2020年の秋、私はダイナミックマイク界の最高峰である「SHURE SM7B」を購入しました。価格は当時でも5万円超え。
なぜそんなプロ向けのガチ機材を買ったのか?
理由は単純です。当時やっていた「PayPay全額還元キャンペーン」で、「日頃の行いが良い私なら一等(全額無料)が当たるっしょ!」と謎の自信を持って特攻したからです。
結果ですか? 余裕でハズレましたけれど😅(笑)。
そんなこんなで自腹で最高峰の音を手に入れたわけですが、あれから数年経った今、この「SM7B」について正直なレビューをお届けします。
さらに、現在発売されているプリアンプ内蔵の進化版「SM7dB」も踏まえ、「2026年現在、結局どれを買うのが正解なのか?」という結論まで完全解説します。
結論:多くの人にはオーバースペック。買うなら進化版の「SM7dB」一択
最初に身も蓋もない結論を書いておきます。
「一般の配信者やテレワーク目的の人にはオーバースペックすぎる!とりあえず良い音が欲しいなら、USBで挿せる『MV7+』か、定番の『SM58』を買っておけ!」
これが真実です。YouTubeや配信の音声も結局はアップロード時に圧縮されるため、数万円の音質の差をスマホのスピーカーで聴き分けられる人はほとんどいません。
しかし、「圧倒的にカッコいい見た目」と「ラジオDJのような、極上の優しい低音」は、このシリーズでしか出せない唯一無二の魅力です。
もしあなたが「妥協したくない、最高の環境を作りたい」というロマンを求めて今から買うのであれば、無印のSM7Bではなく、プリアンプが内蔵された新型の「SM7dB」を買うのが2026年の大正解です。その理由を順を追って説明します。
SM7Bのここが凄い!(メリット)
1. とにかく見た目がカッコイイ!

外箱はこんな感じ。

フタを開けると説明書やらが出てきます。これらはスルーします。

箱を開けて本体と対面した瞬間、テンションがブチ上がります。
マットなスペースグレーの質感、プロのラジオブースにあるような独特のフォルム。デスクの上にこれがあるだけで、「自分は今、本格的な配信環境を作っているんだ」という満足感がものすごいです。同色のMacなどとも合いそうですね。

背面には、低域ロールオフ(左側)と、中域を強調するプレゼンスブースト(右側)の切り替えスイッチがあり、物理的なギミックも男心をくすぐります。

マイクスタンドに接合する部分と、XLRケーブルを差し込む部分です。

Beta58aと大きさを比較すると全然違います!大きさも重さも。
2. Beta58Aより音が優しく、聴き疲れしない
ナレーションや声の収録において、SM7Bの右に出るものはありません。
私が以前使っていた「Beta58A」と比較すると、SM7Bの方が声の角が取れた、非常にまろやかで優しい音になります。(※記事後半に比較音声を載せています)
3. 環境ノイズ・電磁波への異常なまでの耐性
ダイナミックマイクなので元々環境音は拾いにくいのですが、公式サイトによるとSM7Bはさらに「高度な電磁波シールド」を搭載しています。
実際、マイクの30cm奥くらいにiMacを置いていますが、パソコンの画面やスタジオ機器から生じるハムノイズが入ったことは一度もありません。
買う前に絶対に知っておくべき「SM7B最大の弱点」
ここからが重要です。無印のSM7Bを買うなら、以下の「洗礼」を受ける覚悟が必要です。
ゲイン(音量)が極端に小さすぎる
SM7B最大の壁がこれです。
このマイクは、通常のダイナミックマイク(Beta58Aなど)と比べてもさらに感度が低く設計されています。
安いオーディオインターフェースに直挿ししてツマミを最大(フルテン)にしても、「え、録音されてる声、小さすぎない?」という現象が起きます。しかも、インターフェース側のゲインを無理やり最大まで上げると、今度は「サーッ」というホワイトノイズが乗ってしまいます。
これを解決するには、マイクとインターフェースの間に「Cloudlifter CL-1」などのインラインプリアンプを別途挟むのがこれまでの常識でした。
つまり、無印のSM7Bをまともに運用するには、「マイク本体+Cloudlifter+インターフェース」で平気で高額な投資が必要だったのです。
追記
MVX2UというSHURE製のオーディオインターフェースを使うと、MAXで+60dB出せるようになりました>SHURE MVX2U レビュー|手持ちのXLRマイクが最新環境に化ける神機材!だけど「3つの致命的な罠」に要注意
【2026年の最適解】新型「SM7dB」が全てを過去にした
そんな「音が小さい問題(Cloudlifter必須問題)」を、Shure公式が力技で解決してしまったのが、2023年秋に登場した「SM7dB」です。
SM7dBは何が違うのか?
一言で言えば、「SM7Bの本体の中に、強力なプリアンプ(Cloudlifterのような増幅器)を最初から内蔵してしまったマイク」です。
背面のスイッチを切り替えるだけで、オーディオインターフェースのファンタム電源を利用して「+18dB」または「+28dB」のクリーンなゲイン(音量)をマイク単体で稼ぎ出せます。
コスパ面でも「SM7dB」の圧勝
2026年現在の実売価格で計算すると、驚きの事実が分かります。
無印のSM7Bを買ってわざわざ外部機器を買い足すよりも、最初からプリアンプ内蔵のSM7dBを買った方がトータルコストが安くなる逆転現象が起きています。しかもケーブルが1本減ってデスクがスッキリするおまけ付きです。
(※マイクの価格は為替等で常に変動するため、現在の正確な実売価格は以下の各ショップリンクから確認してください)
音質比較:SM7B vs Beta58A
SM7Bはナレーションマイクということで、声のみでBeta58aと録音音質を比較してみました↓

