※この記事は2018年8月の初稿をもとに、2026年2月の最新情報へ全面リライトしました。1階から2階への有線LAN配線を実際に行い、その後7年以上同構成を使い続けた体験をもとに書いています。
「2階のWi-Fiがとにかく遅い!!」
私は激怒した。
今の時代に通信速度が遅いのはストレスの極み!
動画は止まる。ゲームはラグる。「こんなことなら引っ越す前に確認しておくべきだった」と後悔しても、もう遅い。
そんなわけで2018年、私は1階のルーターから2階の部屋まで長いLANケーブルを這わせる作業を行いました。あれから7年以上が経ちます。結論から言えば…完全に正解でした。一度もトラブルなし、速度は安定、後悔ゼロです。
この記事では、その経験を2026年版としてまるごとアップデートします。「何メートル買えばいいか」「ドアはどうやって通すか」「Wi-Fi 6全盛の時代に有線LANはまだ意味があるのか」——そういった疑問に、実際に7年使ってきた人間として答えます。
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質問担当はこちら↓

気になるところが見つかったらワイが突っ込んでいくでー。
解説担当はこちら↓

体験をもとに、なるべく正直に話すよ!
- この記事を読むとわかること
- 1. Wi-Fi 6時代でも「有線LAN」を選ぶ理由
- 2. 選択肢をぜんぶ比較する:有線 vs メッシュ vs 中継器 vs PLC
- 3. 中継器にしなかった理由(2018年当時は高かった)
- 4. 何メートルのLANケーブルを買えばいいか
- 5. LANケーブルの規格の選び方
- 6. フラットケーブルの「ノイズ問題」は本当か
- 7. ドアをまたぐ3つの方法
- 8. ケーブルの固定方法(持ち家・賃貸別)
- 9. 2階に置く機器の選び方
- 10. 配線後の動作確認
- 11. 2026年ベスト構成:有線バックボーン+メッシュWi-Fi
- 12. 買い物チェックリスト
- 13. よくある質問
- 14. まとめ:7年使ってみての正直な感想
この記事を読むとわかること
- 1階から2階へのLANケーブル配線、7年使って見えた「本当のところ」
- 何メートルのケーブルを買えばいいか(計算の考え方)
- フラットケーブルでドアをまたぐ3つの方法(状況別)
- CAT6・CAT7・CAT6A、どれを選ぶべきか
- 賃貸でも穴あけなしでできる固定方法
- 有線バックボーン+メッシュWi-Fiという「2026年のベスト構成」
- PLCとの比較、中継器との比較
1. Wi-Fi 6時代でも「有線LAN」を選ぶ理由

Wi-Fi 6とか7とか出てきてるのに、いまさら有線ケーブルを這わせる意味あるの?

「場合による」が正直なところなんだけど、有線が有効な状況はまだまだ多いよ。
Wi-Fi 6(802.11ax)の理論値は最大9.6Gbpsで、Wi-Fi 7(802.11be)はさらに高速です。スペックだけ見れば「有線なんて不要では」と思うかもしれません。
しかし理論値と実効値の間には大きな壁があります。
壁の素材、隣の家のWi-Fi電波との干渉、電子レンジやBluetooth機器のノイズ、同時接続するデバイスの数などなど、住宅環境には変数が多すぎて、「Wi-Fi 6さえ入れれば万事解決」とはなりません。
特に以下の状況では、2026年現在でも有線LANが最も確実な選択です。
- テレワーク・Web会議(Zoom、Teams)で通信が途切れると困る
- オンラインゲームで遅延を最小限にしたい
- ルーターが1階の端にあり、2階の対角線上の部屋まで電波が届かない
- 壁がコンクリートでWi-Fiが著しく減衰する(マンション・一部戸建て)
- 大容量ファイルのアップロード・ダウンロードを頻繁に行う
私の自宅がまさに「ルーターが1階の端、使いたい部屋が2階の対角線上」というケースでした。Wi-Fi 6ルーターに変えても、家の構造が変わるわけではありません。
2. 選択肢をぜんぶ比較する:有線 vs メッシュ vs 中継器 vs PLC
どの方法を選ぶか迷っている方のために、主な選択肢を整理します。
| 方法 | 速度の安定性 | 費用感 | 設置の手間 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 有線LANケーブル(フラット) | ◎ 最安定 | 3,000〜6,000円 | 少し手間 | テレワーク・ゲームなら最良 |
| メッシュWi-Fi(有線バックホール) | ◎ 優秀 | 15,000〜40,000円 | 置くだけ | 予算があるならこれも良い |
| Wi-Fi中継器(リピーター) | △ 要注意 | 3,000〜10,000円 | 置くだけ | 速度低下リスクあり |
| PLC(電力線通信) | △ 環境依存 | 5,000〜15,000円 | 置くだけ | 過信は禁物 |
PLCについて正直に言うと
PLC(Power Line Communication)はコンセントを使ってデータを送る技術で、「差すだけ」で階をまたいだ有線接続ができます。ただし速度は家の電気配線に大きく依存します。分電盤(ブレーカー)を経由すると速度が落ちやすく、同一回路でないと性能が出ないケースも多い。「工事は絶対したくない」という方の補助的な選択肢として知っておく程度でよいと思います。
3. 中継器にしなかった理由(2018年当時は高かった)

