マイク変換ネジが外れない!取れない原因と解決策を全部まとめた【5/8-3/8・SHURE MV7 / AT2020対応】

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みなさん、こんにちは。

マイクアームを変えようとしたら、変換ネジが外れない。コインを差し込もうとしたら、切れ込みが見えない。力ずくで回そうとしたら、なんかヤバい音がした。

そんな状況で、ここにたどり着いた方へ向けて書いています。

まず落ち着いてください。

変換ネジが外れなくなるとき、まず疑いたいのは「逆向きに取り付けてしまっている」ケースです。ただし、固着や締めすぎが原因のこともあります。この記事では、その2パターンに分けて対処法を順番に解説します。

そしてこの記事を書いた私自身も、まったく同じ失敗をして1時間以上途方に暮れました。最終的にどうなったか? 今も諦めて元のマイクアームのまま使っています。ちくしょう。

でも、その経験があるからこそ、解決策も、失敗談も、この記事にて記録として残しておきます。


まず確認:あなたの状況はどっち?

急いでいる方のために、最初に早見表を置きます。ヨークやマイクホルダーの穴を覗いて、変換ネジの端面がどう見えるか確認してください。

状態まずやること
切れ込み(スリット)が見えているコインかマイナスドライバーで反時計回りに回す → 解決策Aへ
切れ込みが見えない(つるっとしている)逆向きに入っている可能性大。無理に回さない → 解決策Bへ
ネジの頭や円筒部分が少し外に出ているネジザウルスなどの工具でつかめる可能性がある → 解決策Aへ
ヨークやホルダーがアルミっぽい素材ハンマーで叩く方法は避ける

どちらかわからない場合は、無理に回さず、切れ込みが見えるかどうかをもう一度よく確認してください。 逆挿入の可能性がある状態で力をかけると、状況が悪化します。


そもそもの話:変換ネジが外れなくなった経緯

私、SHURE MV7というマイクを愛用しています。素晴らしいマイクなんですよ。本当に。

ただ、マイクアームを新しいものに変えようとしたとき、ヨーク(マイクを支えるU字型の金具)の内側に埋まっている金色の変換ネジが、まったく動かない。

コインを差し込もうとしても入らない。輪ゴムを何重にも巻いた棒でグリグリやってみても、輪ゴムがちぎれるだけ。

あれ?おかしいぞ。普通のネジなのになんで?

1時間ほど調べて、ようやく気づきました。

変換ネジを逆向きに取り付けていた。

切れ込み(コインを差し込むスリット)がある端を、内側に向けて挿入してしまっていたんです。だからコインが入るべき面が、ヨークの奥に隠れていた。

おしまい。終了。泣いた😭


なぜ外れないのか:原因は大きく2パターン

マイクスタンドに使われる5/8-3/8変換ネジ(5/8″-27から3/8″-16への変換アダプター)が外れない原因は、大きく2つに分かれます。

パターン1:切れ込みは見えているのに、固くて動かない
ネジが金属同士で固着しているか、締め付けすぎているケースです。→ 解決策Aへ

パターン2:切れ込みが見えない、つるっとした面しか見えない
逆向きに挿入されています。切れ込みが内側に隠れてしまっている状態。こちらが最も厄介です。→ 解決策Bへ

Shureのサポートページでも、3/8インチアダプターの切れ込みが外側を向いている状態であれば、コインかマイナスドライバーで取り外せると案内されています。


解決策A:切れ込みは見えているのに外れない場合

切れ込みが見えているなら、外す手段はあります。焦らず順番に試してください。

ステップ1:コイン+浸透潤滑剤で試す

最初に試すのはこの組み合わせです。

CRC5-56(呉工業)などの浸透潤滑剤を、変換ネジの付け根部分に少量吹きかけます。ここで大事なのが、吹きかけたあと5〜10分ほど待つこと。浸透するまでに時間がかかるので、ここで急ぐのが一番よくないです。

待ったら、100円玉か500円玉を切れ込みにしっかりはめ込み、反時計回りにじわじわと力をかけていきます。

コインで回すとき、いきなり強い力をかけるのはやめてください。切れ込みからコインが外れて、ネジ山を傷つけます。最初は「本当に動くのか?」くらいの軽い力から始めて、少しずつ増やしていく。動き出す瞬間は急に来ることがあるので、ゆっくり、じわっと。

