2022年にMacのランチャーアプリをAlfredからRaycastへ乗り換えたとき、私はブログに乗り換えた理由をこう書きました。
なぜ乗り換えたかというと、Raycastは無料だからです!
Alfredの有料バージョンを使っている方は乗り換える必要はまったくないと思いますが、Alfredの無料バージョンを使っている方はRaycastに乗り換えてもいいんじゃないかなーと思います。
というのもAlfredの無料バージョンは機能がかなり制限されているじゃないですか。同じ「無料」で比較すると、AlfredよりRaycastのほうが使える機能が多いです。
そして2026年10月現在……今もRaycastを無料で使い続けています。
まじで毎日使う。Macを開いたら確実に使う。Macに入れているアプリの中で一番使ってる。それくらい便利です。
Raycastさん、ありがとうございます。感謝の極み。
でも、そんなある日ふと思いました。
「自分はRaycastをまったく使いこなせていないのでは?」
調べてみると、まさにその通りでした。この4年間でRaycastはバージョン2.0へ進化していましたし、なんならMac標準のSpotlightも大幅に強化されています。4年前の記事には、さすがに古い情報が混ざるようになっていました。
そこで、4年間使ってきた一人のユーザーとして、「いまRaycastの無料版を使う価値はあるのか」を改めて調べ直してみました。
※この記事は2026年10月時点の情報をもとにしています。
結論:今でもRaycastを使う価値は大いにある。ただしSpotlightも進化していた

結論から言うと、現在でもRaycastを使う価値は十分にあります。ただし、選ぶ理由は4年前と変わりました。
- 2022年:Spotlightでは物足りなくてAlfredを使っていたけれど、無料版は機能制限が多い。そんなときに無料でも多機能なRaycastを発見
- 2026年:Raycastはさらに多機能になって便利に。ただし、Mac標準のSpotlightもかなり進化していた
ここ数年で一番驚いたのがSpotlightの進化です。
びっくりするくらい進化してたんですよね。まぁ私はRaycastを使い続けるけど。
昔だったら、Macを買った人に「いますぐRaycastを入れるんだ!」と勧めるくらいRaycast大好き人間でした。
でも、今からMac生活を始める初心者に聞かれたら、
「まずはSpotlightを使ってみて、もっと多機能さが欲しくなったらRaycastを入れてみたら?」
と答えると思います。
ここまでSpotlightが進化するとは思っていませんでした。
この4年で変わったMacとRaycastの関係
Raycast 2.0の登場
2026年8月25日にRaycast 2.0が正式リリースされ、従来のv1を置き換えました。デザインだけでなく、ファイル検索、Clipboard History、Snippets、Quicklinks、Calendarなど、主要機能にも手が入っています。
Spotlightが「機能が少ない」とは言えなくなった
2022年のリライト前の記事で、私はSpotlightについて「無料だけれど機能が少ない」と書いていました。
今なら、この評価は撤回します。
macOS Tahoe 26のSpotlightでは、アプリやファイルの検索だけでなく、アクションの実行、クリップボード履歴、Appleショートカットなども扱えるようになりました。
昔のように「Raycastを入れたらSpotlightは無効化」と考える必要はありません。Mac内部の横断検索やApple純正機能との連携にはSpotlightを使い、普段の細かな作業はRaycastへ集める、という併用でいいと思います。
ウインドウ整理もOS標準になった
現在のmacOSでは、ウインドウを画面端へドラッグしたり、緑色のボタンやキーボード操作を使ったりしてタイル表示できます。基本的な左右分割なら、専用アプリを入れなくてもできるようになりました。
2022年に私がRaycastへ移行した理由の1つだったウインドウ整理も、もうRaycastや専用アプリだけの機能ではありません。
Raycastとは?
Raycastは、キーボード操作を中心にMacを動かすためのランチャーアプリです。
呼び出して文字を打つだけで、アプリ起動、定型文の入力、予定確認、Web検索などをすばやく実行できます。
Spotlightとの大きな違いはカスタマイズの自由度です。各コマンドに好みのHotkeyやAliasを割り当てたり、拡張機能を追加したりして、自分専用の操作パネルへ育てられます。
Raycastの無料版でできること
Raycastには有料プランもありますが、無料版でも次のような機能が使えます。
- Clipboard History(最大3か月保存)
- Window Management
- Snippets
- Quicklinks
- Calculator
- Emoji Picker
- Raycast Notes(5件まで)
- Extension Store
Raycast AIは無料版には含まれていません。
私はChatGPTなどのAIを別で使っているため、今のところRaycastは無料版で十分です。
Raycastで最初に覚えたい操作と設定
起動キーは「Command + Space」がおすすめ

Raycastを主軸にするなら、呼び出しキーはCommand + Spaceが使いやすいです。
Raycast側ではCommand + ,でSettingsを開き、GeneralのRaycast Hotkeyから変更できます。

Command + Spaceは通常Spotlightが使用しているので、先にmacOSの「システム設定」→「キーボード」→「キーボードショートカット」→「Spotlight」でSpotlight側のキーを変更します。