でも中継器の方が手軽やん?なんで選ばんかったの?

2つ理由があってね。1つは値段、もう1つは「どうせ届かなさそう」という直感。
当時、性能の良い中継器は親機とセットで2万円以上しました。「2万円出して、それでも電波が届かなかったら?」という不安が拭えなかったんです。
そして私が使いたい2階の部屋は、1階のルーターから家の対角線上にあります。間取りを考えると、中継器を置く最適な場所がない。最も電波が届きにくい場所に使いたい部屋があるんです。
中継器の弱点として知っておきたいのは、シングルバンドの中継器や、親機と中継器の間で同じ周波数帯を使う場合、理論上の速度が半減するという点です(これはメーカー各社の公式サポートでも明示されています)。デュアルバンド・トライバンド対応の上位機種なら帯域を分けることで速度低下を抑えられますが、それだけ高くなります。
「安い中継器を買って失敗した」という声をよく聞きます。LANケーブルなら1本3,000〜5,000円で確実に繋がります。「失敗するかもしれないものに2万円」と「確実に繋がるものに5,000円」なら、後者を選びます。
4. 何メートルのLANケーブルを買えばいいか


これが一番悩むんよなー。短すぎて届かなかったら困るし、長すぎるのも邪魔やし。

正直に言うと、私は深く考えずになんとなく30mを買いました。でも結果的にこれが正解だったので、なぜそれが正解なのかを説明するね。
LANケーブルを購入するときに一番やりがちな失敗が「直線距離で考えること」です。
1階のルーターから2階の部屋まで、真っ直ぐ穴を開けて通すわけではありません。壁に沿って、床に沿って、ドアを回避しながら這わせるので、実際に必要な長さは直線距離より大幅に長くなります。
区間ごとの目安
| 区間 | 一般的な目安 |
|---|---|
| 1階ルーターから廊下・階段の入口まで | 3〜8m |
| 廊下・階段の水平移動 | 3〜8m |
| 1階天井〜2階床の縦方向(壁沿い) | 約2.5〜3m |
| 2階廊下から目的の部屋まで | 3〜10m |
| ドアをまたぐ際の迂回分 | ドア1枚につき1〜3m |
| 余裕分(ルーターの位置変更・将来の延長) | 必ず+5m以上 |
合計すると一般的な2階建て戸建ては15〜25mになります。「余裕分」を含めると30mが最も汎用的な長さです。
余ったケーブルはどうするか
長すぎたケーブルは、マジックテープ式の結束バンドで束ねてすっきり処理できます。見た目も特に気になりません。逆に短すぎた場合、中継コネクタ(延長アダプタ)でつないで延ばすことはできますが、接続点が増えると通信ノイズのリスクが高まるため、最初から余裕のある長さを1本で買う方が安心です。
結論
- 小さめの家・ルーターが中心寄り:20m
- 一般的な戸建て(ルーターが端寄り):30m
- 大きめの家・迂回が多い:40m
「30mを買っておけばほぼ間違いない」が実体験からの答えです。
5. LANケーブルの規格の選び方

