マシュマロテストというものをご存知でしょうか?
心理学者ウォルター・ミシェルの研究になります。
なかなか興味深い研究なので、知っておくと飲み会のネタにはなると思いますよ〜!!
ということで今回の記事は『マシュマロテスト』について書いていきます。
参考にした本はイエール大学教授イアン・エアーズさんの『やる気の科学』とフロリダ州立大学教授のロイ・バウマイスターさん『WILLPOWER 意志力の科学』です。
マシュマロテストとは?
スタンフォード大学近くのビング幼稚園で6年にわたり、4歳児数百人にこんな実験を行いました。
幼稚園児を一人ずつ実験室に連れていき、そこで2枚の皿が渡されます。
1つはマシュマロ1個、もう1つはマシュマロが2個載っています。
実験者は幼稚園児に「少しここを離れるけど、戻るまで待っててくれたらマシュマロを2個食べてもいいよ。我慢できないなら、この鐘を鳴らせばいつでも戻ってくるけど、その時はマシュマロは1つしか食べれないよ。」と言いました。
そう伝えた後、実験者は2つあるマシュマロの皿を持って部屋から出ていき、子供が鐘を鳴らすまでの時間を記録しました。
もしその子が15分待てたら、実験者は部屋に戻りマシュマロを2個あげるという実験です。
15分待てる子はほとんどいない
この実験からわかったことは、15分待てる子はほとんどいないということです。
平均の待てる時間は6分でした。
4分の1以上の子供は2分以下で誘惑に負けマシュマロを食べました。
しかし、25%の子は10分間も我慢することができました。
待てる子はSATの成績が良い
マシュマロテストの面白いところがここからです。
マシュマロテストを受けた幼稚園児を何年も追跡し、SATを調査しました。
SATとはテストのことで、アメリカの大学入学時に考慮される1つの要素になります。
SATの成績とマシュマロテストには関係性があり、我慢できた子ほど成績が良かったのです。
また、その子達が14歳になった時に両親にアンケートをとりました。
2個のマシュマロを食べるために我慢できた子は、
- 自制心がある
- 目標を目指す
と、親が答える確率が高かったのです。
給料の高い職に就く
SATの成績以外に、大人になってからより給料の高い職業についてることもわかりました。
BMIも低い
他には、肥満指数BMIも低く、中年近くになっても太りにくいことが示唆されました。
また、薬物乱用の問題を報告される可能性も低かったのです。
意志力(自己コントロール力)の重要性
他の実験では子供の時の性格から将来を予測することはほとんどできなかったので、このマシュマロテストの結果には衝撃が走ったそうです。
なぜならマシュマロテストは統計的に優位なレベルで予測が可能だからです。
研究者らが多くの研究を行いわかったことがあります。
学生の成績評価店の平均値を偶然よりも高い確率で予測できる抑制は『自己コントロール能力だけ』だということです。
自己コントロール能力が高ければ、
- 授業への出席率が高い
- 早めに宿題を着手
- テレビを見る時間は少ない
- 部下や同僚から好意的に評価される
- 他人と安定した絆を結び、維持する
- 精神病にかかりにくい
- アルコール依存症になりにくい
- 暴言を吐いたり暴力を振るうなど、攻撃的になることが少ない
- 健康状態も良い
ということが分かっており、反対に自己コントロール能力が低いと、
- 配偶者に暴力を振るう
- 貯金が少ない
- 低賃金の職に就く
- 子供をシングル家庭で育てる
- 犯罪を繰り返す
- 釈放されてもまた刑務所に戻る
傾向が高いことがわかりました。
もちろんこれらは知能・社会階級・人種と相関関係があったそうですが、その要素を考慮してもなお、優位の差が見られたということです。
兄弟間でも差が生まれる
研究の追跡調査で、類似の家庭で育った子供たちを比較しました。
結果は同様で、子供時代に自己コントロール能力が低かった子供の方が、大人になった時、他の兄弟よりも生活が悪いことがわかりました。
まとめ
いかがだったでしょうか?
この記事では『マシュマロテスト』について書いてきました。
心理学的には人生が良くなるには2つの資質が重要であると考えます。
- 知能
- 自己コントロール能力
今の科学では知能を高めて維持する方法は分かっていないそうですが、自己コントロール能力を高める方法については分かっています。
ということで、これから数記事は自己コントロール能力を高める方法について書いていこうと思います。
自己コントロール能力(意志力)が高まれば、
- ダイエット
- 禁煙
- 試験勉強
などなど、ほとんどのことに応用が可能です。
ということで、自己コントロール能力を高めたいのであれば、冒頭で紹介した、
- ヤル気の科学
- WILLPOWER 意志力の科学
を読んでみてください。
個人的には『WILLPOWER 意志力の科学』の方が読みやすかったので、オススメです(`・ω・´)”
自己コントロール能力は筋肉と同じように鍛えることが可能です。
そして筋肉と同じで、使いすぎると疲れてしまいます。
だから、自己コントロール能力を高める方法と、自己コントロール能力を節約する方法のどちらもが大切なわけです!
ここぞ!というところで、自己コントロール能力を使えるような生活習慣に持っていくことが大切なんですね〜!
今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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