誹謗中傷を規制することで誰が一番得をするのか?【→権力を持ってる側】

政治・経済
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SNSでの誹謗中傷が問題になっています。歴史は繰り返すと言いますか、2chの時にもあった問題ですね。2chの時と違うのは、『誰もがスマホを持っていて24時間SNSに繋がっていること』です。2chの頃はパソコンが主流でして、一部のパソコンを持ってる&ネットを使える人のみが誹謗中傷を『できる側』でした。しかしいまでは『誰もが誹謗中傷をできる側』に回れます。2chの頃と比べるとより問題は大きくなっています。

 

さて、この問題について橋下徹さんが語っていました↓

木村花さんの事件を防ぐ提言1-橋下徹
木村花さんの事件を防ぐ提言2-橋下徹

まず、簡単にポイントを3つにまとめます。

  1. 表現の自由を規制していくと、権力側が暴走する危険性があるので安易な規制は危険(独裁国家がまずやることは言論統制)
  2. プラットフォーム側が、誹謗中傷をした人の情報開示の手続きを簡単にするべき
  3. 名誉毀損の賠償金の値段を上げることで、抑止力を働かせる
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1 誹謗中傷を法的に禁止することが難しい理由

どこからが誹謗中傷で、どこからが誹謗中傷ではないのか?これについて橋下さんはこう言います。「正解は分かりません」と。

 

私たちには『表現の自由』という権利があります。ですから『言ってはダメ』なことはほとんどありません。

 

かと言って、あらゆる発言が許されているかというとそうではなくて、

  • 名誉毀損
  • 侮辱
  • 脅迫

などの、『事実なく相手の社会的評価を下げるもの』や『相手に危害を与えるもの』は法律で禁止されています。これらにはラインがあり、これを超えると民事訴訟の対象になったりします。(場合によっては刑事裁判もあり)

 

ではこれらに該当しない誹謗中傷、言い換えれば『悪口』はどう規制していけばいいのでしょうか。それが難しいのですね。繰り返しになりますが、『表現の自由』があるからです。

2 表現の自由を規制していくと喜ぶのは誰だ?

表現の自由を規制していくと、誰が喜ぶでしょうか?もちろんSNSなどで誹謗中傷をされている芸能人は喜ぶでしょう。

 

でも芸能人以上に大喜びをする人たちがいます。それが『権力を持つ人たち』です。なぜなら権力を持つ人たちも、誹謗中傷をされなくなるからです。

 

具体例を出すと、それが独裁国家ですね。独裁国家はメディアを規制していきます。自分たちの不利になる情報を国民に知らせないように、メディアを規制します

 

誹謗中傷を規制・表現の自由を制限していくことは、権力の暴走につながる恐れがあるというわけです。だから表現の自由の規制は、原則できないということになっているのですね。(あれもダメ、これもダメ、としていくと、気がついた時には権力側の都合のいいことしか言えなくなっている可能性がある)

3 誹謗中傷への対処法

いまのところ誹謗中傷への対処法は、いくつかしかありません。

  • 表現に対しては、表現で対抗する(対抗言論)
  • 相手を訴える

後者の『相手を訴える』は簡単ではありません。SNS上の匿名の相手を訴えるためには、『発信者情報開示請求』が必要です。被害者は『プロバイダ責任制限法』という法律に基づき、プロバイダやSNSなどのプラットフォームに対して誹謗中傷をした個人の情報開示を求めることができます

 

ですがプラットフォームは基本的にアメリカ企業です。ということは、その作業は簡単ではありません。弁護士を利用してもいいのですが、それだと費用が数十万円かかります。つまり、SNS上の個人を特定するのはめちゃめちゃハードルが高いのです😱

 

それと名誉毀損の慰謝料の額が日本は低いという問題もあります。慰謝料は高くても100万とか200万だと橋下さんは言います。そのため『言ったもん勝ち』の状況がつくられており、週刊誌なんかは名誉毀損ギリギリのラインに踏み込み、「雑誌をたくさん売った方がお得や!」という判断を下します。

 

これを防ぐためには、名誉毀損の慰謝料を高くすることです。慰謝料を高くすれば、誹謗中傷の抑止力になります。一線を超えた場合は、とんでもない額を請求できるようにしたほうがいいというわけです。「表現の自由を守るのであれば、慰謝料をがっつり取れるよう制度を整えるべき」と橋下さんは言います。

4 SNSの運営側の基準に委ねるしかない

SNSの誹謗中傷問題は、基本的に『プラットフォームに委ねる』のが現実的です。プラットフォーマーが『発信者情報開示請求』の手続きを簡単にしてくれるのがベストです。個人が特定しやすくなれば、誹謗中傷をする人も減るでしょう。

 

ですがそこまで期待はできません。というのも、SNSなどのプラットフォームは『人を集めてなんぼ』のビジネスモデルだからです。規制が厳しくなればなるほど、そのプラットフォームを利用する人は減ります。となると、プラットフォームの収入が減ってしまうのですね😅

 

自分たちの収益が減るというリスクを背負ってまで、誹謗中傷問題を積極的に解決してくれるかどうかは微妙なところです。(だからここまで放置されているのですけれど)

 

ということで、SNSは利用しないのが一番!です。芸能人は自分を売り込む必要があるのでSNSを利用したがるでしょうが、その分のリスクを引き受けなければなりません。

5 匿名を禁止すればいいのでは?

誹謗中傷を禁止するのが無理なら、「匿名をやめればいいんじゃね?」という考えがあります。でもプラットフォーマーがやりません。繰り返しになりますが、プラットフォーマーは人をたくさん集めたいわけです。匿名の方が、プラットフォームに人が集まりやすいですからね。

 

それと、匿名の発言というのも民主主義には必要と橋下さんは言います。どういうことかというと、匿名じゃないと言いにくいこともあるからです。たとえば先生のアンケートを実名でやろうとしたら本音が言えないですよね?

おわりに:誹謗中傷と批判の違いは難しい

誹謗中傷と批判の違いはとても難しいです。

  • 「これは誹謗中傷だ!」
  • 「これは批判だ!」

の違いができればいいのですが、無理です。言葉の柔軟さと言いましょうか、そこが裏目に出ますね。

 

また、仮に誹謗中傷の言葉をすべて禁止したとしましょう。それでもまた新しく言葉は生まれます。ですから規制は後手にまわらざるを得ないのですね。言葉を規制するのは現実的ではありません。

 

動画の最後で橋下さんはこうまとめています。

  • 裁判を起こしやすくする(情報開示の手続きなどの簡易化)
  • 慰謝料の金額をあげて抑止力を上げる
  • こういうところに政治家のみなさんは力を尽くしてほしい

勉強になりました。参考までに。それでは!

 

読書メモとして簡単に動画にしています↓↓↓

言葉を規制していくことのメリットとデメリット【誹謗中傷と表現の自由のバランスの難しさ】

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