2018年、新井紀子さんの『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』で子供の国語力が問われました。
そもそも教科書が読めないんだから勉強なんかできるわけない
ってね。
そして2019年、橘玲さんの『もっと言ってはいけない』より、「そもそも大人も国語力ないじゃん」ということが世間に知れ渡りました。
国際成人力調査の日本人の結果
文春オンラインのこちらの記事に詳しく書いております。
日本人のおよそ3分の1は日本語が読めない
2013年の国際成人力調査の結果から、恐るべき事実が分かっております。
- 日本人のおよそ3分の1は日本語が読めない。
- 日本人の3分の1以上が小学校3~4年生以下の数的思考力しかない。
- パソコンを使った基本的な仕事ができる日本人は1割以下しかいない。
- 65歳以下の日本の労働力人口のうち、3人に1人がそもそもパソコンを使えない。
16歳から65歳を対象にした調査でして、約15万7000人に実施してしております。
それでも日本人は優れている
上の調査結果を知ると、
「日本人ってやばいじゃん・・・」
と思うはずです。ところがどっこい、こんな結果なのに先進諸国の中でトップレベルの学力なのです。これについて橘玲さんが要約してくれています。
(1)先進国の成人の約半分(48.8%)はかんたんな文章が読めない。
(2)先進国の成人の半分以上(52%)は小学校3~4年生以下の数的思考力しかない。
(3)先進国の成人のうち、パソコンを使った基本的な仕事ができるのは20人に1人(5.8%)しかいない。
日本人の3人に1人は日本語が読めないけれども、それでも先進国の中では超優秀
というなんとも不思議な結果になっております。
日本人は本当に優秀なのか?
学力調査だけ見ると日本人は他国に比べて優秀に思えます。でも本当に優秀なのでしょうか?
あまりにも低い日本の労働生産性
有名な話ですが、主要先進7カ国の労働生産性を調べると、
日本は最下位
ということが分かっております。お気楽に生きてそうなスペインやイタリアよりも低いのです。
学力は優秀だけれど働き方は最低
この日本の現状を極端に言ってしまえば、
勉強はできるけれど使えない人たちばかり
になってしまいます。なんとも耳が痛い話。使えないというよりは、「能力を発揮できる働き方になっていない」ということですな。既得権益にぶら下がっている人をバサっと切ることができず、使える若者たちを飼い殺しにしているのです。
おわりに:これからの本当の格差とは?
いろいろな格差が言われておりますが、私が思うに、これからのもっとも大きな格差とは、
本が読めるかどうか
なのではないかと思っています。福沢諭吉大先生の「学びて富み、富みて学ぶ」が心に響きます。それでは!
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