YouTubeにアップしている時点で、ファイルが圧縮されているという大問題がありますので、その辺を考慮に入れてください。
生データはこちら↓(ただしQuickTimeプレーヤーで最高音質で録音したファイルを分割して、wavに変換しています。なぜファイルを分割して小さいものにしたかというと、30MB以上はサイトにアップできなかったからです。それとなぜwavに変換したかというと、QuickTimeプレーヤーで録音したaifcファイルはセキュリティの問題でサイトにアップできなかったからです。)
🎧 SHURE SM7B の音声
落ち着いた、ラジオのような深みのある声になります。
🎧 SHURE Beta58A の音声
どちらも本当にいいマイクです。強いて言うのであれば、やはり「ナレーションや声の聞き取りやすさ」という意味では、SM7Bの音質のほうが一枚上手(うわて)かなという気がします。
QuickTimeプレイヤーで音質を高くするとすぐにアップできる容量がオーバーになってしまうので、Macのボイスメモアプリでも録音してみました。オーディオの品質は『ロスレス圧縮』にしています↓
SM7Bには標準のウィンドスクリーンと、大きめのウィンドスクリーンがあります。付け替えて音質を比較してみました。(Macのボイスメモアプリで、オーディオの品質を『ロスレス圧縮』にして録音しています)
標準のウィンドスクリーン↓
大きめのウィンドスクリーン↓
あんまり変わりませんね。
【まとめ】ガチな配信環境を目指すなら「SM7dB」が到達点
一切の妥協を許さず、最高の機材を所有する悦びを味わいたい方にとって、このシリーズは間違いなく期待に応えてくれる最高の一品です。
改めて、2026年現在のマイク選びの結論をまとめます。
- 予算に余裕があり、究極の音質と見た目が欲しい:👉 プリアンプ内蔵で弱点を克服した「SM7dB」一択。
- USBで直挿ししたい、設定を楽にしたい:👉 SM7Bの血を引く弟分「SHURE MV7+」が圧倒的におすすめ。> [参考:SHURE MV7 長期レビュー|音が小さい問題の解決策]
- すでに無印のSM7Bを持っているが、音が小さくて悩んでいる:👉 ケーブルの間に挟むだけで+28dBのゲインを稼げる神アイテム「SHURE MVX2U」を買い足すのがベスト。> [参考:XLRマイクを化けさせる神ツール「MVX2U」レビュー]
機材沼の終着点。あなたの声を、一段上のプロフェッショナルな領域へ引き上げてくれることは間違いありません。予算と覚悟がある方は、ぜひこのロマンを手にしてみてください!


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