CAT5とかCAT6とかCAT7とか、数字がいっぱいあってよくわからんのやけど。

数字が大きいほど高速・高品質だよ。でも家庭では「どこまで活かせるか」が問題になってくる。
| 規格 | 最大通信速度(100m時) | 帯域幅 | 一般家庭での用途 |
|---|---|---|---|
| CAT5e | 1Gbps | 100MHz | 古い機器・最低限 |
| CAT6 | 1Gbps(55m以内なら10Gbps対応) | 250MHz | 家庭用として十分 |
| CAT6A | 10Gbps | 500MHz | 10G回線・長期運用向き |
| CAT7 | 10Gbps(準拠品)※注 | 600MHz | 家庭では過剰になりやすい |
| CAT8 | 25〜40Gbps(最大30m) | 2000MHz | データセンター向け・家庭不要 |
※CAT7の注意点:正式なCAT7規格のコネクタは「GG45型」や「Tera型」という特殊な形状ですが、市販されている「CAT7ケーブル」のほとんどは通常のRJ45コネクタを使った「準拠品(規格相当品)」です。コネクタの互換性を重視するならCAT6Aの方が扱いやすい面があります。
私が選んだのはCAT7の30m(当時)
正直に言うと「CAT6でもCAT7でもどっちでもよかった」のですが、同じ値段だったのでなんとなくCAT7を選びました。結果的に7年以上まったく問題ありません。
2026年時点のおすすめはフラットタイプのCAT6
一般的な光回線(最大1Gbps)+家庭用ルーターの組み合わせなら、CAT6で性能は十分です。フラットタイプのケーブルはCAT6の品揃えが最も豊富で、価格も手頃です。
もし10G対応の光回線(nuro光など)や10G対応ルーターを使っているなら、100m通しても10Gbpsを安定して出せるCAT6Aを選ぶとよいでしょう。
>Amazonでフラットタイプの30mのLANケーブルを探す
ちょっと値段は高くなってしまいますが、サンワサプライさんのLANケーブルを選んでおけば長く使えるのではないかと考えています>サンワサプライ(Sanwa Supply) カテゴリ6AフラットLANケーブル(ホワイト・30m) KB-FL6AL-30W
6. フラットケーブルの「ノイズ問題」は本当か

1階から2階へ配線する場合、必ずドアや建具をまたぐ必要があります。一般的な丸型ケーブルは直径5〜8mmあり、ドア下の隙間(通常5〜10mm)にギリギリ入るかどうか。確実に通すにはフラットタイプ一択です。
フラットタイプは厚さ1〜2mm程度と薄く、ドア下の隙間を楽々通過します。

でも「フラットケーブルはノイズに弱い」って聞いたことあるんやけど?

