本日も「Gallagher Note」をお読みいただきありがとうございます。
こんにちは、福山です。
『大切なのはただ生きるということではなく、善く生きるということだ。』
この言葉をご存知でしょうか?これは古代ギリシャの哲学者ソクラテスの言葉です。この言葉はこのサイトのテーマでもあります。ということで、今回はソクラテスについて簡単にご紹介したいと思います。
ただ生きるのではなく善く生きろ
ソクラテス(B.C470-B.C399)が考える哲学の柱のひとつに「ethics(倫理学)」があります。それはただ生きるのではなく、善く生きるための学問を追究するものです。
なら善く生きるためにはどうすればいいの?
ソクラテスは人生をかけてそれを問い続けた人なのです。
知行合一
人はなぜ悪いことをするのだろう?ソクラテスはそう思いました。それは正しい知恵がない、つまり善い知識を知らないからだと考えました。だから善い知識を持って行動することが善く生きることにつながると説いたのが「知行合一」です。
無知の知
有名な言葉「無知の知」についてです。言葉通り「知らないことを知る」、それが善い知識を得るための第一歩だと考えたんですね。
人間は本当に大切なこと「徳・善・美・真」について、「知っているつもりで全然知らないんだ」と、ソクラテスは訴えかけたのです。どこにでも知ったかぶる人はいますもんね。そういう人に限って正しくもない知識をべらべらとしゃべったり・・・と無駄話しちゃいました。
ただしここで問題がありました。
「善く生きる」ための知識は他人から教わってはいけない、ということです。
ん?どういうこと?と思いますよね。
ソクラテスという哲学者が活躍する時代ってどういう時代だと思います?ソクラテスは必死になって善く生きることが大切だと説いてたんですよね。裏を返せば善い世の中ではなかったってことです。
だからこそ人々に「善く生きる」ことが大切だって言ってたんです。
つまり悪い奴らが多かったってことです。悪い奴らとは言いすぎかもしれないので、訂正しておきます。
物事を教えるのに適してない人たちが多かったのです。
古代ギリシャにはソフィストと呼ばれる人がたくさんいました。ソフィストは金銭の授受と引き換えに裕福な人やその子供たちを商売として弁論術を教えている人たちです。
ただ、その弁論術とは名ばかりで、実際には無理やりに相手を打ち負かすことに主眼を置いた詭弁の方法を教えていたのです。(詭弁:間違っていることを正しいと思わせるようにしむけた議論)
だからソクラテスは決して自ら「教える」ということはしませんでした。かっこいいね。教えようとしたらソフィストと間違われちゃうかもしれないしね。
そこでソクラテスは相手の無知を自覚させようとしました。それこそが「無知の知」ですね。
そこで用いた方法が、
問答法
です。
東大に受からせるお母さんたちは使っているとかいないとかで、よく教育現場で登場する「問答法」はソクラテスが考えたものだったのですね。
相手の無知を気づかせる手法が「問答法」ということです。
「〜とはなんですか?」と相手が言ってることをよく聞いて、その矛盾点をついて相手に無知であることを自覚させるんですね。
こうすることで相手も自分で自分の考えを整理し、問題点を発見することができます。
問答法は便利なもので、これを知ってたら自分で自分に問いかけることで頭の整理ができるんですね。問答法で考える癖をつけておけば論理的思考を身につけることが可能でしょう。だからこそ東大生おのお母さんはなんたらかんたら・・・と無駄話でした。
ソクラテスのまとめ
ただ生きるのではなく、善く生きること大切であり、そのためには自分が無知であることを知覚しなければなりません。無知を自覚したならば、様々な知識を身につけ、その知識をもとに正しい行動をしましょう。