Beatsのヘッドホンは、名前だけ見るとかなり紛らわしいです。
現行モデルとして選びやすいのはStudio ProとSolo 4ですが、少し前まで主力だったStudio3 WirelessとSolo Proも、中古市場や販売ページでまだ見かけることがあります。この記事では、この4機種の違いを整理します。
結論からいうと、今から新品で選ぶならStudio ProかSolo 4のどちらかでだいたい片付きます。電車やカフェで周りの音をしっかり抑えたいならStudio Pro、軽さとバッテリー持ちを優先するならSolo 4。
Studio3 WirelessとSolo Proは、いわば型落ちモデルです。性能自体は今でも悪くありませんが、充電端子の古さやバッテリー劣化のリスクを考えると、価格がかなり下がっている場合だけ検討するくらいでよいと思います。
スペックを並べてみる

まず、4機種の主な違いを表にまとめます。
| Studio Pro | Solo 4 | Studio3 Wireless | Solo Pro | |
|---|---|---|---|---|
| 発売年 | 2023年 | 2024年 | 2017年 | 2019年(2021年に販売終了) |
| 形状 | オーバーイヤー | オンイヤー | オーバーイヤー | オンイヤー |
| ノイズキャンセリング | ○ | × | ○ | ○ |
| 外部音取り込み | ○ | × | × | ○ |
| 連続再生時間 | 最大24時間(ANC等オン)/最大40時間(オフ) | 最大50時間 | 最大22時間(ANCオン)/最大40時間(オフ) | 最大22時間(ANC等オン)/最大40時間(オフ) |
| 急速充電 | 10分で最大4時間 | 10分で最大5時間 | 10分で約3時間 | 10分で約3時間 |
| 充電端子 | USB-C | USB-C | Micro-USB | Lightning |
| 有線接続 | USB-C/3.5mm | USB-C/3.5mm(バッテリー不要) | 3.5mm | 3.5mm端子なし。 変換ケーブルが必要。 |
| 重さ | 約260g | 約217g | 約260g | 約267g |
この表で個人的に大きいと思うのは、ノイズキャンセリングの有無と、充電端子です。
Studio ProとSolo 4は、どちらもUSB-Cに対応しています。最近のスマホ、タブレット、MacまわりをUSB-Cで揃えている人にとっては、かなり扱いやすいです。
一方でStudio3 WirelessはMicro-USB、Solo ProはLightningです。たかが充電端子と思うかもしれませんが、毎日使うものだと地味に効いてきます。
もうひとつ重要なのが、Solo Proの有線接続です。
Solo Proには3.5mm端子がありません。Studio ProやSolo 4のように、一般的なオーディオケーブルを挿して有線接続できるモデルではありません。
変換ケーブルが高いですし、実際に有線を使って聞いてみたのですがそこまで音質の向上は感じられませんでした。
Beats Studio Pro:周りの音をしっかり遮りたい人向け

Studio Proは、Beatsの現行上位ヘッドホンです。耳をすっぽり覆うオーバーイヤー型で、ノイズキャンセリングと外部音取り込みの両方に対応しています。
ノイズキャンセリングは、電車の走行音、エアコンの音、カフェのざわめきなどを抑えてくれる機能です。音楽や動画に集中したい人には、かなりありがたい機能です。
外部音取り込みはその逆で、ヘッドホンをつけたまま周りの音を聞きたいときに使います。駅のアナウンスを聞きたいときや、家で誰かに話しかけられそうなときに便利です。
バッテリーは、ANCや外部音取り込みを使うと最大24時間、オフにすると最大40時間です。毎日2、3時間くらい使う人なら、週1回の充電でも十分まわる計算になります。
有線接続にも強くて、USB-Cでの接続と3.5mmケーブルでの接続の両方に対応しています。Bluetoothの遅延が気になるゲームや動画編集、機内エンターテインメントなどでは、有線で使えることがそのまま安心感になります。
気になる点を挙げるなら、重さと蒸れです。重量は約260gなので、重すぎるわけではありませんが、Solo 4と比べるとはっきり重く感じます。耳を覆うオーバーイヤー型なので、夏場は少し熱がこもりやすいのも事実です。
とはいえ、ノイズキャンセリングが必要な人にとっては、Studio Proが一番選びやすいです。周りの音を抑えて、音楽や映画にしっかり入り込みたいなら、まず候補にしたいモデルです。
Beats Solo 4:軽さとバッテリーで選ぶならこれ