⚠ 潤滑剤の使用は自己責任です

吹きかける場所はネジの付け根の金属部分だけにしてください。マイクのグリルや振動板には絶対にかけないこと。Shureは公式の清掃案内で、マイクのエレメントやカプセルに液体や清掃剤を直接かけないよう注意を呼びかけています。Audio-Technicaも、コンデンサーマイクは内部に湿気を入れないよう案内しています。

「金属ネジ部に少量」であれば私は使いましたが、メーカーが推奨している方法ではありません。使用量は最小限にし、綿棒や細いノズルで狙い撃ちにするのが安全です。周囲をティッシュで養生してから作業してください。AT2020のようなコンデンサーマイクは特に内部への液体浸入に敏感なので、慎重に扱ってください。

ステップ2:ネジザウルスGTで試す

CRC5-56を使って待ったのに、コインではビクともしない。そういう場合は、ネジ外し専用工具「ネジザウルスGT(PZ-58)」を試す価値があります。

ネジザウルスGTは先端にタテ溝が入っており、つるつるした丸いネジ頭でも噛みやすい構造になっています。メーカー(株式会社エンジニア)の公式仕様では、対応ネジ頭径がφ3〜9.5mm。3/8インチは約9.5mmなので規格上は範囲内ですが、上限ぴったりのため、形状や状態によっては食いつきに差が出ることがあります。

使い方としては、変換ネジの円筒部分(ネジ山のあたり)に先端を当てて、反時計回りに回します。通常のプライヤーは横溝なのでネジが滑りやすいですが、ネジザウルスは縦溝のため、一般的なプライヤーよりつかみやすいです。

ただし、重要な制限があります。 ネジザウルスが使えるのは「ネジの頭や円筒部が外に出ていて、つかめる状態のとき」です。ヨークの内側に完全に埋まっている状態、つまり逆挿入で切れ込みが見えない状態には使えません。工具の先端がそもそも入らないからです。

また、つかんで回すぶん、ネジの表面にはある程度傷がつきます。変換ネジ自体は数百円の消耗品なので気にする必要はありませんが、周囲のヨークやホルダーを傷つけないように注意してください。

ステップ3(非推奨):ドライバーをハンマーで叩く

この方法は基本的におすすめしません。 条件が限定的で、失敗時のリスクが大きいです。

大きめのマイナスドライバーを切れ込みに当て、ハンマーで軽く叩きながら衝撃でネジを緩める方法です。固着したネジに対して打撃による衝撃を加えることで、金属同士の噛み合いを一瞬だけ崩すという考え方に基づいています。自動車整備やDIYでは「インパクト」と呼ばれる手法で、原理自体は正しいものです。

しかし、この方法が使えるのは、接続先のホルダーやスタンドが鉄製の場合に限ります。

アルミ製のヨークやホルダーに対してこれをやると、ネジより先にネジ穴ごと壊れます。アルミや亜鉛合金は鉄よりもはるかに柔らかいので、打撃の衝撃を受け止められずに変形してしまいます。材質が確認できない場合は、やめてください。迷ったら叩かない。それが一番安全な判断です。

ステップ4:ヒートガンで温めてから回す

ステップ1〜2で動かない場合、もうひとつ試せる方法があります。

ヒートガン(またはドライヤーの高温モード)で変換ネジの周囲を温め、金属の熱膨張差を利用して固着を緩める方法です。外側の受け穴(ヨークやホルダー側)が先に膨張し、内側のネジとの間にわずかな隙間が生まれることで、回しやすくなります。

温める時間は30秒〜1分程度から様子を見てください。温めたら、手袋をして(金属が熱くなっています)すぐにコインやドライバーで反時計回りに回します。

注意点: マイク本体に熱を直接当てないこと。特にコンデンサーマイクは熱に弱いため、マイク本体は必ず取り外した状態で作業してください。マイクが外せない状態の場合、この方法は使わないでください。


解決策B:逆挿入になっている場合(切れ込みが見えない)

ここからが本当に困るケースです。私がハマったのもこれです。

切れ込みが内側に入り込んでいるため、コインを差し込む面が外から操作できません。

変換ネジには「切れ込みがある端」と「ない端」があり、切れ込みのある端を外側(手前側)に向けて取り付けるのが正しい向きです。逆にしてしまうと、切れ込みが奥に隠れ、つるっとした平面だけが見える状態になります。工具を引っかける場所がない。これが逆挿入の厄介さです。

対処法はいくつかありますが、正直に言うと、どれも「完璧にスッキリ解決」とはいかないものが多いです。自分の状況に合った方法を選んでください。

方法1:変換ネジをさらに重ねて使う(壊しにくさでは有力)