理論上はそうなんよ。でも7年使って一度もノイズで困ったことはないから、一般住宅なら気にしなくて大丈夫だと思う。
フラットケーブルは内部の導体が平行に並んでいるため、丸型のより対線構造(ツイストペア)と比べると電磁ノイズへの耐性が劣るとされています。これは事実です。
ただし「理論上弱い」と「実際に困る」は別の話。一般住宅の室内で、家電や電源ケーブルとの干渉が通信に影響するほどのノイズが発生することはほぼありません。
私が2018年から使っているフラットCAT7ケーブルは、7年以上一度も通信が不安定になったことがありません。「ノイズが怖いからフラットはやめておこう」と思っている方は、安心して使ってください。(私の使っているLANケーブルを紹介したかったのですが、残念ながらAmazonから亡くなっていました😭)
7. ドアをまたぐ3つの方法
1階から2階の配線で多くの人が最も悩むのが「ドアをどうやって通るか」です。3つの方法を、私がやってみた経験も含めて解説します。
方法1:ドアの下の隙間を通す(最もシンプル)
フラットケーブルをドア下のスリットにそのまま差し込む方法です。
手順:
- フラットケーブルをドアの真下に当てて、隙間に軽く押し込む
- ドアをゆっくり開閉して、ケーブルが挟まれないことを確認する(挟み込みは断線の原因になります)
- ドアの前後でケーブルを床や壁に固定し、引っ張られてもケーブルに負荷がかからないようにする
確認したいポイント:
ドアの下に防虫テープや防音シールが貼られている場合、隙間がほぼゼロになっていることがあります。その場合は方法2か方法3を選んでください。フラットケーブルの厚さ(1〜2mm)がドアの隙間より大きければ通りません。
私はこの方法で複数のドアを通しましたが、問題は一切発生していません。
方法2:ドア枠の上部をケーブルモールで迂回する(見た目きれい)
ドア上の鴨居部分を越えるようにケーブルを通し、ケーブルモール(断面がコの字型のプラスチックカバー)で仕上げる方法です。
手順:
- ケーブルモール(サイズはケーブルの太さに合わせて選ぶ)を購入する
- ドア枠の形状に合わせてモールをカットする(ハサミやカッターで切れます)
- 壁やドア枠にモールを固定する(両面テープ付きの製品が多い)
- ケーブルをモール内に収め、フタをする
この方法は仕上がりが最もきれいで、特に廊下など見た目が気になる場所に向いています。両面テープ固定なら賃貸でも使えます。ただしモールのカットや取り付けに少し手間がかかります。
方法3:ドアを避けてルートを工夫する(工事不要・賃貸向き)
窓の隙間や同じ部屋内での壁際ルートを選び、なるべくドアを通らない配線経路を考える方法です。
たとえば:
- 隣接する部屋の間にある薄い壁の上部(鴨居の上)にケーブルを通す
- 和室の壁とドア枠の隙間を利用する
- ケーブルをカーペットや畳の下に通す(フラットケーブルなら踏まれても断線しにくい)
この方法はケーブルが長くなりがちですが、ドアに一切手を加えずに配線できます。
3つの方法をまとめると:
| 方法 | 向いている状況 | 難易度 | 見た目 |
|---|---|---|---|
| ドア下の隙間を通す | 隙間が5mm以上ある | 簡単 | 普通 |
| ドア枠上部をモールで迂回 | 隙間が足りない・見た目重視 | 中程度 | きれい |
| ドアを避けてルートを工夫 | 工事・穴あけNG、ドアを触りたくない | 状況による | ケースによる |
8. ケーブルの固定方法(持ち家・賃貸別)
ケーブルを床や壁に固定しないと見た目が悪いだけでなく、足を引っかけて転倒したり、ドアに踏まれて断線したりする危険があります。必ず固定してください。
持ち家の場合
壁に小さな穴を開けて「絶縁ステップル(LANケーブル用のコの字型クギ)」で固定する方法が、最も確実で見た目もすっきりします。私はこれを使っています。
フラットケーブルの幅に合ったサイズのステップルを選んでください。一般的なフラットLANケーブルには幅9〜10mm程度のものが合います。
余長の処理にはマジックテープ式の結束バンドが便利です。ふつうのプラスチックインシュロック(タイラップ)は繰り返し外せないため、ルーターの位置を変える可能性がある場所には向きません。
賃貸の場合(穴あけNG)
- 粘着タイプのケーブルクリップ:壁紙に貼り付けるタイプ。退去時に剥がせるものを選んでください。長期間貼り続けると糊が残ることがあるため、壁紙の素材を先に確認することをおすすめします。
- ケーブルモール(両面テープ固定):床や壁に沿わせて配線を隠せます。弱粘着タイプや賃貸対応と明記されたものを選んでください。

粘着タイプっていつか剥がれてきそうやけどなー。

上質なものを選べば数年は大丈夫だよ。でも賃貸だと穴も開けられないから仕方ない。退去時に壁紙を傷つけない製品を選ぶのが大事。
9. 2階に置く機器の選び方
1階からLANケーブルを引いたあと、2階側に何を置くかによって必要な機器が変わります。
パターンA:PCやゲーム機を1台だけ有線で繋ぎたい
ケーブルをそのまま端末のLANポートに差すだけです。追加機器は不要。最もシンプルで、速度も最大限に活かせます。
パターンB:2階でもWi-Fiを飛ばしたい
LAN端子の先に「APモード(アクセスポイントモード)対応のWi-Fiルーター」を置きます。
重要なのは、必ずAPモード(ブリッジモード)に設定することです。ルーターモードのまま使うと「二重NAT」という状態になり、速度低下やオンラインゲームの接続トラブルが起きやすくなります。多くのルーターは本体の切り替えスイッチまたは管理画面から設定できます。
パターンC:2階の複数台を有線で繋ぎたい
スイッチングハブ(LANハブ)を使います。LAN端子を複数に分岐できます。5ポートのコンパクトなものが2,000〜3,000円程度で購入できます。
10. 配線後の動作確認
配線が完了したら速度を測って確認しましょう。
おすすめは「Fast.com」(Netflixが運営)または「Speedtest by Ookla」です。どちらもブラウザで即座に計測できます。
参考として、私が使っている構成(フラットCAT7・30m・光回線・メッシュWi-Fi親機有線接続)での実測値は、平日午後5時の時点で200Mbps以上が安定して出ています。

