「なぜに?」
と思うことがお役所系の組織にはよくあります。たとえば税務署。一昨年の話ですが、確定申告がID・パスワード方式で提出できるようになる(ネットで提出できる)ということで、税務署に行ってきました。
まずここで疑問に思ってもらいたいです。ネットで提出するために、まずは一度税務署に足を運ばなければなりません。「ネットで申請させてくれよ」と思いますよね。
確定申告のムダ
そして税務署に行きID・パスワードの申請の仕方もスゲーんです。これを申請した方ならたぶん同じように驚いたはずです。
というのも、税務署職員の方の目の前でIDとパスワードを打ち込まなければなりません。余裕で覗けるんですわ。(こういう疑問は、市役所で行うマイナンバーのパスワード設定のときもありましたが😅)
それで最後に、IDとパスワードは「重要書類」と書かれた紙に印刷されて、手渡しされます笑。
- ネットで確定申告するためにまずは税務署に行く
- IDとパスワードの設定は職員の目の前でやらされる
- IDとパスワードは紙に書かれて手渡しされる
いやいや、つっこみどころ多すぎでしょう😱
まぁ、税務署職員の方が悪いのか?と言われたら微妙なところです。これを設計した人が悪いと思います。んでも、エルサレムのアイヒマンで哲学者のハンナ・アーレントが指摘した通り、「思考停止し、ただ目の前の仕事をやるのが危険」なのですよね。上から言われたことを無批判に受けいれてやること、それが悪につながります。(最近の例でいうと、森友学園の公文書書き換え問題です)
IT立国を掲げる日本の実態はぜんぜんダメです。確定申告でいえばまだまだ問題はあります。
確定申告ソフトで有名な、
- freee
- MFクラウド
- やよい
などなどで作成したデータは、ID・パスワード方式では提出できません。「ちょっと待ってくれよ」ってなります😱
『確定申告書作成コーナー』で作成したデータでないと、ID・パスワード方式では提出できないのです。となると、ID・パスワード方式で提出しようと思っていた方は、
- 改めて『確定申告書作成コーナー』から作成
- 確定申告ソフトで作成したものを印刷して郵送で提出
のどちらかを選ばなければなりません。
確定申告書の作成のしやすは、確定申告書作成コーナーより、競い合い・磨き合っている民間の確定申告ソフトです。ということで、結局のところ『郵送』が手っ取り早いわけです。
郵送ということは、
- 印刷機
- 紙
- インク
- 封筒
- 送料(控えの返信用封筒やら返信用の送料も必要)
などが必要になってきます。紙などの資源もたくさん必要なので、エコではありません。IT立国とは・・・?
開業届・青色申告承認申請書・振替納税依頼書のムダ
確定申告以外でもまだまだ無駄なところはあります。
個人で関係するのは以下の3つくらいです。
- 開業届
- 青色申告申請書
- 振替納税の申し込み依頼書
などは、ぜんぶ紙で提出です。
ということは、
- 紙
- プリンター
- インク
- 封筒(控えを受け取るための返信用封筒も)
- 送料(控えを送るための返信用送料も)
などが必要です。繰り返しになりますが資源の無駄です。ネットでできれば資源を無駄にしなくてすみます。
そしてなんといっても、
- ハンコ
が必要です。これらの書類のすべてには、名前の横に印鑑を押さなければなりません。
>安倍晋三首相は義理人情に厚い?→78歳をIT担当大臣に任命するくらい
もう令和です。昭和ではありません。平成でもありません。パソコンが登場し、ネットが登場し、スマホが登場して何年も経ちます。でもいまだに『ハンコ』がすべての書類に必要です😱
国民という大きな視点で考えると、公務員の数は少なければ少ない方がいいです。なぜなら公務員の給料は税金でまかなわれているからです。しかし、公務員の人たちが頑張って、「数を減らそう!」なんてことはしません。
- 効率化
- 生産性
を高めまくるようなことはしません。
自分の首をしめるようになるからです。つまり、公務員の性質上、生産性をあげるメリットはないのですよ。自分の仕事が必要なくなってしまいますから。
なんだかなーと思っちゃいますが、それが人なんですよね。それでは!
>麻薬などの密輸が日本からなくならない1つ理由【港の税関がザル】
>「公務員の方から社会をリードしていく」じゃなくて、まずは民間のために仕組みをつくるべき
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