別の変換アダプターをねじ込んで接続する方法です。

発想としては単純。「変換ネジが取れないなら、その上にもう一個取り付ければいい」というものです。

必要なのは、5/8″-27と3/8″-16に対応する変換アダプターです。「5/8 3/8 変換ネジ マイク」でAmazonや楽天市場を検索すると、数百円程度のものが複数見つかります。NICEYRIGなどのカメラ・マイク用変換ネジセットが使えますが、購入前に必ず規格欄を確認してください。

この方法のメリット:

  • ネジ山を傷つけるリスクがほぼゼロ
  • マイク本体やヨークを壊す心配がない
  • マイクアームに接続できるようにする」という目的に対して、壊さず回避しやすい

デメリット:

  • 接続部分が少しかさばる(変換ネジの上にさらにアダプターが乗るため、接続が長くなる)
  • 見た目と安定性にわずかな影響が出る可能性がある

冷静に考えてほしいのですが、マイク本体やヨークを壊すリスクと、見た目が少し不格好になることを天秤にかけたら、どちらが許容できるかは明らかだと思います。特にSHURE MV7やAT2020のように数万円するマイクの場合、変換ネジの見た目を気にしてマイク本体を壊すほうがよほど痛い。

方法2:外に出ているオスネジに別のアダプターをねじ込んで「持ち手」にする

方法1と似ていますが、こちらは「接続するため」ではなく「外すため」にアダプターを使う方法です。

逆向きに入っている変換ネジの、外側に出ているオスネジ部分に、別の変換アダプターやナットをしっかりねじ込みます。これで、もともとつかむ場所がなかった変換ネジに、手で回せる「持ち手」ができます。

そのアダプターごと反時計回りに回せば、中に入り込んだ変換ネジが一緒に回って外れてくる、という理屈です。

注意: ねじ込みが浅い状態で無理に力をかけると、追加したアダプター側のネジ山まで傷めてしまうことがあります。しっかり噛み合ったことを確認してから回すようにしてください。手応えがないうちは、力をかけないでください。

方法3:瞬間接着剤で持ち手を作る

つるっとした平面しか見えず、ネジ山も外に出ていないケースで試せる方法です。

変換ネジの見えている面に、六角レンチや短い金属棒などを瞬間接着剤で貼り付けます。接着剤が完全に硬化したら(最低でも数時間、できれば一晩)、貼り付けた棒を持ち手にして反時計回りに回します。

成功率はそこまで高くありません。 接着面積が小さいため、強い力をかけると剥がれてしまうことが多いです。ただし、リスクも小さい方法なので、方法2が使えない状況では試す価値があります。

接着剤がヨークやマイク本体に流れないよう、周囲をマスキングテープで養生してから作業してください。

方法4:プライヤー2本で挟んで力技で回す

ウォータープライヤーをマイクホルダー側とネジのネジ山側のそれぞれに当て、逆方向に力をかける方法です。

外れる可能性はあります。でも、傷は確実につきます。

特にマイクホルダーやヨークがアルミ製の場合、ネジより先にそちらが変形することがあります。SHURE MV7のヨークは内部が狭いので、プライヤーを当てる位置の自由度も低く、力のかけ方が難しい。

この方法は「見た目の傷は許容する」「最悪、変換ネジやホルダーは買い替えてもいい」と腹をくくれる場合に限った手段だと思ってください。

方法5:潤滑剤を流し込んで他の方法と組み合わせる

CRC5-56をネジの隙間に少量流し込み、一晩置いて金属同士の固着を緩めてから再挑戦する方法です。

逆挿入の場合、潤滑剤だけで外れることはほぼありません。問題は固着ではなく「つかむ場所がない」ことなので。ただし、方法2〜4と組み合わせると少し楽になることがあります。潤滑剤は「メインの解決策」ではなく「補助」として考えてください。

※潤滑剤の注意点は解決策Aのステップ1に記載しています。

方法6(上級者向け):ドリル+エキストラクター(逆タップ)で抜く

他のすべての方法で外れなかった場合の最終手段です。

変換ネジの中心にドリルで小さな穴を開け、エキストラクター(逆タップ)をねじ込んで抜く方法です。エキストラクターは反時計回りにねじ込む構造になっているため、食い込むほどネジを緩める方向に力がかかります。