Solo 4は、Beatsの現行オンイヤーヘッドホンです。一番の魅力は軽さとバッテリー持ちで、重さは約217gとStudio Proよりかなり軽く、最大再生時間も50時間あります。
毎日2時間使っても、単純計算では20日以上使えることになります。通勤、通学、散歩、作業用のヘッドホンとしては、この気軽さはかなり魅力です。
ただし、Solo 4にはアクティブノイズキャンセリングがありません。ここは勘違いしやすいところで、見た目はしっかりしたヘッドホンなのでノイズキャンセリングもありそうに見えるんですが、Solo 4はそこを削って軽さとバッテリーに振ったモデルです。
イヤーパッドによる自然な遮音はあるものの、Studio Proのように周囲の音を電子的に打ち消すわけではありません。電車やカフェで周りの音をしっかり抑えたいなら、Solo 4ではなくStudio Proを選んだ方がいいです。
オンイヤー型なので、耳の上に直接のる感じがあります。軽くてコンパクトな反面、人によっては長時間つけると耳が痛くなることもあるので、ここは好みが分かれます。
地味に便利なのが、3.5mmケーブルで接続する場合はバッテリー残量を一切消費しない点です。長時間のフライトでバッテリーが切れても、機内のオーディオジャックに挿せばそのまま使えます。
ノイズキャンセリングはいらない、軽くてバッテリーが長くて気軽に使えるBeatsがほしい。そういう人にはSolo 4がかなり合っています。
Beats Studio3 Wireless:今から選ぶなら価格次第

Studio3 Wirelessは、Studio Proの前の世代にあたるオーバーイヤーヘッドホンです。発売当時はBeatsの上位モデルとしてかなり存在感がありましたし、今でも普通に使えるヘッドホンではあります。
ノイズキャンセリングには対応していますが、外部音取り込みはありません。充電端子もMicro-USBで、付属の3.5mmケーブルで有線接続もできます。今のスマホやPC周りをUSB-Cで揃えている人にとっては、Micro-USB用のケーブルを別に持ち歩く手間が、地味にじわじわストレスになります。
価格については、個人的な目安としては、Studio Proの実売価格と数千円しか変わらないなら、素直にStudio Proを選んだ方がいいです。逆に、状態のよい中古や在庫品がStudio Proの半額近くまで下がっているなら、「型落ちだけど悪くない選択」と考えてもよいと思います。
つまりStudio3 Wirelessは、今から積極的に選ぶモデルというより、安く見つかったときに検討するモデルです。
Beats Solo Pro:オンイヤー+ノイキャンという珍しい組み合わせ
Solo Proは、オンイヤー型なのにノイズキャンセリングと外部音取り込みの両方に対応している、ちょっと特殊な立ち位置のモデルです。現行のSolo 4にはノイキャンがないので、「オンイヤーでノイキャンも欲しい」という人には、今でも魅力的に見えると思います。
ただし、Solo Proは2021年に販売終了しています。今お店に「新品」として並んでいるものがあったとしても、それは何年も前に作られた在庫品です。リチウムイオン電池は使っていなくても少しずつ劣化するので、未使用とはいえ当時のスペック通りの性能が出るとは限りません。
さらに、Solo Proには3.5mm端子がありません。一般的な有線ヘッドホンのように、オーディオケーブルを挿して使うことはできません。
側圧についても、長時間使うと耳が痛くなる人がいるようで、オンイヤー型としてはしっかりめの締め付けがあります。
Solo 4にない「オンイヤー+ノイキャン」という組み合わせは確かに魅力ですが、こうした事情を考えると、選ぶのはかなり条件付きになります。中古でかなり安く、状態も良いものに出会えたときだけ検討する、くらいの距離感がちょうどいいと思います。
中古で型落ちモデルを買うときに見ておきたいこと

