分厚すぎない
- Sonos Subの重さに耐えられる
の2点です。
モニター裏にSonos Subを配置することで、配線のごちゃごちゃ感も少し減らせます。
配置を変えたら、必ずSonosアプリのTrueplayを再実行しましょう。
これで部屋に合わせた最適な音に自動補正されます。
まとめ:Sonos Subの最適配置はテレビ/モニター裏
Sonos Subのポテンシャルを100%引き出すためには、ただ置くだけでなく、少しの知識と試行錯誤が必要です。
しかし、その手間をかける価値は十分にあります。
最高の置き場所を見つけた時、ホームシアターは完成します。
ぜひ、あなただけの「スイートスポット」を探す旅を楽しんでください。
日本の住宅(6〜12畳程度)であれば、テレビ/モニター裏の配置が最適解になるはずです。
それでも解決しないなら…究極の解決策どうしても置き場所でバランスが取れない場合、究極の解決策は「Subを2台買う」ことです。
左右対称に置けば、すべての問題は解決します(ただし、別の問題が発生しますが…)。
→ Sonos Subを2台繋いだらどうなるか、その狂気の世界はこちらでレポートしています。>Sonos Sub Gen3を2台繋いだらどうなる?豪邸じゃない家で試した正直すぎる結果
参考までに。それでは!
*Sonos Subについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください>Sonos Sub完全ガイド:Gen3・Gen4・Sub Miniの違いとレビュー【音楽も映画も迫力が数段アップ】


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