このページでは政治・経済についてまとめていきます。(随時更新)
前半で政治について、後半で経済についてまとめています。(つもりです)
政治を学び直す!
民主主義の大前提
日本は『民主主義』の制度を採用しています。
「民主主義ってなんだよ?」てな話ですが『〜主義』というのは『ほにゃららが一番偉い!』と言い換えることができます。
つまり、民主主義というのは、“国民が偉い!”というわけです。
「国民が何より偉いのか?」
首相よりも、政治家よりも、国民の方が偉いってことです!
私たち国民は、
- 政治家を選ぶことができる
- 政治家を辞めさせることができる
この力を持っているのです。
だから政治家は必死に選挙活動をするんですね。
国民がそれぞれ考えを持ち、選挙で国民の代表である国会議員(政治家)を決め、そして国会議員たちが国会で議論して日本の未来をつくっていきます。
憲法にはこんなことが書いています。
第41条 国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。
国会は国権の最高機関と書いています。
なぜなら、国民が選挙で選んだ国会議員たちが話し合う場だからです。
何が言いたいかというと、「ちゃんと選挙に行って、国会議員になる人を選びましょうよ」ということです。
民主主義の欠陥
日本以外でも先進国は民主主義を採用しています。
というのも、歴史を見ても民主主義がもっとも“まとも”だからです。
民主主義になるまでには、
- 王族が一番偉いんや!
- 貴族の中から一番偉い人を決めよう!
と、国民の意見なんて反映されないような時代がありました。
王様の無茶振りがあったり、貴族間での権力争いがあったり・・・その度に国民は重税などで苦しんできました。
そのような歴史から学び、人類は民主主義を選ぶようになりました。
しかし、民主主義が最高の政治体制かというと、そうではありません。
他の政治形態に比べて、“民主主義がもっともマシ”なだけなのです。
元イギリス首相、ウィンストン・チャーチルはこのような言葉を残しています。
これまでも多くの政治体制が試みられてきたし、またこれからも過ちと悲哀にみちたこの世界中で試みられていくだろう。民主主義が完全で賢明であると見せかけることは誰にも出来ない。実際のところ、民主主義は最悪の政治形態と言うことが出来る。これまでに試みられてきた民主主義以外のあらゆる政治形態を除けば、だが。
先ほども書いた通り、国民が国会議員を選挙で選び、国会議員たちが国権の最高機関である『国会』という場で日本の未来を決めていきます。
確かに、国民が“マジメ”であれば、マジメな国会議員を選ぶことができるでしょう。
しかし、国民が「選挙なんて訳分からねえよ!適当だよ、適当でいいんだよ!」と“フマジメ”だったら、国会議員選びが適当になって、ヤバイ国会議員を当選させることもあるのです・・・。
ここが民主主義の欠陥な部分なのです(´・ω・)
国民が政治やら選挙に無関心になったとき、民主主義は衆愚政治となります・・・。
日本では若者ほど投票率に行かないんですよね。(多くの先進国がそうだけど、日本が飛び抜けて若者の投票率が低い)
政治家(国会議員)って何する人?
政治家(国会議員)は何する人たちなのでしょうか?
