三度目の殺人を観ましたー。おもしろかったです。途中寝そうになりましたけど笑
難しいテーマを取り上げていたので、余韻に浸る感じの映画でしたね。それでも私はおもしろいと感じました。深いテーマが苦手な人は絶対寝落ちすると思います。
んではこの映画が取り上げていたテーマとはなんなのでしょうか?
『人って人を裁けるの?』ということだと思います。裁判官って本当に正しく人を裁けるのかねー?というありふれた疑問ですな。
この映画を見てもその謎はまったくスッキリしませんが、『今の時代、人を裁くのってこれだよね』というものを提示していたんじゃないかなと思います。
経済合理性が人を裁く
普通の常識ですと、『裁判所では正しさを追求し、真実をもとに人を裁く』と私たちは思っているはずです。たぶん。
でもそんなことありません。
正しさってなに?
真実ってなによ?
そんなのは誰にも分からないからです。哲学者のニーチェ はこんな言葉を残しております。「事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである。」と。
裁判官にせよ、弁護士にせよ、検察官にせよ、客観的な事実を元に真実を突き止めようとしますが、多くの場合『これって客観的な事実だよねって解釈をしながら、真実そうなことを解釈していく』わけです。
事実そのものを見ることは超難しいのですわ。たぶん無理。
じゃあどうやって司法の場では人を裁いていくのでしょうか?その答えの1つが経済合理性です。
- 弁護士側:裁判に勝たないとお金もらえないし、事務所や雇ってる人にお金がかかる→1つの裁判に時間をかけられない
- 検察側:たくさんの事件を処理していかないといけないし、時間をかけすぎると出世に影響する→1つの裁判に時間をかけられない
- 裁判官:裁判をこなした回数が出世に影響する→1つの裁判に時間をかけられない
よって、弁護士側、検察側、裁判官側が「これがベターなんじゃね?」というところにうまく着地しようとするんですな。
真実を追求するというよりは、三者が納得できるようなところに落ち着かせようとするのです。なぜなら、1つの事件に何年も時間かけてたら、給料もらえないし、出世にも影響するからです。
経済合理性が行き着く先
人は人を正しく判断することはできません。
今までの時代では「でも・・・人しかできないじゃん」ということで、人が人を判断していました。でもこれからの時代では・・・
AIがくるんじゃないかなーって感じですね。AIなら給料も出世も気にしませんし、24時間365日電気代だけで働いてくれますし、感情などないから論理と過去の判例で判断してくれます。
そんなことをぼやーんと思いながらこの映画を見ておりました。難しいテーマを考えたり、映画を観た後にモヤモヤを残したい方はオススメ。
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