ビジネスの未来 山口周【読書メモ】

本の感想
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山口周さんの『ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す』を読みました。

内容をすごーくざっくり言ってしまいますと、

  • もう経済成長は十分や。腹減って死ぬという古来よりの悩みは解決した!
  • これ以上の「成長!」を求めたって、ゴミが増えるだけ。労働環境的にも地球環境的にも悪い。そんな働き方やめよう!
  • これからは人間らしい生き方を目指していこうぜ!

こんな感じです。

「経済成長が十分だと?嘘つくんじゃねーよ!経済成長こそ今の日本に必要なんだろ!」とお考えの方は、ぜひこちらの本を手に取ってみてください。前半でたくさんのデータをもとに説明されています。

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成長という信仰

「経済成長することはいいことなんや!」

私たちはそう思ってきました。高度経済成長を経験した人ほど、強くそう思っているでしょう。

でも、成長って限界があるんです。経済を永遠に2%成長させることなんて無理なんです。無理なものを根拠なく「できる!」と言い張るのは、信仰です。(ちなみに、2%の成長率を100年間達成させたとすると、100年後の経済規模はいまの7倍になります。それが可能だとして、今でさえ大変な地球環境はどうなるんですか?ってね)

GoogleやFacebookはGDP成長率に貢献したのか?

GoogleとFacebookは広告収益を柱としている超大企業です。さて、世界を変えたと言われるGoogleやFacebookは、どのくらいGDPの成長に貢献したのでしょうか。

実を言うと、あんまりしてません。

というか、ネット普及が進んだ1990年代も、スマホ普及が進んだ2000年代も、人工知能の普及が進んだ2010年代も、GPDの成長率は低いままなのです。成長率は低下し続けています。これほど世界にインパクトを与えたようなイノベーションでさえ、GDPの成長率にあまり寄与しません。

モノがない時代にモノをつくればたくさん売れて、それがGDPの成長につながりました。でも、もうモノやサービスが溢れているんです。モノやサービスをどれだけつくっても売れません。というか奪い合うだけです。

話をGoogleとFacebookに戻します。

この2つの企業は広告収益で超儲かっています。でもそれって結局、新聞やテレビといった従来のメディアに流れていたお金を奪っただけで、全体のパイを大きくしているわけではないのですね。

人間らしさを取り戻そう

モノやサービスが溢れる社会において、これ以上求めたって人も会社も疲弊するだけです。広告に踊らされて「あれも欲しい、これも欲しい」は破滅への道なのです。(個人的にも環境的にも)

足るを知ること。仏教ちっくな話に落ち着きます。

著者は3つのことを一人一人がすれば、社会が変化していくと言います↓

  • イニシアチブ①:真にやりたいコトを見つけ、取り組む。
  • イニシアチブ②:真に応援したいモノ・コトにお金を払う。
  • イニシアチブ③:(①と②を実現するための)ユニバーサル・ベーシック・インカムの導入。

これが難しいんです。ほとんどの人って真にやりたいコトも応援したいモノ・コトも、メディアに毒されてるんですよね。一昔前で言えば月9が作り出す世界観、今でいえばYouTuberが作り出す世界観に。

月9もYouTubeも広告ビジネス。ようは「モノ買え!サービス使え!」を無意識に植え付けるものです。広告によって無意識に植え付けられたものが、『自分のやりたいコト・応援したいコト』になってたりするんですよね。

この無意識に植えられた煩悩の支配から抜け出すのは…難しい!人間らしさを取り戻すのはきつい!言ってることは分かるけど、めちゃくちゃむずいんだよなーと思っちゃう本でした。

参考までに。それでは!

読書メモとして簡単に動画にしています↓↓↓

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