『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない』精神を病みやすい社会だからこそ必須なテクニック

幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない 本の感想
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ACTという心理療法がある。現代に生きる私たちは、多少なりともこれをかじっておくべきなのではないかと考える。なぜかというと、精神を病みやすい社会だからだ。いつ自分が精神を病むか分からない。いつ自分パートナーが精神を壊すか分からない。そして自分の子供たちも。

 

だから、精神を健全化させるテクニックを1つや2つを知っておくべきなのではないかと思う。もちろん科学的根拠アリのものだ。この本は『ACT』というテクニックを教えてくれる。

ACTはマインドフルネスに似ているが、少し違う。マインドフルネスは『今・ここ』に集中するのに対して、ACTには、『人生に変化を起こすという明確な目的』があるという点が異なっている。

 

ACTは6つの行動原則からなる。1〜4まではマインドフルネスとそっくりだ。

  1. 脱フュージョン
  2. 拡張
  3. 接続
  4. 観察する自己
  5. 価値の確認
  6. 目標に向かっての行動

ここでは『脱フュージョン』について説明しよう。

 

我々は思考と体の反応をフュージョン(融合)しがちだ。例えば、レモンを想像してみてほしい。あの黄色くて、酸っぱいやつだ。レモンでなくとも梅干しでもいい。あの赤に茶色がかった、酸っぱいやつだ。どうだろうか?唾液が出てきたのではないだろうか?目の前にレモンや梅干しがあるわけではないし、これからそれを食べるわけでもない。それなのに思考しただけで、体が反応する。レモンや梅干しなどでは害はないのだが、マイナス思考はどうだろうか?

 

マイナス思考は体に、下のような影響を与える可能性がある。

  • 心拍数や血圧の増加
  • 筋肉の緊張
  • 血液循環
  • ホルモン分泌量
  • 神経システム

だからこそ『脱フュージョン』というテクニックが必要なのだ。

 

脱フュージョン状態になることで、

  • イメージが単なる絵以上のものではないことを理解する
  • こうした想像の絵が私たちを傷つけることはないと知っている
  • それらのイメージが助けになる時だけ注意を向ける

ということが可能になる。

 

どうやって脱フュージョン状態になるかというと、ここでは2つのテクニックを紹介しよう。

1つ目が『感謝する』ことだ。心が良からぬ思考を持ち出してきたら「心ありがろう!なんて役に立つ情報なんだ!」と、声に出さずに感謝しよう。そうすることで脱フュージョンできる。

2つ目が『アニメのキャラクターを使う』方法だ。心が良からぬ思考を持ち出してきたら、まずは10秒間その思考に集中し、可能な限りその思考を信じてみる。それが自分にどんな影響を与えているか観察する。そして次に、声がユーモラスなアニメのキャラクターを選んで、先ほどのネガティブな思考をアニメのキャラクターの声で聞いてみる。これを2回も繰り返せば、自分がネガティブな思考をそれほど真剣にとらえなくなっていることに気がつくだろう。

 

ただここで注意点が1つ。脱フュージョンは、人生における重大な問題を軽く扱ったり、笑い飛ばすこととは違うということだ。脱フュージョンは、私たちを思考の抑圧から解放し、時間やエネルギー、注意力を思い悩む事に使わず、もっと有益なことに向けることを目的としている。『マイナス思考が出てきただけで、体が反応する』のをやめるのが、脱フュージョンの目的なのだ。

 

冒頭にも書いた通り、精神を病みやすい社会だからこそ、こういうテクニックは知っておいて損にはならない。「メンタル弱いんだよなー」と感じている人は、一読することをオススメする。それでは!

 

読書メモとして簡単に動画にしています↓↓↓

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