政治家は“私たちが納めた税金の使い道を決定する人”です。(ちなみに“官僚”は国会議員の仕事を手伝う存在です)
社会人になるまでは『消費税』くらいしか分からないかもしれませんが、働き出すとたくさんの税金を納めていることに気がつくはずです。
そして、たくさん集められた税金の使い道を政治家たちが決定してるんですね。
だったらですよ、「税金が適当に使われたら嫌じゃないですか?」
そうであるならば、選挙に行って、税金を真面目に使ってくれそうな人に投票しようよ!ってな話になるわけです。
国会議員については、こちらの記事を参考にしてみてください→→→
選挙について
国会議員を選ぶための『選挙』についてみていきましょう。
選挙についてはこちらの記事を参考にしてみてください→→→
- なぜ選挙は必要なのか?社会をよりよくするために人類が作り上げてきた叡智
- 選挙に行く意味はあるの?数十年後の未来のために行くべき
- 衆議院と参議院の違いって何?選挙に行く前に知っておきたい基礎知識
- 小選挙区制?比例代表制?大選挙区制?選挙に行く前に知っておきたい基礎知識
1票の格差問題
選挙の仕組みを考える上で、「これっていいの?」となるのが『一票の格差問題』です。
地方と都市、お年寄りと若者では一票の重みが違うんですね(´・ω・)
詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください→→→
デンマークから学ぶ選挙
デンマークでは付加価値税という間接税があり、これは日本でいう消費税と同じものです。
んで、この税率の高さはなんと25%になります。
でもデンマークの国民はこれに納得しています。
なぜかというと、高い税金を払う代わりに、
- 医療費が無料
- 教育費も無料
- 年金制度が充実
だからです。
歳を取っても医療費は無料だし、年金も充実しているので老後の心配がありません。
なおかつ、教育が無料なので子供を産む心配もそんなにないのです。
そうなると、一生懸命に預貯金をする必要がないんですね。
「デンマークすげー」と思うかもしれませんが、それはデンマーク人が選挙で選んだ結果です。
デンマークの投票率はなんと80%。
高い税金を払うからこそ、その使い道をしっかりとした政治家に決めてもらいたいという考えがあるのですね。
政治家を応援する態度
日本で普通に生きていると、「政治家・・・?」となるはずです。
もし知り合いが「オレ、政治家になるわ!」とかいい出したら、「キモ!」と思うかもしれません。
しかし、ヨーロッパやアメリカではそういう人を応援する風土があるみたいなんですね。
選挙制度自体ヨーロッパで歴史の中で獲得してきたものですから、それをただ単に輸入してきた日本にはそのような意識は低いのだと思います。
だから日本の政治家って二世議員が多く、職業政治家の人がたっぷりいるのです。
そういう人たちが庶民感覚を持っているのか?というのは疑問ですよね。
国会とは?
先ほど国会については軽く触れましたが、ここでもう少し触れたいと思います。
国会では、
- 予算
- 法律
- 首相選び
と、日本にとってとても大切なことが決められます。
国会と憲法の関係性
国会は法律を作るところですが、法律を理解する前に立ちはだかるのが『憲法』です。
知らない人も多いですが、憲法には
- 欽定憲法(きんていけんぽう)
- 民定憲法
の2種類があります。
欽定憲法は『国で一番偉い人が国民に向けて自分の施政方針を伝える憲法を発し、その憲法に従って、国の仕組みが作られていく』ものです。
明治半ばから戦前までは日本は欽定憲法でした。
つまり、大日本帝国憲法が欽定憲法にあたり、トップは天皇でした。
現代で欽定憲法を取り入れているのは中国や北朝鮮になります。
中国では中国共産党がトップで、その下に中華人民共和国憲法があるんですね。
大日本帝国憲法が作られた経緯
欧米列強から国を守るため、日本も近代国家の体制を整える必要性が出てきました。
そこで伊藤博文は“国家の仕組み”を探すためヨーロッパに行き、そこでドイツの法律・憲法、イギリスの立法、行政制度を参考にして、大日本帝国憲法を作り上げたのです。
民定憲法とは?
第二次世界大戦敗戦後、日本は日本国憲法に変わりました。
日本国憲法は民定憲法なので、“国民が一番上で、その国民が憲法を定める”ことになっています。
だから、天皇、総理大臣、国家公務員、裁判官など権力を持っている人たちも憲法を守らなければならないようになりました。
言い換えれば、民定憲法は、権力者や役人に対して「これは守らなければいけませんよ!」と示しているのです。
そして憲法のもとに、法律などを国会議員たちが作っていくというわけです。
三権分立と国会
三権分立、覚えてますか?
- 国会
- 内閣
- 行政
の3つの機関のことですね。
これらの機関が独立し、互いに監視し合うことで、権力の集中を防ぐ仕組みです。
しかし、憲法41条には「国権の最高機関は国会である」と定められています。
つまり、国会が一番偉い!ってことですね。
それはなぜか?
最初に書いた通り、それが民主主義だからです。(国民が一番偉いので、国民が決める代表者の集まる国会が一番偉い!ってこと)
国会が一番偉いので、内閣がきちんと仕事をしていないと国会が判断すれば“不信任”を出し、やめさせることもできるんですね。
*三権分立についてはこちらの記事を参考にしてみてください→→→
衆議院と参議院がある理由
国会議員は、
- 衆議院
- 参議院
と2つの院に分かれており、“二院制”というカタチをとっています。
なぜそんなカタチを取っているのか?
