ベーシックインカムはニクソン政権の時代に成立していたかもしれない

スピーナムランド制度
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ベーシックインカムがアメリカで実現しそうだった事実をご存知でしょうか?

大国アメリカがベーシックインカムを実現させていたら、日本もそちらに向かって舵を切っていたでしょう。
今回の記事もルドガー・ブレグマンさんの『隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと1日3時間労働』を参考にしています。

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リチャード・ニクソンとベーシックインカム

第37代アメリカ合衆国大統領のリチャード・ニクソンは、1969年に全ての貧困家庭に無条件に収入を保障する法律を成立させようとしていました。

しかし、大統領補佐官のマーティン・アンダーソンが猛烈に反対したのです。
というのも、アンダーソンは自由主義を軸とする世界こそが素晴らしいと考えていて、ベーシックインカムのように政府が大きな役割を担うのは理想に反していたからです。
そしてアンダーソンがニクソンさんにある報告書を手渡し、それによりニクソンは考えを改めるのでした。

スピーナムランド制度とは

その報告書には、『スピーナムランド制度』について書かれていました。
スピーナムランド制度はベーシックインカムに似ている制度だったのです。
スピーナムランド制度は1795年にイギリスで実施されたものです。
当時のイギリスは社会が不安定で、もはや大衆の不満を抑えきることができなくなっていました。
そこで、最低限の生活ができる水準の収入を補填することが決まりました。

これにより餓えと困窮は減り、革命の芽を摘むことができました。
当時の首相はこれを国の法律にしようとさえしていました。
しかし、スピーナムランド制度に反対する経済学者のトマス・マルサスは「貧困層を支援すると国民はできるだけ早く結婚し、多くの子供を作り、結果として食料が足りなくなる」と予測しました。
マルサスの友達の経済学者のデイビッド・リカードは「所得保障制度は勤労意欲を低め、食糧生産量をさらに減少させ、イギリスでもフランス革命のような革命が起こるに違いない」と考えていました。

失敗したスピーナムランド制度

彼らの予測は的中し、1830年に予言されていた暴動が起こりました。
各地で数千人の農民たちが「パンか血か」と叫びながら地主の収穫機械を壊し、生活できるだけの賃金を要求したのです。

そして政府は大量のデータを集め、スピーナムランド制度についての結論を下しました。
「スピーナムランド制度は大失敗」だと。
そしてスピーナムランド制度は悪名高き制度として名を残し、貧困者に施しを与えることは良くないという考えを定着させ、社会保障制度を後退させました。

捏造が発覚

大失敗かと思われたスピーナムランド制度について、1960年代から70年代になるとスピーナムランド制度の報告書が見直され『捏造』があることが発覚しました。
報告書の大半がデータの収集前に書かれたものであり、配布された質問のうち回答されたのはわずか10%で、しかも誘導的な質問でした。
さらに、回答者には受益者がほとんど含まれておらず、スピーナムランド制度に反対的な地元の名士や牧師からの回答ばかりだったのです。

そして最近の研究では、スピーナムランド制度は実際的には成功だったことが明らかになったのです・・・。
もしこの事実を知っていたのであれば、ニクソン大統領は考えを改めず、ベーシックインカムの導入に向けて動かれていたことでしょう。
そして世界で最も影響力のあるアメリカがベーシックインカムを導入していれば、他の国々にもかなり強い影響を与えていたでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?
今回の記事では『ニクソン大統領とスピーナムランド制度』について書いてきました。
アンダーソンがニクソンにスピーナムランド制度について書かれた報告書を渡していなければ、今の世界は変わっていたかもしれません。
歴史に学ぶことってすごく大切なことですが、捏造された歴史を学んではダメなんですよねぇ・・・。
この辺の評価は僕にすることができませんが、少なくとも『隷属なき道』を読む限りはスピーナムランド制度は成功していたみたいです。

ルドガーさんの『隷属への道』を是非読んでみてください!

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