例えば、
- Raycast:
Command + Space - Spotlight:
Option + Space
という使い分けです。
今のSpotlightはかなり有能なので、クビにするのではなく配置転換くらいにしておくのがよさそうです。
2022年の私はRaycastを入れたのでSpotlightをオフにしていましたが、SpotlightがMac内部の情報までかなり探せるようになったので、2026年現在はオンにしています。
活用の幅が広がる「Command + K」
Raycastを使い始めたら、最初に覚えておきたいのがCommand + Kです。
候補を選んだ状態で押すとAction Panelが開き、その項目に対して実行できる操作が一覧表示されます。
ファイルならFinderで表示したりパスをコピーしたりでき、コマンドならHotkeyやAliasの設定もできます。
例えばClipboard Historyなどのコマンドを選んでCommand + Kを押し、Configure CommandからHotkeyを設定できます。

アプリ起動くらいにしか使っていなかった人は、まずここから試してみてください。
HotkeyとAliasの使い分け
Raycastでは、直接呼び出す「Hotkey」と、Raycastを開いてから入力する短縮名「Alias」を設定できます。
- 毎日何度も使うもの:Hotkey
- ときどき使うもの:Alias
- たまにしか使わないもの:通常の検索
HotkeyやAliasは、コマンドを選んでCommand + K→Configure Commandから設定できます。SettingsのShortcutsでは、設定済みのHotkeyやAliasをまとめて確認することもできます。
Raycastでおすすめしたい5つの機能
Raycastには大量の機能がありますが、試すなら次の5つがおすすめです。
1.Clipboard History(クリップボード履歴)

過去にコピーした文章、画像、URL、ファイルなどを履歴から呼び出せます。
2022年の頃はクリップボード履歴を呼び出すためにClipyというアプリを使っていましたが、Raycastへ移行しました。
使用するアプリを1つに統一できる、このスッキリ感ってたまりませんよね。
Clipboard Historyを使う方法
- Raycastを開く
Clipboard Historyと検索- Enterで開く
- 過去のコピー内容を検索し、選んでEnterで貼り付ける
頻繁に使うなら、Clipboard Historyを選んでCommand + K→Configure Command→Set HotkeyからHotkeyを設定しておくと楽です。
私はCommand + Shift + Vで登録しています。
Clipboard Historyの保存期間と除外アプリを設定する
Command + ,でRaycastのSettingsを開き、Clipboard Historyを選びます。
ここでは保存期間を変更できます。無料版では1日、1週間、1か月、3か月から選択でき、6か月以上はProです。
さらにDisabled Applicationsへアプリを追加すると、そのアプリからコピーした内容を履歴へ残さないようにできます。PasswordsとKeychain Accessは標準で除外されています。
パスワード管理アプリや銀行関連のアプリなど、履歴へ残したくないものは最初に確認しておきましょう。
2.Window Management(ウインドウ整理)
ウインドウを左右・上下に分割したり、中央へ配置したり、別ディスプレイへ移動させたりできます。
私は2022年にウインドウ整理アプリをBetterSnapToolからRaycastへ置き換えました。
現在はMac標準でもタイル表示ができますが、RaycastではLeft Half、Right Half、Center、Restore、別デスクトップへの移動など、多数のコマンドが用意されています。
Window ManagementにHotkeyを設定する方法
例えば左半分への配置を設定するなら、
- Raycastを開く
Left Halfと検索Command + KConfigure CommandSet Hotkey- 好きなキーを押して保存する
同じようにRight Half、Maximize、RestoreなどにもHotkeyを設定できます。
例えば、
- 左半分:
Control + Option + ← - 右半分:
Control + Option + → - 最大化:
Control + Option + ↑ - 元に戻す:
Control + Option + ↓
といった設定です。
初めてWindow Managementを使うときは、macOSからアクセシビリティ権限を求められる場合があります。その場合は「システム設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「アクセシビリティ」でRaycastを許可します。
左右半分と最大化しか使わないならMac標準でも十分ですが、より細かく配置したい人にはRaycastが役立ちます。
3.Snippets(定型文登録)

よく使う文章を呼び出す機能です。
Snippetを作る方法
- Raycastを開く
Create Snippetと検索してEnter- 登録したい文章や名前、呼び出すKeywordを設定して保存
私はHotkeyも設定していて、Command + Shift + Cから登録済みのSnippetsを呼び出せるようにしています。
日付を自動入力することもできる

Dynamic Placeholdersを使えば、現在の日付やクリップボードの内容を自動で差し込めます。
例えば次のSnippetなら、実行した日の年月日が入ります。
{date format="yyyy年M月d日"}閲覧
ブログを書いている人なら、参考資料の閲覧日、よく使うURL、メール署名、AIへ繰り返し渡す指示などを登録しておくと便利です。
4.Quicklinks(ショートカットURL)

