『ミライの授業』中学生の子に贈りたくなる本

『ミライの授業』中学生の子に送りたくなる本 本の感想
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「中学生の子に本を送りたいけれど、どんな本がいいだろう?」

そんな悩みを抱えているお父さん・お母さんに紹介したい本がある。瀧本哲史さん(2019年8月没)の『ミライの授業』だ。瀧本さんは京都大学で起業論を教えていた。そしてこの本は大学生向けの内容を、14歳向けにやさしくしたしたものである。

 

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」ドイツ帝国初代首相ビスマルクの言葉だ。この本では、世界を変えてきた歴史上の人物19名が紹介されている。ニュートン、ナイチンゲール、森鴎外、ビル・ゲイツ、J・K・ローリングなどなど、瀧本さん厳選の19名だ。14歳の中学生向けの本だが、大人が読んでもおもしろい。「こんな本を中学生の時に読みたかった・・・」と、大人は読み終わった後に思うこと間違いなしである。

メンデルの法則で有名な、グレゴール・メンデルを紹介したい。ご存知の通り、歴史に名を残す人物なのだが、彼が評価されたのは死後16年経ってからなのだ。なぜ生きているうちに評価されなかったのかというと、メンデルが『伝える力』を鍛えなかったからである。メンデルは遺伝の謎を解き明かすために数式を使った。しかし当時の生物学者たちは、メンデルほど数学を理解できていなかった。それでもメンデルは「正しい理論を用いれば評価されるはずだ」と信じて、自分のやり方を曲げなかった。

 

その結果、メンデルは誰にも認められないまま遺伝の研究をやめて、その生涯に幕を閉じることになったのだ。メンデルのシャイな性格も災いした。人との交流を好まなかったのでる。もしメンデルが、伝える力を鍛えようとしていたり、人との関わりを大切にして仲間を作ろうとしていれば、生前から評価されていたかもしれない。

 

この本は社会人になって読むよりも、大学生のうちに、高校生のうちに、できれば中学生のうちに読んでおきたい本だ。繰り返し読みたくなる事例が、たくさん詰まっている。ぜひ子どもにプレゼントしていただきたい。

みなさんが世界を変えようとするとき、自分の夢をかなえようとするとき、周囲の大人たちが応援してくれると思ったら大間違いです。大人たちが応援するのは、自分の地位を脅かさない若者だけ。つまり、「世界を変えない若者」だけです。大人たちからすれば、みなさんの手で世界を変えられることは、大迷惑なのです。p246

読書メモとして簡単に動画にしています↓↓↓

 

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