この方法は、電動ドリルの扱いに慣れている方限定です。 ドリルがずれると変換ネジだけでなくヨークのネジ穴まで傷つけます。自信がない場合は、この方法を自分で試すのではなく、工具専門店や機材修理業者に相談してください。


やってはいけないこと

どの方法を試す場合でも、これだけは頭に入れておいてください。

困る度合いの順番:

  1. 最も避けるべき: ネジ山を完全に潰すこと → どの工具も噛まなくなり、選択肢がすべて消える
  2. 次に避けるべき: ヨークやホルダー側を変形させること → 受け側が壊れると、新しい変換ネジを入れてもガタつく
  3. 許容範囲: 変換ネジの表面に傷がつく程度 → 変換ネジは数百円の消耗品なので交換すれば済む

「外れない」状態と「外す手段がない」状態は全然違います。前者にはここまで書いてきたように複数の解決策がありますが、後者には専門業者への依頼しか残りません。

この順番を頭に入れておくだけで、「ここで力をかけていいのか、やめるべきか」の判断がしやすくなります。


機種別の注意点

SHURE MV7の変換ネジが外れない場合

SHURE MV7には5/8″-27から3/8″-16への変換ネジが付属しています。Shureの公式サポートでも、MV7系は5/8″-27のマイクスタンドねじに対応し、3/8″-16に接続するためのアダプターが付属すると案内されています。

問題は、MV7付属の変換ネジの形状です。

私が実際に確認した限り、MV7の付属変換ネジは両端の外径がほぼ同じで、どちらが正しい向きか見た目では非常にわかりにくい構造でした。

比較として、SM58に付属するスタンドアダプターの場合、切れ込みがある端が幅広になっています。横から見ると切れ込みがある方が太くて、反対側が細い。幅の差があるから「どちらが正しい向きか」が見た目でわかるし、逆向きに挿入しようとすると違和感で気づけます。

例:SHURE SM58の親切設計↓

SHUREのダイナミックマイクのSM58なんかを購入したら付いてくるスタンド。

変換ネジの切れ込みが外側になるような親切設計になっています。

抜いてみると、横から見ると、切り込みがある方が幅広になっていますからいわゆる「ネジ」みたいなカタチになっているんですわ。これならつけるときに逆向きにしようとは思いませんな。

横から見るとこんな感じ。切り込みがある方が幅広になっていますからいわゆる『ネジ』みたいなカタチになっているんですわ。これならつけるときに逆向きにしようとは思いませんな。

ところがMV7の付属変換ネジには、その親切さがありません。両端がほぼ同じに見えるため、向きを意識しないと逆向きにしやすい。さらにMV7のヨークは内部が深いため、逆向きに入れてしまうと切れ込みが完全に奥に隠れてしまいます。

MV7の変換ネジを扱うときは、取り付け前に必ず切れ込みの向きを目視してから挿入してください。 ほんの3秒の確認で、あとの1時間の絶望を防げます。

AT2020の変換ネジが外れない場合・マイクアームへの取り付け

AT2020にはスタンドマウント(AT8466)と変換ネジ(5/8″-27から3/8″-16)が付属しています。Audio-Technicaの公式製品ページでも、付属品としてこれらが明記されています。

AT2020で変換ネジのトラブルが多い背景には、ちょっと特殊な事情があります。

AT2020を買った人の多くは、最初は付属のスタンドマウントでそのまま使います。変換ネジの存在なんて意識しない日々が続きます。そしてある日、「マイクアームに変えたいな」と思い立つ。

ここで初めて変換ネジに触れることになるのですが、マイクアーム側のネジ規格を確認しないまま作業を始めてしまうケースが多いのです。

マイクアームやスタンドでは 5/8 インチと 3/8 インチが一般的です。AT2020付属のスタンドマウント(AT8466)は 5/8 インチのスタンドにそのまま付く構成なので、スタンド側の規格によっては変換ネジが不要なこともあります。規格確認をしないまま変換ネジを使おうとして、結果的にトラブルになることがあります。

AT2020をマイクアームに取り付ける場合は、まず自分のマイクアームのネジ規格(5/8か3/8か)を確認してから作業を始めてください。規格が合っていれば変換ネジは不要です。

また、AT2020はコンデンサーマイクなので、潤滑剤を使う場合は内部への浸入に特に注意してください。

SHURE SM58の場合

SM58に付属するスタンドアダプターは、切れ込みのある側が幅広になっていて逆向きに取り付けにくい設計です。MV7のような「どちらが正しい向きかわからない」問題は起きにくいです。