例えば、法律の案が出た時、衆議院と参議院の両方がOKと言わないと法律として成立しないことになっています。
つまり、衆議院と参議院のダブルチェック体制をとっているのですね。
衆議院と参議院の違いについては、先ほどもリンクを紹介しましたがこちらの記事を参考にしてみてください→→→
政治のこと色々
基本となる政治のことについては書いたので、ここからは余談となる話です。
ねじれ国会って何?
ねじれ国会というものがあります。
これは、衆議院の多数を取っている政権与党と、参議院の多数を取っている政党が違う状態のことです。
もう少し具体的にいうと、衆議院で過半数をとっている政権与党が、参議院では過半数を取れなかった場合のことです。
「ねじれが起こるとどうなるの?」という話ですが、先ほど書いた通り、法律案を通すためには衆議院と参議院のどちらもがOKを出さなくてはならないので、ねじれ国会になると多くの法律が決まらなくなります。
つまり、『政策が進まなくなる』ということです。
衆議院の優越とは?
衆議院の優越というものがあります。
字のごとく、参議院より主議員が優先されることになります。
- 予算案
- 外国との条約関係
- 総理大臣の指名
これに対しては、衆議院で可決され、参議院で否決されたとしても、30日後の衆議院の決議が優先されることになっています。
「なんで衆議院の優越なんてあるの?」
例えば、これらが決まらないということは、完全なる“政策の停滞”を意味しますからね。
それを避けるために衆議院の優越があります。
ねじれ国会は成熟した民主主義にはつきもの
ねじれ国会が起こるということは、ある意味、成熟した民主主義国家ということです。
何でもかんでも、与党のいう通りになってたら変ですよね?
官僚はどういう存在?
大日本帝国憲法(欽定憲法)の時は、官僚は『天皇に仕える存在』でしたが、日本国憲法(民定憲法)になると、『政治家(国会議員)を助ける存在』になっています。
だけど、実際は『政治家ではなく官僚が日本を動かしてきた』なんて言われています。
官僚になるためには、国家公務員試験の中でも一番難しい試験に受からなくてはなりません。
つまり、官僚ってめちゃめちゃ頭がいいんです。
そんな人たちが“政治家のいいなりになる?”のは疑問なところですよね。
官僚についてはこちらの記事を参考にしてみてください→→→
官僚の選ばれ方
- 政治家は国民が選挙で選ぶ
- 官僚は官僚が選ぶ(国家公務員試験で)
政治家は民意が反映されます。
でも、官僚には民意は反映されません。
官僚主導の有識者会議・審議会
法律案を決めて国会で議論し合うのは政治家(国会議員)の役目ですが、「法律案って誰が作るの?」となった時に官僚が深く関わってきます。
法律案を作るのってすごく難しいとは思いませんか?
だからこそ、超難関の試験を突破した官僚が関与できるのです。
といっても、官僚だけで法律案を作成するのは、なんだか変ですよね。
そのため『有識者会議』とか『審議会』とかを開き、外部の専門家の意見を集めて参考にする会議が開かれます。
これを聞くと、「おー、ちゃんとやってるじゃん」と思うかもしれませんが、その会議に呼ばれる専門家って誰が決めると思いますか?
それが官僚なのです笑
つまり、官僚好みの専門家たちが選ばれるんですねぇ・・・。
政治主導にしたかった民主党
『官僚主導』から『政治主導』にするぜ!と言ったのが民主党でした。
しかし、それは失敗に終わりました。
なぜかというと、有能なる官僚が『政治家の指示待ち』の態度を取るようになったからです。
その結果、政治は停滞し、民主党政権は終わりました。
この辺りは難しいことです。
政治家がうまーく官僚を使えるようにならないといけないのですが・・・。
歴史の中でしょぼい政治家が増えすぎた時、「こいつらに任せたらアカン!俺たちがしっかりしないと!」と官僚が国を動かすようになったのでしょうね。
そういう意味も含めて、私たちは選挙で有能な政治家を選ばないといけないんだなぁと思います。
経済を学び直す
政治に続きまして、経済について書いていきます。
政治と深く関連している分野が経済です。
だから政治のことについてより詳しくなろうと思ったら、経済は外せません。
ということで、経済について学んで見ましょう!
