フリーマネー(自由に使えるお金)を与えると人は堕落するのか?

フリーマネーが 貧困層に与える影響 政治・経済
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フリーマネーは人を堕落させるのか?

今回の話はベーシックインカムにつながる話で、フリーマネーを与えると、人は仕事を全くしなくなり、ただ毎日を遊んで暮らすようになるのか?についてになります。
ルドガー・ブレグマンさんの『隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと1日3時間労働』がすごく面白かったので、この本を参考にしています。

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福祉はいらない、直接お金を与えればいい

まずはベーシックインカムについてですが、これは生活するためのお金を保証するもので、国民全員に毎月数万円あげちゃうよってな話です。
夢物語に思えるような話ですが、北欧では実験的にベーシックインカムを導入している国もあります。

そんなベーシックインカムを導入するべきか、しないべきかの議論をすると、必ずと言っていいほど「そんなに簡単にお金をもらうと、人々は堕落しちゃうよ!」という反論があります。
しかし、果たしてそれは本当なのでしょうか?

福祉の方がお金かかるやん

ルドガーさんは著書で「福祉はいらない、直接お金を与えればいい」と言っています。
2009年、ロンドンでこんな実験が行われました。
13人のホームレスの男性にフリーマネー(自由に使えるお金)が支給されることになりました。
その金額は3000ポンドになります(当時の1ポンドは約150円なので、45万円になります!)
ちなみにフリーマネーを受け取ったとしても、見返りに何かする必要はありません。
使い道は個人の判断に任せるということでした。

1年後、彼らかどれだけお金を使ったかを調べたところ、平均した800ポンドしか使っていませんでした。
また1年半後には、13人のホームレスのうち7人は屋根のある生活をするようになり、

  • 料理
  • リハビリ
  • 将来の計画
  • 家族を訪ねる

などをするようになり、社会に復帰し始めたのです。
彼らにかかる費用は、ソーシャル・ワーカーの賃金を含め年間5万ポンドほどでした。

ではフリーマネーを渡す前に彼らにかかる費用はというと、

  • 警備費
  • 訴訟費用
  • 社会福祉

などなどで、以前は13人のホームレスに年間40万ポンドもかかっていたのです。
つまり、フリーマネーを与えることで、13人のホームレスを社会復帰させるだけでなく、なおかつ財政をも健全化させることにつながるのです!!

この他にも多くの研究でフリーマネーが有効に機能することがわかっています。

  • 犯罪
  • 小児死亡率
  • 栄養失調
  • 10代の妊娠
  • 無断欠席

などの減少にフリーマネーは繋がっています。

フリーマネーは人を怠惰にさせるのか?

日本の生活保護など、フリーマネーを与えるのを拒絶する人たちは「フリーマネーは人を怠惰にさせる」と考えています。
しかし、本当にそうなのでしょうか。
私としては生活保護の仕組みに問題があると思います。

例えば、生活保護でお金を受け取っている人は、そのお金を貯金してはダメなのです。
そうであるならば、使っちゃいますよね笑。
他にも、生活保護費を使ってビジネスなどを始めて儲けが出たら、生活保護は打ち切られるのです。
ビジネスで儲けが出たと言っても、それがいつまで儲けが出るかわからないじゃないですか?
そんなので生活保護が打ち切られるんだったら、わざわざリスクをとってビジネスを始めるなんてことしません。
「ビジネスが失敗したらまた生活保護を申請すればいいじゃん?」と思う人がいるかもしれませんが、次の申請が通るかどうかもわかりませんしね。

貧乏人はお金遣いが下手?

貧乏人はお金の使い方が下手だという認識が広くあります。
実際、生活保護者の中には、お金を受け取ったらタクシーを使い、コンビニでご飯を買い込み、月の終わりには500円しか残っていないという人もいるそうです。
でもお金の使い方が下手な人は、生活保護者だけじゃないと思うんですよね。
ブランド物ばかりで美を包む人とか、すぐにお菓子やジュース買っちゃう人とか、手数料かかるのにコンビニですぐお金をひきおろす人とか、お金の使い方が下手な人ばかりなのではないでしょうか?
お金の使い方が上手い人は、ウォーレン・バフェットみたいに投資を大成功させて、一代で億万長者になるでしょう笑。

中毒者はフリーマネーを何に使うのか

リベリアで、アルコール中毒者、麻薬中毒者、軽犯罪者がスラムから集められ、200ドルを与える実験が行われました。
私たちの直感では「よくないことに使うんだろ!」と思うでしょう。
しかし、3年後驚くべき結果がわかりました。

彼らは麻薬やアルコールなどにお金を使わず、

  • 食料
  • 衣服
  • 内服薬
  • 小規模ビジネス

にお金を使っていました。

ランセットと呼ばれる一流医学雑誌では、「貧しい人々はお金を受け取ると、総じて以前より仕事に精を出すようになる」とまとめました。
貧しい人々は怠惰で、お金の使い方が下手というのは、先進国で暮らし貧困とは無縁の人たちの考えなのかもしれませんね。

まとめ

いかがだったでしょうか?
今回の記事では『フリーマネーが貧困層に与える影響』について買いてきました。
私たちが簡単に想像するように、無駄にお金を使う人も一部はいるでしょう。
しかし、多くの研究では貧困層にフリーマネーを与えるとプラスに影響することがわかっているそうです。
そして貧困層への援助は、結果としてコストを削減し、財政健全へとつながる可能性が高いのです。
ベーシックインカム推進派の私としてはとても面白い本でした。

ルドガーさんの『隷属への道』を是非読んでみてください!

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