Studio3 WirelessやSolo Proを中古で探すなら、価格だけで決めない方がいいです。
ヘッドホンは肌に触れている時間が長いので、状態の差がそのまま満足度に直結します。バッテリーの持ちが説明通りか、イヤーパッドがベタついていたり剥がれていたりしないか、ヘッドバンドやヒンジ部分にゆるみや割れがないか。充電端子の接触不良も地味によくあるトラブルです。においが気になる場合も、使い続けるのは難しくなります。付属品が揃っているか、販売店の保証や返品が利くかどうかも、価格と合わせて確認しておくと安心です。
ワイヤレスヘッドホンはバッテリーが劣化するので、発売から年数が経っているモデルほど、実際の再生時間は短くなっている可能性があります。イヤーパッドは交換用パーツが手に入ることもありますが、その分のコストも「実質的な価格」として考えたほうが、後悔は少ないと思います。
音質の傾向について
Beatsというと「低音が強い」というイメージを持っている人も多いと思います。実際、Studio3 WirelessやSolo Proの世代は、その印象に近い、低音を前に出したチューニングでした。
一方でStudio ProやSolo 4は、レビューを見ても「以前より低音が抑えられ、全体としてバランスが良くなった」という評価が目立ちます。ヒップホップやポップス、映画のサウンドトラックのように、低音にもメリハリが欲しいジャンルとの相性は変わらず良さそうですが、以前ほど低音だけが目立つ作りではなくなっている、という方向のようです。
フラットな音を求めるモニター系ヘッドホンとは方向性が違うので、そういう用途を探している人には、そもそもBeats自体が候補から外れるかもしれません。ただ映画や音楽を楽しく聴きたいという目的なら、Studio ProとSolo 4は以前のBeatsより聴きやすくなっている、と捉えていいと思います。
よくある質問
有線で使いたいなら、どれを選ぶべき?
ゲームや動画編集、機内エンターテインメントなど、有線接続が必要になる場面では、Studio ProとSolo 4が安心です。どちらもUSB-Cと3.5mmの両方に対応していて、特にSolo 4は3.5mm接続ならバッテリー残量を気にせず使えます。
Studio3 Wirelessも3.5mmケーブルで有線接続できます。ただし中古で買う場合は、ケーブルが付属しているか確認しておくと安心です。
Solo Proには3.5mm端子がありません。Lightning – 3.5mmケーブルで接続できるのですが、そのために変換ケーブルが必要です。
Solo 4とSolo Proは何が違う?
名前は似ていますが、Solo 4とSolo Proは系統が異なるモデルです。Solo 4は現行のオンイヤーヘッドホンで、Solo3 Wirelessの後継にあたり、軽さとバッテリー持ちが魅力ですが、ノイズキャンセリングはありません。
Solo Proは、オンイヤー型にノイズキャンセリングと外部音取り込みを載せた、Soloシリーズの中でも独立した立ち位置のモデルでした。すでに販売終了していて、Lightning端子、バッテリー劣化、中古リスクもあります。
「Solo Proの後継がSolo 4」と考えると、ノイキャンがない分物足りなく感じるかもしれませんが、もともと別系統のモデル、と捉えたほうが納得しやすいと思います。
Solo Proは今でも新品で買える?
Beatsとしては2021年に販売終了しているモデルです。販売ページに「新品」として残っていることがあっても、それは販売終了前の在庫品です。リチウムイオン電池は使っていなくても時間とともに劣化するため、未使用だからといって当時のスペック通りの性能が出るとは限りません。
よほど価格条件が良くない限り、Studio ProかSolo 4を選んだ方が安心です。
Androidでも問題なく使える?
基本的な音楽再生、通話、Bluetooth接続はAndroidでも使えます。特にStudio ProやSolo 4はUSB-C対応なので、Androidスマホやタブレットとも組み合わせやすいです。
ただし、iPhoneとの自動ペアリングやApple製品間の連携など、一部の機能はApple製品の方が使いやすくなっています。
マイクの通話品質に差はある?
通話やWeb会議で使うなら、新しいStudio ProやSolo 4の方が有利です。古いStudio3 WirelessやSolo Proでも通話はできますが、マイク性能やノイズ処理の面では、現行モデルの方が安心です。
運動やスポーツ用に使える?
この4機種は、スポーツ向けを前面に出したモデルではありません。軽いウォーキングや散歩くらいならSolo 4は使いやすいと思いますが、汗をたくさんかく運動で毎回使うなら、防水・防汗を意識したPowerbeats系のイヤホンの方が向いています。ヘッドホンはイヤーパッドも傷みやすいので、スポーツ用としてガンガン使うのはあまりおすすめしません。
まとめ
Beats Studio ProとSolo 4は、現行モデルとして素直に選びやすい2機種です。周りの音をしっかり遮断したいか、それより軽さとバッテリーを優先したいか。この一点で考えれば、どちらに進むべきかは自然と決まると思います。家でじっくり聴くならStudio Pro、外で気軽に使うならSolo 4、というくらいの分け方でも、だいたい同じ結論にたどり着きます。
Studio3 WirelessとSolo Proは、それぞれ独自の魅力を持った型落ちモデルです。ただ充電端子の古さやバッテリー劣化のリスク、Solo Proに関しては通常の有線接続に向かないことまで考えると、価格が現行モデルとそこまで変わらないなら、無理に選ぶ理由は薄いというのが正直なところです。
もし可能なら、家電量販店などで一度試着してみるのもおすすめです。オーバーイヤーとオンイヤーの側圧の感じ方や、重さの感じ方は人によってかなり差があります。候補を2つくらいに絞れたら、最後は実際にかけてみて決めるのが一番失敗しないと思います。
参考
Beats Studio Pro公式ページ
Beats Solo 4公式ページ
Beats公式サポート


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