ちなみにですが、私が勉強して理解した範囲は『ミクロ経済』と『マクロ経済』です。
政治と深く関わってくる分野が『マクロ経済』であって、この辺りは大学の経済学部で勉強します。
しかし・・・グルーバルで複雑な社会は、マクロ経済だけで十分に理解することはできないのです。
経済を大学院に行って学ぶ人はコレについて痛感するらしく、経済は文系学問ではなく、理系学問であって、ゴリゴリに数式を使うのです(´・ω・)
ということで、マクロ経済を理解したくらいで「オレ、経済について詳しいよ!」と鼻を高くしてはダメですよ〜。
アベノミクスってなに?
安倍政権で行われたのが『アベノミクス』ですが、これって何か知ってます?
これ、『経済政策』なんです。
- 大胆な金融政策
- 機動的な財政政策
- 民間の投資を引き出す成長戦略
この3つで、『アベノミクスの三本の矢』なんて呼ばれていますね。
金融政策ってなに?
金融政策とは『物価を安定』させるために行われます。
例えば、日本は“デフレ”と呼ばれている状態が長く続き、これが原因で経済が成長しないと考えられたので、これを解消させることが目標でした。
そのために、アベノミクスで行われた金融政策が『異次元の金融緩和』ってやつです。
金融緩和とは、市場の通貨量を上げることです。(お金がないからみんなモノを買わないので、デフレになると考えたから)
通貨量を上げるために、中央銀行(日本銀行)が、金融機関(銀行など)が持っている発行済の国債を大量に買い上げました。
国債を買うために、中央銀行はお札を発行することになります。
そうすると、金融機関の現金が増えます。
例えば、銀行が持っている現金が増えると・・・
金融政策についての詳しいことについては、こちらの記事を参考にしてみてください→→→
財政政策ってなに?
アベノミクスの第二の矢は『機動的な財政政策』です。
これは要するに“バラマキ”と呼ばれるやつで、「公共事業をドンドン増やそうぜ!」てな話です。
安倍政権(自民党)になる前の民主党政権時には「コンクリートから人へ」というフレーズとともに、公共事業は抑えられていました。
もうちょっと前の小泉政権(自民党)の頃も、「財政を立て直すために無駄な公共事業はやらない!」と、公共事業を抑えていました。
でも、安倍政権では公共事業に投資しようぜ!ということになったのです。
それはなぜか?
公共事業を削減すると、建設業者の元気がなくなるし、地方経済も疲弊するで、日本に元気が無くなってしまったのです。(東日本大震災の復興のためにも建設作業員はより大切になりました)
ということで、公共事業で景気を活性化させて、デフレ脱却しようぜ!というのがアベノミクス第二の矢の財政政策になります。
成長戦略とは?
アベノミクスの第三の矢『民間の投資を引き出す成長戦略』についてですが・・・これが微妙なところなのです。
第一の矢で市場のお金を増やし、第二の矢で公共事業に投資し景気を回復させたとして、それが成長につながっていくのか・・・?
これが微妙なんですよね。
そもそも、この成長戦略とは安倍政権だけでなく、民主党政権時代にも『成長戦略』については重要性が語られていました。
でも、できない・・・(´・ω・)
アベノミクスの評価
アベノミクスの結果、日本は良くなったのか?
これはすごく難しい質問ですが、とりあえずアベノミクスを評価するとしたら、“誰にとって?”という視点が必要になります。
超極端かつ簡単に説明すると、
- もともと金持ち→アベノミクス成功
- ほとんどの一般人→生活は苦しくなった
と言えます。
それはなぜか?
実質賃金が低下しているんですよね・・・。
消費税や社会保障費はどんどん増えていく、でも賃金は上がらない・・・。
そういう状態なのです。
この辺りを詳しく知りたい方は、明石順平さんの『アベノミクスによろしく』という本を参考にしてみてください。
またアベノミクスについてもう少し知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください→→→
なぜ景気が回復しないのか?
景気回復のためには『トリクルダウン』が必要なのですが、トリクルダウンが微妙すぎるんですよね笑→→→