本日も「Gallagher Note」をお読みいただきありがとうございます。
こんにちは、福山です。
TVなどでお馴染みの脳科学者の茂木健一郎さん。脳科学とか人工知能のことが気になったらとりあえずこの人の発言に注目しています。ログミーから茂木さんのスピーチを書き起こしていたものがあったので備忘録的に記事に残します。
2014年のものでちょっと古いですが、人工知能に関しては読むべき価値があるものだと思います。
→「人工知能から見れば、アインシュタインも凡人も同じ」 茂木健一郎氏が説く、日本人が今すべきこと
動画もあったので、貼っておきます。
人工知能とリスク
今はもう世界がどんどん変わってきてて、例えば私の分野の近くでいうと、人工知能、artificial intelligenceというのが大変熱くなっています。すでに、人間のチェスの世界チャンピオンを破りました。それから「ジェパディ!」という雑学クイズで、人間のチャンピオンを破りました。
自然言語処理だとか知識のデータベースの高速処理などにおいて、コンピューターはすでに人間を凌駕しています。
グーグルが作った人工知能が囲碁棋士にも勝利したという事実がありますよね。これはよく知られた事実だと思います。人工知能ってどれくらいまでのことができるの?という認識より、人工知能ができないことあるの?って疑問に変わりつつありますよね。
例えば、すでに金融取引においては半分くらいのものがプログラム売買だって知ってるよね。1〜2ミリ秒ごとに売買注文を出せるんだよ。「デング熱が出た! アース製薬(の株)買わなくちゃ」、デイトレーダーが押すよね。何秒かかってるんだ? どんなに早くたって1分かかってるんじゃないか? 熟練して一生懸命したって十数秒かかるだろう。
プログラム売買は、ニュースフィード自体がプログラムで理解できるようなデータフォーマットになってるわけよ。だからもう「デング熱が発生した→アース製薬売買!」って10ミリ秒後に出しちゃって、人間のデイトレーダーが「俺って速い」って十数秒後に注文のクリックしてるときにはもう、売り抜けてるんだよ。そういう時代。
膨大なデータから判断して、ベターな答えを出すのであれば、人間はもう人工知能に勝てないんですね。どれだけ瞬時に判断して売買できるかどうかが、これからのデイトレーダーのありかたになるのでしょうか。デイトレーダーの定義が変わりますねぇ。
人工知能の情報って日本でどれくらい議論されてるの?
このスピーチで茂木さんが言いたいことは、これに尽きると思います。
そういう情報って、日本にどれくらい入ってきてるかな。君たちは大学でそういうことをどれくらい議論してるかな。
先日、先輩の結婚式があったので、久しぶりに大学の先輩方や同級生と集まりました。ちょこっとこれからの将来設計の話になったんですが、相変わらず大企業や公務員が安全という神話の話でした。
私の周りの人はこれからのテクノロジーの発達で、世界が変わるっていう発想はありませんでした。先輩方には言いたくはないけど、これって無知すぎるんだよね。
もしかしたら私たちの時代では今までの仕事の価値観で大丈夫かもしれません(多分無理でしょうが)。しかし、私たちの子どもは絶対にその価値観ではダメです。私たちが無知のままで成長して、子どもにどういった教育ができるのでしょうか。自分の無知ゆえに子育てに失敗しそうになると、社会が悪い・学校が悪い、などと自分以外のせいにするモンスターペアレントになってしまいます。
そうならないためにも学び続けるという習慣がとっても大切になります。
(イーロン・マスクは)最近「人工知能は核兵器より危険である」ってツイートをした。なぜかわかりますか? 人工知能が制御不能になるという危険性が今、非常に憂慮されていて、イギリスだとケンブリッジ大学とかオックスフォード大学とかにそういう研究センターができたりしてるんですよ。
簡単な話だ、ドローンって知ってるだろ? 無人爆撃機。アメリカは使ってるよ。アメリカは最高のドローンの技術を持ってる。戦争のとき、どんどんロボット化してるんです。自動化してるんです。君たちがアメリカ大統領だとして、テロリスト集団に対してどう反応するんですか。人間が判断してたら間に合いますか。
こういう問題がリアルに起こりそうな世の中です。そのためにも「考える」ことを今からしておかないとダメですよね。考えても意味のないことは考える必要がないと割り切る人は、ただのバカです。意味のないことをするのが人間ですからね。例えば、動物なんてのは意味のない行動をほとんどしませんよね?食べる・寝る・繁殖のどれかです。
動物と人間の違いは、いかに生きることと無関係なことに一生懸命取り組むかではないのかなと思います。意味のないことを考えることが、私たちが人間らしく生きるために必要なことですよね。
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