若者の政治離れが叫ばれている昨今です。選挙に行く若者もいますが、実際は選挙に行ってるだけで適当に票を入れてる人が多いと思います。
これって問題ですよね。18歳からの投票権がなんたらかんたらともめています。反対の理由に「18歳では政治のことは分からないから」と。いや、そこは年齢の問題じゃあんまりないよね、っていう話。
1 社会学者古市さんの発言
松本人志さんの番組で『ワイドナショー『というものがあります。もう数カ月前の話ですが、そこで18歳の選挙の投票権についての話がされていました。
そこで私の記憶にとっても強く残っているのが毒舌キャラで人気の社会学者、古市さんの発言です。松本さんが「誰でも投票できるようになったら福山雅治が総理大臣になる」みたいな発言に対して、古市さんはこのように発言していました。
「ポンコツはいつまでたってもポンコツだから、あんまり関係ない」(多少表現は異なります。)
でもそれを聞いていて、「その通り!」と私はテレビにつっこんでいました。誰かが言ってくれなきゃならない発言で、よくぞ言ってくれました。
2 なぜ選挙に関心が持てないのか
「この人達、誰だ?全然知らない」。投票権を得て初めて選挙所に行った時の感想です。(もちろん私の勉強不足も原因ですが。)
2.1 小選挙区という議員に便利な制度
今の選挙は小選挙区という小さな区から議員を選びます。私たちは他の区の議員を選びたくても実際は無理なのです。ではなぜ小選挙区という制度なのか?
それは議員にとって都合がいいからです。小さい区でのみ選挙活動をすればいいわけですから、資金が少なくてすみますよね?選挙区が広ければ、多くの地域を回る必要があります。それは大変だってことで小選挙区になっているです。
でもこれが原因で投票所に行っても、立候補者が少なく、希望の人を選べないという欠点も抱えることになったのです。そこで登場したのが比例代表制度。
2.2 誰に投票しているのか分からない比例代表制
小選挙区だけでは選挙の公平性が保てないということで、比例代表制度が導入されました。この結果、私たちは選挙場で「人」ではなく、「政党」を選ぶことになりました。なんじゃそりゃ?ですよね。
自分が誰に投票しているのかもわからないまま政党に投票し、ある政党が決めた名簿順に当選者が決まるという、理解し難い制度なのです。こんな曖昧な制度に「清き一票を」って少しおかしい気がします。
2.3 議員の選択肢が少なすぎる
こうなると私たちが選んでいるはずの「議員」というのがよく分からなくなってきますね。だって、選びたい人がいない小選挙区制度で、そして誰に入れてるかも分からない比例代表制度の中では、私たちの一票というのがどれだけの価値があるのかわからなくなってきます。
古代ギリシャの時代では直接民主主義で、ひとりひとりが政治に関与していました。しかし、今の日本の制度では間接民主主義です。古代ギリシャの時代と違って人数が多すぎるし、みんな働いているので政治に関与することは現実的に厳しいです。
だから自分の代わりに政治を行ってくれる代表を選ぼうとして「選挙」ができたわけです。このことを考えると、選びたい人がいるから投票に行くってことが前提なはずです。
しかし小選挙区では与党から1人、他の野党からそれぞれ1人ずつ立候補していたとすると、選択肢はわずか数人の中から1人を選ぶことになります😱
しかも、自分の支持している政党が少数派政党だとすると、そもそも自分の選挙区に立候補者がいないということになるのです。こうなると消去法で選ぶしかありませんよね・・・。マーク式のテストじゃないんですから、消去法って・・・。
2.4 同じ党でも議員の考え方は違う
特定の人を選べるのではないので、「政党」を選ぶことが今の選挙制度だと思います。先ほども言いましたが、もともとも自分の代わりに政治を行ってくれる人を選ぶことが選挙の前提だったわけです。
ですが今では政党を選んでいるようなものです。「政党には同じ考えの人が集まってるわけだし、政党が選べれたらいいじゃん!」ってなわけでもありません。政党の中でも原発に賛成とか反対とか、集団的自衛権に賛成とか反対とか、当然のことですが人によって違うわけですから。
例えば、自分の選挙区に原発推進派の自民党議員が立候補しているとします。しかし自分は原発反対派、だけども自民党議員は1人しか立候補していない。こうなった場合はどうしますか?しぶしぶ自民党のその人に投票するか、もしくは「棄権」するでしょう。
棄権するくらいだったら選挙に行くのがめんどくさいから、行かない人も多いんじゃないでしょうか。選びたい人がいない選挙に果たしてどこまで意味があるのでしょうか。難しい話ですね。それでは!
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