与党と野党って何が違うの?衆議院と参議院との関係がよく分からない・・・
そんな疑問に答えます。
まずは結論から。
与党とは、
- 政権を作り、行政を担当している政党のこと
- 内閣総理大臣(首相)が所属している政党のこと
です。
そして与党以外の政党のことを野党といいます。
以下ではもう少し具体的に与党と野党の違いについて書いていきます。
与党と野党の違い
まずはざっくり表にまとめてみます。
与党 | 野党 | |
内閣総理大臣を選出 | できる | できない |
衆議院の議席数 | 半数以上 | 半数以下 |
法案 | 作成し、通すことがきる | 作成はできるが、通すには与党の賛成が必要 |
役割 | 内閣の運営 | 与党が行う政策の監視 |
予算案の作成 | できる | できない |
衆議院の解散 | できる(正確には内閣総理大臣が解散権を持っている) | できない |
内閣不信任案の提出 | できない | できる |
1:与党になるためには→衆議院の議席が半分以上必要
与党になるためには、衆議院で半数以上の議席が必要です。衆議院の定数は465名なので、253名以上の議席を確保すれば与党になることができます。
1つの政党で半数以上の議席が確保できればいいのですが、それが無理な場合、複数の政党と手を組んで過半数を超えてもOKです。連立与党と呼ばれています。2019年6月現在、自民党と公明党が手を組み、与党となっています。自民党と公明党の関係は民主党に政権を奪われた2009年〜2012年の間を除き、1999年から続いています。
>衆議院と参議院の違いって何?選挙に行く前に知っておきたい基礎知識
2:野党とは?→与党以外の政党のこと
与党以外の政党のことです。ですから、2019年現在6月現在でいうと、自民党と公明党以外の政党が野党です。
3:野党の役割とは?→与党の監視
野党の役割は、与党の監視です。与党が変な法案を通そうとしていないか?のチェックを行います。つまり、
与党の暴走を防ぐ
ことが野党の役割です。
権力を握った人が権力を乱用するのは歴史が証明済みです。それは政党も同じこと。それをチェックするという重大な役目が野党にはあります。
こういうところで野党がしっかりと仕事をしていれば、国民から「お、今の与党より野党の方がまともなことやってない?」と認識され、次の選挙で今の野党が与党になれるかもしれないのですね。
4:内閣総理大臣は与党?野党?→与党
内閣総理大臣は与党です。衆議院で過半数を超えた政党が、代表者として内閣総理大臣を指名できます。
内閣総理大臣とは、国の行政機関のトップです。つまり、国を動かしていく力を持つということです。
5:与党ができること
- 内閣総理大臣を選び、政権をつくる
- 国民の生活をより良くするための政策を出し、実行する(行政権)
- 衆議院を解散(内閣総理大臣は、衆議院の解散権を握っている)
などです。
6:野党ができること
- 内閣不信任案の提出(今の内閣に国を任せられない!と野党が判断したら提出できる)
内閣不信任案を提出された場合、憲法に基づき、総理大臣は、『内閣総辞職』か『衆議院解散』のどちらかを選択しなくてはなりません。
が・・・一般的にこの内閣不信任案は、与党によって否決されます。実際のところ与党も野党も「あ、この内閣やばいわ・・・」と思わなければ内閣不信任案は可決されないのです😅
おわりに
与党と野党の違いについて簡単に説明してきました。超簡単にまとめますと、
- 与党:政権を与えられている政党
- 野党:与党のチェックをする政党
といった感じでしょうか。
今の日本では強い野党が求められています。今の与党に対抗できるマトモな政党がないのですね。だから「与党がいやだから・・・といっても、1票を入れたい野党がない・・・」という状態なのですね😱
与党と野党が切磋琢磨して政治がよりよく行われるはずなのですが、野党がショボショボすぎて与党がなんでもできる状態なのです。恐ろしいことに。
このあたりの話は本当に難しいです。どうやって強い野党を作っていくのか?と言われたら「・・・」となってしまいます。
橋下徹さんは「野党は自民党に強い政党を作る方法を学べ!」と言っておられます。
それでは!
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