とはいえ、コインで回す必要があること、固着した場合の対処法は同じです。基本の手順は変わりません。

その他の機種について

この記事では SHURE MV7 と AT2020 を中心に解説しました。

機種ごとに、付属マウントやショックマウント側で 3/8 と 5/8 の両方に対応している場合もあります。たとえば HyperX QuadCast は付属マウントアダプターが 3/8 インチと 5/8 インチの両方に対応しています。RØDE NT1-A も、付属の SM6 ショックマウントが 5/8 インチと 3/8 インチの両方に対応しています。

つまり、「見た目が似た 5/8-3/8 変換ネジを毎回自分で付け替える構成」とは限らない、ということです。

そのため、他機種については「この機種も同じトラブルが起きやすい」と言い切るより、まずメーカー公式ページで付属品と対応ネジ規格を確認するのが確実です。迷ったら、次の3点だけ見てください。

  • 付属マウントやショックマウントが何インチ対応か
  • 追加の変換ネジが付属するか
  • スタンド側が 5/8 か 3/8 か

自分でやるのをやめたほうがいいとき

ここまでいろいろな方法を紹介してきましたが、無理をしないほうがいい場面もあります。

以下のどれかに当てはまるなら、手を止めることを検討してください。

  • ネジ山がもうかなり傷んでいて、工具が噛まない状態になっている
  • 高価なマイクやヨークを使っていて、壊したときのダメージが大きい
  • 工具をまっすぐ当てられる角度や空間がない
  • 力をかける方向に自信がない
  • すでに一度、嫌な感触や嫌な音がした

こういう状況で無理を続けると、「外れない」が「壊れた」に変わります。その境界線を越える前に止まるのが、一番賢い判断です。

工具専門店や楽器店、機材修理業者に相談するという選択肢もあります。数百円の変換ネジのために数万円のマイクを壊すくらいなら、プロに任せたほうが結果的に安上がりです。


マイクネジ規格の早見表

変換ネジを買い直したり、新しいアダプターを探したりするときに、規格の名前でつまずくことがあります。今回のトラブル解決で必要になる主要規格をまとめます。

通称規格ネジの外径主な用途
Shure規格5/8インチ(5/8″-27)約15.9mmマイクスタンドのオスネジ(標準)
AKG規格3/8インチ(3/8″-16)約9.5mmマイクホルダー・一部スタンド
カメラネジ1/4インチ(1/4″-20)約6.4mmカメラ三脚・一部マイクマウント

※この他にも地域や用途によって異なる規格(ヨーロッパ規格のW3/8、日本の放送業務用のPF1/2など)が存在しますが、一般的なPC用マイクやホームスタジオ環境では上記3つを把握しておけば対応できます。正確な規格体系についてはAudio-Technicaのマイクスタンド解説ページなどが参考になります。

マイクスタンドの大部分は5/8インチ(5/8″-27)のオスネジを採用しています。マイクホルダーの大部分も5/8インチのメスネジを採用しているため、多くの場合はそのまま接続できます。

変換ネジが必要になるのは、マイクホルダーが3/8インチ(3/8″-16)のメスネジを採用しているときです。このとき「5/8オス → 3/8メス」の変換ネジが必要になります。SHURE MV7の付属品がまさにこれです。

通販で探すときは、「5/8 3/8 変換ネジ マイク」「5/8-27 3/8-16 変換アダプター」あたりで検索すると見つけやすいです。


次から失敗しないための2つの習慣

変換ネジのトラブルは、取り付けるときの確認で、ほぼ確実に防げます。

一度痛い目を見た私が、次は絶対にやると決めていることです。

1. 挿入前に切れ込みの向きを確認する

変換ネジを手で持ち、どちらの端に切れ込みがあるかを目視します。切れ込みがある端を必ず外側(手前側)に向けてから挿入してください。

ネジを半分ほど挿入した段階で一度止まり、切れ込みにコインが入るかを試してみます。コインが入ることを確認してから、最後まで締めます。最後まで締め込んでしまうと、もう確認のしようがありません。

ここだけは絶対に省略しないでください。特にSHURE MV7の付属変換ネジは両端が似た見た目なので、意識しないと逆向きにしやすい。3秒で終わる確認です。3秒をケチって1時間泣くのは私だけで十分です。