平日の午後5時でもこれくらいの速度が出ることもあります。(これはどちらかというと、家の光回線のパワーですけれど😅)
もし計測値が著しく低い場合は以下を確認してください。
- ルーターがAPモードに設定されているか
- ケーブルが急角度で折れ曲がっている場所がないか(断線の原因になります)
- 中継コネクタ(延長アダプタ)を使っている場合、接続部分が緩んでいないか
- ルーターのWANポート・LANポートの差し込み口を間違えていないか
光回線を使っているくせにWi-Fiが遅いとお悩みの方は、一度Wi-Fiルーターを見直してもいいかもしれません。数年前の3000円くらいのWi-Fiルーターを使っているなら、たぶんそれが原因です。
11. 2026年ベスト構成:有線バックボーン+メッシュWi-Fi

2022年から私が使っている構成がこれです。
【1階】
光回線終端装置(ONU)
↓ 有線LAN
メッシュWi-Fiルーター(親機)
↓ フラットLANケーブル30m(有線バックホール)
【2階】
メッシュWi-Fiルーター(子機・APモード)

ONU?なんやそれ。

光回線を契約したとき、工事の人が壁のそばに取り付けた小さな箱のこと。あれが光ファイバーの信号をWi-Fiルーターが読める信号に変換してくれているんだよ。
この構成の何が良いか
通常のメッシュWi-Fiは、親機と子機の通信に「無線バックホール」を使います。つまり、端末との通信にも、親子間の中継にも、Wi-Fi電波を使います。このため子機に接続した端末の実効速度が落ちやすいという弱点があります。
一方、親機と子機を有線LAN(有線バックホール)で繋ぐと、親子間の通信は有線が担うため、子機に繋いだ端末が親機直結に近い速度を得られます。

「無線バックホール」って何やねん。急に難しい言葉出てきたで。

たとえば宅配便で考えてみて。荷物が家に届くまでに、「営業所どうしのトラックのやりとり」と「営業所からあなたの家への配達」の2段階あるよね。

うんうん。

メッシュWi-Fiも同じで、「1階と2階のルーター同士のやりとり」と「ルーターからスマホへの通信」の2段階あるんだよ。このうち「ルーター同士のやりとり」の部分をバックホールと呼ぶ。それがWi-Fiで行われているのが無線バックホール。

つまりルーター同士もWi-Fiでしゃべってるってこと?

そう。で、ルーター同士の会話にもWi-Fiの電波を使うから、その分だけスマホやPCに届く電波が細くなっちゃうんだよね。だから今回みたいにルーター間をLANケーブルで繋いで「有線バックホール」にすると、ルーター同士の会話はケーブルに任せられるから、Wi-Fiの電波を全部スマホやPCのために使えるようになる。

なるほど!ケーブルを引いた甲斐があるってわけやな。
さらにメッシュWi-Fiの最大のメリットは「ローミング」です。1階から2階へ移動したとき、自動的に電波の強い方のルーターに切り替えてくれます。(まじでこれがめちゃ便利です☺️)
通常のAPモード構成だと「2階から1階に降りたのに2階のWi-Fiに接続されたまま、速度が遅い」という状況になることがあります。メッシュ構成ではこのストレスがなくなります。これが体感として一番大きな改善でした。
メッシュWi-Fi対応ルーターについては別の記事を書きましたので、詳しくはそちらで>1階と2階のWi-FiルーターをメッシュWi-Fiにしたら接続がさらに快適になった件
有線バックホールに対応したメッシュWi-Fiを選ぶ
TP-Link Decoシリーズ、ASUS ZenWiFiシリーズ、BUFFALO AirStation WNR(メッシュ対応機種)などが有線バックホールに対応しています。購入前に「有線バックホール対応」または「イーサネットバックホール対応」の記載を確認してください。(私は古いタイプのBUFFALO AirStationを使っています。もう古いので売られていない😭)

それって結局、LANケーブルを引いた上にメッシュWi-Fiも買うってこと?出費が増えるやん!

