ちきりんさんがオススメしていたを不意に思い出して読んでみました。(→変われない企業の悲惨さがよくわかる)
その本とは、杉原淳一さんと染原睦美さんの『誰がアパレルを殺すのか』です。オススメされた通り、面白かったです!
いつものごとく気になったところをメモしていきます“φ(・ω・。*)カキカキ
そもそもそんな高い服買わねーよ
ちきりんさんがオススメしていた本を読んでみた。分業体制の弊害が書かれていました。高度経済成長時のビジネスモデルはもう限界なのです。だからこそおもしろい企画を仕掛けていかないとダメなんですねー。おもしろかったです。#読書 #誰がアパレルを殺すのか #杉原淳一 #染原睦美 #ちきりん
大学生の頃はちょっとオシャレを気にしていました。
でも心の底から叫びたいことがありました。
「服、たけーよ。」
ユニクロと素材もあんまり変わらないのに、なんで値段が3倍くらいすんだよ!と服を見にいくたびに思っていました。
「でもユニクロばっかりだと、ダサいって言われるんだよねー」ってことで、セールの時に40%オフとかで購入していました。
なんでそんなに高いのよ?
そもそも、服ってなんでそんなに高いのでしょうか?
不良在庫込みの値段
それは、大量生産・大量消費の名残だからです。
そのため、不良在庫のコストまでが上乗せられてる金額なのです。
- 店舗内セール
- 別の場所でセール
- アウトレット
- バッタ屋の倉庫
という流れで在庫は移動していくそうな。
冷え込む消費・増える品数
「作れば売れるんや!」という成功体験を忘れられないアパレル企業。だからこそいまだに作り続けております。
市場規模は1991年が15.3兆円で、2013年は10.5兆円と5兆円も小さくなっております。ですが、数量は20億点から39億点に倍増なのです。
「作れば売れるんや!」
ということで、不良在庫は増え続けるのです。
中国の人件費が高いだと?なら東南アジアや!
中国の人件費が高くなると中国で生産している企業としては困っちゃいます。
「もっと安い人件費の国を探せー」ということで、東南アジアに目をつけていますが、それはそれで問題が発生します。
- インフラが整っていない
- 日本から遠くなるので輸送費アップ
という問題が発生中だそうな。
やっぱり大量生産・大量消費モデルはきついってばよ。
新しいアパレル
後半で新しいアパレルビジネスの例を出していました。めちゃんこおもろかったので、是非ともチェックなのです。
ゾゾとストライプくらいしか知りませんでしたが、どんどんとおもろいサービスが動いてるのです。
エバーレーン
ニューヨークのアパレル企業エバーレーンは服の生産過程をネットにて提示しています。
- 原価コスト
- 流通コスト
- その服がどこで作られているのか?
安く作って高く売って利益を出すのではなく、『価格の妥当性』を提示し、それこそがエバーレーンのブランドになっており、利益が出ているのです。
エバーレーンが提示する世界観に共感した人が集まり、購入し、ブランドを形成しているんですねー。おもしろいです。
ゾゾタウン
ご存知ゾゾタウン。
色々な企画をやってて、とてもワクワクする企業ですよね。
ゾゾスーツが気になるところですねー( ´∀`)
田端さん @tabbata 、スタートトゥデイ社へようこそ。本日よりよろしくお願いします。 pic.twitter.com/LBtY7S7Jz9
— Yusaku Maezawa 前澤友作 (@yousuck2020) 2018年2月28日
aircloset
スタイルや体系などの情報を登録すると、スタイリストが選んだ服が毎月送られてくるサービス。
- 月6800円で3着まで借りられる
- 月9800円で無制限で借り換えられる
の2つのコースがあります。気に入った洋服は定価の半額くらいで買い取ることもできるんですって。
レンタル制なので、「普段なら購入しない服にもチャレンジできる」という面白さもウケてるのだと。
nutte(ヌッテ)
職人と消費者をつなぐマッチングサービス。
Creema(クリーマ)
個人のハンドメイドアクセサリーやら洋服の売買が行えるプラットフォームサービス。→Creema(クリーマ)
アメリカではハンドメイドサービスの成長が著しいんですって。代表格がEtsy(エッツィー)。
ユナイテッドトウキョウ
全ての商品が国産で、商品タグには国内の生産地が表示されています。
一般的なアパレルが原価率20%程度、ユニクロが30〜40%程度のところを、ユナイテッドトウキョウは50%なのだとか。
桃太郎ジーンズ
あえて旧式の力織機を使いジーンズを作り続けているのだとか。最新の機械だとムラなく均一的なジーンズが作れますが、旧式だとムラが出るようで、ジーンズ愛好家にはそれがたまらない模様。
旧式の力織機はもう生産されていないため、他社は真似できないそうな。
ストライプインターナショナル
月5800円で服借り放題の『メチャカリ』。
「新品の服が売れなくなって、売上下がるんじゃね?」と思われていましたが、
- 売上は下がらない
- メチャカリ登録者の3分の2が新規ユーザー
だったそうです。
んで、レンタル後の商品は自社サイトやゾゾタウンで半額以下で販売してるんですと。
ストライプインターナショナルはアパレル業以外にも手を出しています。
ホテルを作って、その中に飲食・衣料品販売・雑貨販売などを設けたそうです。面白いですねー。
HOTEL koe tokyo。https://t.co/WuDRjwZdzG
— 石川康晴 (@yass_ishikawa) 2018年3月1日
ミナペルホネン
- 短期間に大量の商品を作らない
- 何年前の商品でも売り続ける
- 売れ残る概念がない
- そのためセールがない
知らない企業でしたが、こんな服の売り方もあるんですね。
さいごに
こういう本を読んでいると「なんでそこまで思考停止の状態でいられたの?」と思ってしまいます。バブルの頃って本当に何にも考えないでよかったんですかねー。
うーん不思議。
羨ましくもあるような、羨ましくないような・・・。
思考停止ってな話題になると、いつもハンナ・アーレントの悪の凡庸さを思い出すのですー。
今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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