なにをもって成功者なのか?というのは疑問ですよね。サードドアという本では、大学生の若造が成功者にインタビューをしていく話が描かれています。その中で著者は、アップル共同創業者のウォズニアックにインタビューできる機会を得ます。
しかし、他の成功している起業家からはこのようなことを言われます。
「お前がインタビューをとるのに苦労してるのはわかるよ。けどウォズのピークは20年くらい前だぜ。『フォーブス』の金持ちリストを見てみなよ。そこにだって載ってない。なぜお前が彼に頼んだのかわからないけどさ、まあでも、インタビューも悪くないかもな。ウォズが何で共同創業者のジョブズほど成功しなかったかがわかるし」p341
成功している起業家からは、明らかに「ジョブズの方が成功者だ」と言わんとばかりのアドバイスを受けます。
社会は『成功者の定義』を押し付けてくる
著者のアレックスが実際にウォズニアックに会い、いくつかインタビューをしてエピソードを聞いていると、ジョブズとウォズニアックの価値観の違いが際立っていることが分かりました。
また、そのインタビューを受けながらウォズニアックは、奥さんと笑いあっていたりします。その現場を見て、著者のアレックスはこの言葉が浮かんできます。
「ジョブズの方が成功者だなんて、誰が断言できるだろうか?」p346
起業家からすると、
- どれだけ社会にインパクトを与えたか
- どれだけ大きな会社にできたか
- どれほど稼げたか
のような視点で、人の成功を見てしまいがちです。
その見方は狭量ですよね。しかしネットとSNSが全盛期な今、この狭量な見方が僕たちの精神を圧迫します。特にこの言葉は耳タコなのではないでしょうか↓
- いい進学校に!
- いい大学に!
- いい会社に!(公務員に!)
確かにこのコースは1つの成功でしょう。でもその考えが、万人に当てはまるわけではないのですね。自分の価値観に合った成功があって、それは社会から押し付けられるものとイコールではありません。そんなことを再確認させてくれる本でした。
それでは!
Define your own success
(アメリカの教育界で使われる言葉)
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