2. 取り付け後に「外せるか」を試す

締め付けが完了したら、一度コインで反時計回りに軽く回してみます。「ちゃんと外せる」ことを確認してから使い始めるだけで、あとの絶望を防げます。


よくある質問

Q. マイク変換ネジはどこで買えますか?

家電量販店、楽器店、ネット通販などで購入できます。探すときは「マイク 変換ネジ」だけでなく、「5/8″-27」「3/8″-16」まで入れて検索すると見つけやすいです。AT2020には、5/8″-27 から 3/8″-16 への変換ネジが付属しています。

Q. CRC5-56のような潤滑剤は使ってもいいですか?

メーカーが推奨している方法とは言えません。使うとしても、ねじ部の金属部分にごく少量を自己責任で使う程度にとどめたほうが安全です。液体がマイク内部に入ると故障や不具合の原因になるおそれがあるため、グリルや振動板、内部にはかけないでください。

Q. 切れ込みが見えないときは、どう考えればいいですか?

まず、逆向きに入っている可能性を疑ってください。切れ込みが見えない場合は、コインやドライバーで通常どおり外せない向きで入っている可能性があります。無理に回すより、別の変換ネジを足して使うか、つかめる部分があるかを落ち着いて確認したほうが安全です。

Q. 逆向きのまま使い続けても大丈夫ですか?

今すぐ音が出なくなるとは限りませんが、次にスタンドやアームを替えるときにまた困りやすくなります。正しい向きで付けるのが基本です。すぐ外せないなら、無理に抜いて壊すより、そのまま使うか、接続方法を見直して回避するほうが現実的なこともあります。

Q. AT2020をマイクアームに付けるとき、変換ネジは必要ですか?

まず、お手持ちのマイクアームやスタンドの規格が 5/8 か 3/8 かを確認してください。AT2020 にはスタンドマウント AT8466 と、5/8″-27 から 3/8″-16 への変換ネジが付属しています。規格が合っていれば変換ネジは不要です。合わない場合だけ、付属の変換ネジを使います。

Q. ネジ山を潰してしまったらどうしたらいいですか?

それ以上のDIYは止めたほうが無難です。ネジ山を潰すと、外せるはずのものも急に難しくなります。まずは作業を中断して、部品交換で済むのか、本体側まで傷んでいないかを確認してください。高価なマイクやヨーク付きマイクなら、無理に続けるよりメーカーサポートや修理相談を検討したほうが安全です。

Q. HyperX QuadCastやRØDE NT1-Aでも同じですか?

機種によって構成が違います。HyperX QuadCast は付属マウントアダプターが 3/8 インチと 5/8 インチの両方に対応しています。RØDE NT1-A も、付属の SM6 ショックマウントが 5/8 インチと 3/8 インチの両方に対応しています。そのため、MV7のように小さな変換ネジを別で付け替える前提とは限りません。まずはお使いの機種の付属品と対応規格を公式ページで確認するのが確実です。


まとめ

冒頭でも書きましたが、私の変換ネジ問題は解決していません。

逆向きに完全に入り込んでしまっていて、結局マイクアームの交換を諦めました。今も元のマイクアームで使っています。

この記事を書きながら改めて思ったのは、素直に変換ネジを重ねる方法を選んでおけばよかった、ということです。不格好でも使えるほうが、諦めるよりずっとましだった。

でも、それがなんとも悔しくて、同じ思いをする人を減らしたくて、この記事を書きました。

変換ネジを取り付けるとき、切れ込みがある端を外側に向けること。取り付け後に一度外せるかを確認すること。

この2つだけです。これを意識するだけで、同じ失敗はかなり防ぎやすくなります。

同じ失敗をした仲間の役に立てれば幸いです。どうか気をつけてください。


参考サイト

・SHURE MV7 / SM7B の取り付け方法
https://service.shure.com/articles/en_US/Knowledge/sm7b-and-mv7-how-to-mount

・Shure 有線マイクロホンの正しいクリーニング方法
https://www.shure.com/ja-jp/support/mic-cleaning/wired-microphone

・Audio-Technica AT2020 公式ページ
https://www.audio-technica.co.jp/product/AT2020

・Audio-Technica 用語集(変換ネジアダプター)
https://www.audio-technica.co.jp/microphone/navi/dic/

・HyperX QuadCast 公式ページ
https://hyperx.com/products/hyperx-quadcast-usb-microphone?product=quadcast

・RØDE NT1-A 公式ページ
https://rode.com/ja-jp/products/nt1a

・ENGINEER ネジザウルスGT PZ-58 公式ページ
https://www.nejisaurus.engineer.jp/product-page/pz-58-%E3%83%8D%E3%82%B8%E3%82%B6%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%82%B9gt


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