QuicklinksはWebサイトへのリンクを登録できる機能ですが、URLの中に検索語を埋め込めば、Raycastから直接そのサイトを検索できます。
Quicklinkを作る方法
- Raycastを開く
Create Quicklinkと検索してEnterLinkへURLを入力Name & Iconへ分かりやすい名前を設定- 必要なら
Open Withで開くアプリを指定 - 保存する
2022年に私が作ったGoogle検索のQuicklinkでは、
https://google.com/search?q={Query}
という書き方を使っています。

そして2026年現在も、このQuicklinkは普通に動いています。

ただし、現在のRaycast公式マニュアルでは、新しく検索用Quicklinkを作る例として次のような書き方が案内されています。
https://google.com/search?q={argument name="query"}
つまり、昔作った{Query}が今も動いているなら無理に直す必要はなさそうですが、これから新しく作るなら現行の書式を使っておくのが分かりやすいと思います。
Googleだけでなく、AmazonやYouTube、自分のブログ内検索なども登録できます。
よく使う検索先をRaycastからすぐ呼び出せるので便利です。Google、Amazonあたりは登録しておいて損はないんじゃないかな。
5.Coffee(スリープ防止)

Coffeeは、Extension Storeから無料で追加できるMacのスリープ防止拡張機能です。
私はもともと専用アプリのAmphetamineを使っていましたが、最近Coffeeでも問題なく使えることが分かりました。
「もうRaycastに統一していいな」
ということで、Amphetamineをリストラしました。
今までありがとう。
1つのアプリに統合できるの、気持ちええ。
Coffeeをインストールする方法
- Raycastを開く
Storeと検索して開く- Store内で
Coffeeを検索 Installをクリック

例えばCaffeinate Forを実行すれば、指定時間だけMacのスリープを防止できます。

そのほか、特定のアプリが動いている間だけ有効にするCaffeinate While、曜日や時間帯によるスケジュール、状態のメニューバー表示などもあります。
単純に「しばらくMacを寝かせたくない」という用途なら十分です。
そのほかの便利な機能
Calculator
Raycastの検索欄へそのまま、
1980 * 1.1
や、
100 USD in JPY
と入力するだけで計算できます。
単位、通貨、日付、時差にも対応しているので、ちょっとした計算のたびに電卓アプリやWebサイトを開かなくて済みます。
Calendar
RaycastのCalendarはMac標準のCalendarを経由して予定を取得します。
macOS側に設定しているGoogle、iCloud、Microsoft/Exchangeなどの予定を確認でき、対応しているWeb会議へ参加することもできます。
System Commands
スリープ、画面ロック、再起動、ゴミ箱を空にする、ライト/ダークモードの切り替えなどもRaycastから実行できます。
使用頻度が高い操作ならHotkey、たまに使う程度ならAliasを付けておけば便利です。
使いやすさを保つコツとバックアップ
Extension Storeには魅力的な拡張機能がたくさんありますが、便利そうなものを手当たり次第に追加すると検索候補が散らかってしまいます。
- 必要になった機能だけ追加する
- 使わないコマンドは無効化する
- 本当によく使うものだけHotkeyを付ける
- ときどき使うものにはAliasを付ける
これくらいで十分です。
また、設定を作り込んだらExport Settings & Dataから.rayconfigファイルへ書き出しておきましょう。
Macを買い替えるときや設定を変更するとき、4年前の自分の設定をブログ記事から探し出すよりずっと確実です。
まとめ
いやー、便利。まじで最高。
無料でここまで使えるアプリって、そうそうないですよ。
Raycast最高!!
ただ、SpotlightもmacOSも強くなった今、Raycastの価値は4年前よりちょっとだけ下がったかもしれません。
まさかここまでSpotlightが進化するとは思わなかったです。
今からMacを使い始める人なら、まずSpotlightを使ってみる。そこで「もっと細かくカスタマイズしたい」「いろいろな操作を1つにまとめたい」と思ったらRaycastを入れてみる。
それで十分だと思います。
そして、もし今後もっとSpotlightが進化して、私がRaycastで使っている機能のほとんどを純正だけでまかなえるようになったら……私はSpotlightに統一するかもしれません。
だって純正アプリが一番軽そうだもん。
とはいえ2026年現在は、まだまだRaycastを使い続けます。
毎日使ってますからね。
参考までに。それでは!
参考URL
Raycast公式サイト
https://www.raycast.com/
Raycast 2.0 Changelog
https://www.raycast.com/changelog/macos/2-0
Raycast Action Panel
https://manual.raycast.com/action-panel
Raycast Clipboard History
https://manual.raycast.com/clipboard-history
Raycast Window Management
https://manual.raycast.com/window-management
Raycast Snippets
https://manual.raycast.com/snippets
Raycast Quicklinks
https://manual.raycast.com/quicklinks
Raycast Dynamic Placeholders
https://manual.raycast.com/dynamic-placeholders
Coffee – Raycast Store
https://www.raycast.com/mooxl/coffee
Apple「MacでSpotlightを使う」
https://support.apple.com/ja-jp/guide/mac-help/mchlp1008/mac
Apple「Macでウインドウをタイル表示する」
https://support.apple.com/ja-jp/guide/mac-help/mchlef287e5d/mac


コメント