田端氏・藤田氏の生討論について

田端 藤田 abema 雑記
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ツイッターで田端氏と藤田氏の討論がありました。それに反響がたくさんあったようでAbemaTVで生討論番組として実現しました!

 

生放送で見ることはできなかったのですが、さきほど録画放送を見ました。それで思ったことは・・・

「ん?これってなにを討論したかったんだっけ?」

というくらい話が進まない討論になっておりました。頭のいい人が話し合ってもこういうことになっちゃうんですなーという難しさをまざまざと見せつけられるものでした。

「お金持ちを貧乏にしても、貧乏な人はお金持ちになりません。」マーガレット・サッチャー

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【強者vs弱者】自己責任論を超えて

前の記事で触れたことなのですが、

  • 田端氏:仕事で知り合う人はレベルの高い人たち
  • 藤田氏:仕事で知り合う人はレベルの低い人たち

になります。(レベルの低いという言葉が差別的に聞こえるかもしれませんが、“勤め人のレベル”だと考えてください。曖昧で申し訳ないです)

 

藤田氏の主張は「資本家は労働者を搾取しがちな行動になってるんだから、大企業が率先して労働者に給料を払うようにしてよ!そういう流れがくれば、ブラック企業もお金を払うようになるから!」ということだと思います。(田端氏は自分の努力で成り上がった起業家より、二代目、三代目の努力せずに金持ってる人たちの資産から金取ろうぜ!と言っておりました。私もここは全面同意。この話は議論されなかったのが残念なところ)

 

藤田氏の気持ちは分かります。でも、給料が上がることで、労働者は本当に楽になるのでしょうか?賃上げで経営が苦しくなる企業は潰れるかもしれません。(藤田氏は大企業は税金で救済されるから潰れないと言っております。確かにその通りなんですなー。)

 

賃上げの水準に答えられない人はそもそも企業に採用されないかもしれません。それに、大企業が賃上げしたからってブラック企業が改善するかどうかは不明。

 

動画の後半で「労働者が団結して意味あるの?」という話も興味深かったです。田端氏は新卒で大企業に就職し、大規模な労働組合に加入していました(強制加入)

 

そこでは給料の2%が組合費として徴収されていたようです。それで、労働組合は労働者に何をしてくれたのか?→「特に何も」というかデメリットの方が多かったようです。(余計な仕事が増えたり)

 

それに対しては藤田氏も「企業の労働組合が時代に合わなくなってきている」と発言しております。つまり、労働者が団結して労働組合を作っても、労働者に対しては還元されず、労働組合の上の人たちの無意味な政治に付き合わされるということになりがちなんですなー。しっかりとしていない組織は腐敗していくのです。

 

 

さてさて、この議論は終始よくある『弱者vs強者』の構図になっておりました。竹山さん、田端さんは言うまでもなく強者でして、根底にあるのは自己責任論

 

ようは「いやいや、もっと頑張ればいいやん!ブラック企業に入ったら転職すればいいやん!ネットを見れば対策方法なんて分かるやろ!もっと頭使おうぜ!」という意見。

 

それはその通り。世の中、頑張らない人が多すぎですから。でも、頭悪い人も救おうぜ!というのが社会なんですわな。

 

  • 転職したくてもできない人がいる
  • 洗脳されがちな人がいる
  • ネットを使いこなせない人がいる

 

頭いい人に「転職すればいいやん!」と言えば、それはブラック企業問題は解決するでしょう。でも頭悪い人には通用しません。それはつまり「自分でなんとかしろ!」ということと同義でして、自分でなんとかできない人が世の中には大勢いるんですな。

 

過労死しちゃうくらいに働く人に「転職すればいいやん!」とは言えないですよね。自己責任論の気持ちは分かりますが、それだけじゃダメなんです。

 

脳科学的な知見から働くことを見てみると、ある一定以上のストレス(コルチゾールホルモン)がかかりすぎると、脳細胞が変異し、他のことが考えられなくなることが分かっています。ブラック企業で数ヶ月も働けば、転職とかスキルアップだとか考えられなくなる可能性が多ありなんですな。

 

そういう状態の人がいるということも考えて『自己責任論』は考えていかなくてはなりません。

 

それと、田端氏が「労働基準監督官があるからそこに相談すればいい!」と言っておりましたが、これは藤田氏の言うように「機能してない」というのが正しいところだと個人的には思っています。

 

だって、労働基準監督署が機能していたら、ブラック企業問題はとうの昔に解決しています。でもそれが出来てないんですわ。その理由としては、

  • 労働基準監督官は公務員という身分に守られているから、仕事を頑張ろうと頑張らなかろうと給料がもらえるので、ブラック企業をなくそうとするインセンティブが働かない
  • そもそも民間企業で働いてない人が労働基準監督官になっているので、頭でっかちになっている問題
  • そもそもブラック企業が全部なくなったら労働基準監督署の必要性がなくなる問題

などなどがあるのかなーと。まぁ機能していないことは確かでしょうな。それに『労働基準監督署』の存在自体を知らない労働者はたくさんいます。

労働市場の流動化を加速せよ

これらの解決策は1つ。労働市場の流動化ですな。つまり、転職が当たり前になって、転職しやすい環境を作るということです。

そのためには、

  • 正規・非正規社員の身分を撤廃
  • 同一賃金同一労働
  • 終身雇用制度の撤廃

が必要になります。自己責任論を唱えるならば、まずはここを是正しなくてはいけないのかなーと思います。同じ仕事していて、給料が違うって変じゃないですか?

 

日本の隠れた身分社会を壊していかないといけません。

労働市場の流動化についての詳細はこちら>

ツイッター上の意見

 

ひろゆきさんがよく言ってることですね。賃金アップが人々の幸福につながるのかは微妙なところなんですなー。能力ある低賃金の人は幸せになりますが、能力がない低賃金の人はさらなる絶望の道へと押しやられるのでしょう。

普段から多数の頭いい人と接する機会がある人、普段から多数の頭が悪い人と接する機会がある人で変わってきちゃうのかなーと思います。合理的な話ができない人と毎日会話してたら、合理的な話ができない人向けの話に慣れちゃいすぎて、議論ができなくなってしまうのかもしれません。藤田氏の日常を知らないのですが^^;

藤田氏は長年の経験の末、「それしかない!」と思い立ったんじゃないでしょうか。(知らないけれど)

広瀬氏の一連のツイートが大変参考になりました。

駒崎氏と田端氏の公開討論みたいーと思ったのですが、このツイートに田端氏が「駒崎さんと考えが似ているから討論にならない」と言っておりました。残念!

おわりに:ベーシックインカムについて聞きたかった

藤田さんも田端さんも「社会を良くしたい」と思っているはずなんですね。でも、ここまで意見が違うのか・・・というのを見せつけられてしまいました。

 

社会をよくするって難しいですねぇ。藤田さんの気持ちもわかりますし、田端さんの気持ちもわかります。

 

これを解決するには・・・やはりベーシックインカムしかないんじゃないかなーと思います^^;働きたい人は働いて、働きたくない人は働かないという社会にするしかないんじゃないかなーと。

 

スーパーエリートサラリーマンとNPOの人が考えるベーシックインカムについて聞いてみたいです〜。二人が本当の意味で握手できるところに話を持っていけたら、社会はもっと良くなるんでしょうなぁ。

 

それでは!

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