そうなんだよね。最初から予算があるならこの構成が最善。でも「まずLANケーブルだけ試したい」なら、それで全然いい。ケーブルを引いておけば、後でメッシュWi-Fiに移行するときもそのまま流用できるから。
いやー、中継機しかなかった時代から、メッシュWi-Fiに進化して、なおかつお値段もそこそこで購入できるようになったんだからいい時代になったね。
12. 買い物チェックリスト
必ず必要なもの
- フラットLANケーブル(CAT6以上・計算した長さ+5m、一般的には30m)
- 2階に置く機器(PC直挿しなら不要、Wi-Fiを飛ばすならAPモード対応ルーター、複数台有線接続ならスイッチングハブ)
あると作業がはかどるもの
- マジックテープ式の結束バンド(ケーブルの余長まとめ用)
- ケーブルモール(仕上がりをきれいにしたい場所に)
持ち家で穴あけOKの場合に追加
- 絶縁ステップル(フラットLANケーブルのサイズに合ったもの)
- 小型ハンマー
賃貸で穴あけNGの場合に追加
- 剥がせる壁紙対応のケーブルクリップ(粘着タイプ)
- 賃貸対応ケーブルモール(弱粘着両面テープ付き)
13. よくある質問
Q. フラットケーブルはノイズに弱いと聞いたが、本当に大丈夫?
A. 大丈夫です。理論的には電磁ノイズへの耐性が丸型ケーブルより低いですが、一般住宅の室内環境でノイズが通信に影響することはほぼありません。7年以上フラットケーブルを使っていますが、ノイズで困ったことは一度もありません。
Q. 30mのケーブルで速度は落ちない?
A. 落ちません。LANケーブルの規格上、最大伝送距離は100m(CAT5e・CAT6・CAT6A共通)です。一般家庭で30〜40m使う分には速度低下はほぼ発生しません。
Q. CAT7とCAT6、どっちを選べばいい?
A. 一般家庭であればCAT6で十分です。市販の「CAT7ケーブル」のほとんどは、正式規格のコネクタ(GG45・Tera型)ではなくRJ45を使った準拠品です。将来10Gbps対応を見越すなら、正式に100mでの10Gbps伝送が規格化されているCAT6Aの方が確実です。
Q. 2階にWi-Fiルーターを置くとき、ルーターモードとAPモードの違いは?
A. ルーターモードのままだと、1階のルーターと2階のルーターで「二重NAT」が発生します。これはIPアドレスが二重に変換される状態で、速度低下やオンラインゲームのポート開放トラブルが起きやすくなります。2階のルーターは必ずAPモード(ブリッジモード)に切り替えてください。設定は本体のスイッチまたは管理画面から行えます。
Q. ケーブルをドアの下に通すのは賃貸でも問題ない?
A. ドアを加工するわけではなく、隙間を通すだけなので原状回復の問題はありません。ただしケーブルが繰り返し踏まれたり挟まれたりしないよう、ドア前後でしっかり固定することが大切です。
Q. PLCと有線LANはどっちが安定している?
A. 有線LANの方が確実に安定しています。PLCは電気配線の状態に速度が大きく左右されます。同一ブレーカー回路でなかったり、電子レンジなど高消費電力の機器が干渉したりすると速度が著しく低下することがあります。
14. まとめ:7年使ってみての正直な感想
2018年に「なんとなく30mのCAT7フラットケーブルを買って這わせた」あの作業から7年が経ちます。
その間、ケーブルが断線したことはありません。ノイズで通信が不安定になったことも、ケーブルが邪魔になってストレスを感じたことも、一度もありません。(Wi-Fiルーターは7年で何回か再起動する必要があったけれど)
むしろ「もっと早くやっておけばよかった」とすら思います。作業自体は半日もあれば終わります。難しい知識も特別な工具も必要ありません。フラットケーブルを買って、ドア下の隙間に通して、クリップで固定するだけです。
現在は有線バックボーン+メッシュWi-Fiの構成にアップデートし、家のどの部屋に行っても快適な速度が出ています。テレワークの会議が途切れることも、ゲームでラグが起きることも、動画がバッファリングすることもなくなりました。
Wi-Fi 6や7が普及した今でも、「繋がりにくい部屋がある」「速度が安定しない」という悩みがある方には、有線LANを一度試してほしいです。コストは5,000〜10,000円程度、作業時間は半日。それで何年も快適になるなら、十分すぎるコストパフォーマンスだと思います。
参考までに。それでは!
※この記事の体験は、著者が2018年に自宅で行った有線LAN配線をもとにしています。製品の仕様・価格・対応規格は変動することがありますので、購入時は各製品の最新情報をご確認ください。最終更新:2026年2月。<!– 関連記事リンク(WordPress上で設定してください) –> <!– > 1階と2階のWi-FiルーターをメッシュWi-Fiにしたら接続がさらに快適になった件 –> <!– > 光回線はどれがいいのか?今からだったらNURO光にする –> <!– > MU-MIMO対応のTP-Link Archer A10レビュー【安定して200Mbps↑】 –>


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