本日も「Gallagher Note」をお読みいただきありがとうございます。
こんにちは、福山です。
武田邦彦『現代のコペルニクス』#90 日本の重大問題(2)国の借金を見ました。
この話題については大体理解しているのですが(武田先生の著書も拝見して)、再確認の意味を込めて、武田先生の解説を聞き、備忘録的にまとめました。
国民の借金1000兆円は誰が借りたのか?
『国の借金=国民の借金』
という方程式をマスコミが国民に伝え(洗脳)し、「子供にツケを回すな!」ということで借金を返すため増税が行われました。(5%→8%に)
国の借金は約1000兆円なので、国民一人あたりにすると約800万円になります。
ちなみにこの報道は
- 財務省
- NHK
- 日経新聞
からありました。
これだけ報道されるのだから信じない方がおかしいです。
経済用語
武田先生がわかりやすく用語を解説してくれています。
経済評論家は間違った言葉をわざと使うみたいです。
(例1)(誤)「日銀がお札を印刷する」
(正)「日銀のある人がパソコンで数字を入力する」
お金を作るのはパソコン入力だけなんですね、知らなかったです。
実際にお札を刷っていると思っていました。
(例2)(誤)国
(正)政府
国の借金と言ってますが、政府の借金です。
(例3)(誤)国民の借金
(正)国民の預金
ここは絶対知っておかないといけないところですね。
国民の借金と言われてますが、それは預金なのです。
言葉のすり替えは怖いですねぇ。
借金こそが我々の生活を豊かにする
豊かになるためには「借金」が必要になります。借金して工場やラーメン屋さを作ることで、モノ・サービスが増え、結果としてGDPが上がり豊かになります。
じゃあなんで今は不景気なのか?
それは借金をする人が少なくなったからです。誰も工場やラーメン屋を作らなくなったのでモノ・サービスが増えなくなり、豊かさが停滞したのです。
なぜ借金をすると豊かになるのか?
「Aさんが100万円を銀行に貯金しに行きました。」
「BさんがAさんが貯金した銀行で100万円を借りました。」
じゃあこれって、Aさんの100万円は無くなってしまうんですか?
そんなことありません。
Aさんも100万円を使えます。
ということはAさんも100万円使えるし、Bさんも100万円を使えるので、「使えるお金の量」は200万円になるのです。
じゃあAさんが200万円預けて、Bさんが200万円借りたらどうなります?見かけ上のお金は400万円になりますね。
他の例を出すと、Aさんが銀行Xに100万円預けて、Bさんが銀行Xから100万円借りて、他の銀行Yに100万円預けます。
Cさんが銀行Yから100万円借りて、銀行Zに100万円預けます。
そうなるとAさんも、Bさんも、Cさんも、みんな「俺は100万円銀行に預けてるんだ!」となり、実際には100万円しかなかったはずのお金が、なんと300万円になっているのです。
これが銀行の手品です。
所詮お金なんてものは、ただの数字なんです。
つまり財布に入ってる現金だけが「お金」で、銀行に預けた瞬間に「数字」になります。
だからお金持ちの人が銀行に1億円預けていたとして、それを引き出しに行くと「ちょっと待ってください」と銀行は言うことになります。
だって銀行にそんなお金ないんだもん。
お金を借りた人は、銀行に利子付きで返さないとだめなので、さらにお金は増えて行きます。
これをまとめると、
- 借金をするとお金が増える
- お金が増えると利子も増える
国の経済的構成
『国=国民+企業+政府+その他の団体』
から成り立っています。
国民の借金なんてなく、あるのは政府の借金だけです。
日本の対外純資産を見ると339兆円と日本は世界NO.1で黒字になっています。
ここに武田先生は憤りを感じています。
「国民が働いて稼いだ339兆円は日本国民まで届いていません。外国の資産になってるんじゃないか?アメリカ国債を買ったり、会社のお偉い人たちがドルのまま持っていたり。」と武田先生は言います。
さらに「だから貿易黒字になろうと、貿易赤字になろうと、私らには来ないんだから関係ない。」
私にはここが理解できてなかったのですが、武田先生が面白い例を出しており、それで理解できました。
昔、イギリスがインドから綿花を買うときは、ポンドを刷ってインドに渡していました。
ところがインドではルピーなので、ポンドは使えません。
だからインド人はポンドをロンドン銀行に預けたのでした。
その期間200年間。
それでインドが独立した時にロンドン銀行に「預けていたお金返して」と言ったら、ロンドン銀行は「ありません」と笑。
このインドの状況に日本はいると武田先生は言います。
アメリカに日本車を売っても、ドルを日本にくれます。
日本の車なんだから円でくれればいいのに、ドルでくれます。
このドルをもらうのは政府関係者と企業のお偉いさんだから、貿易赤字はやばい!貿易黒字にしないと!と言います。
でも結局貿易黒字にしたって、ドルでもらうわけで、私たち凡人には円が回ってこないのです。
繰り返しになりますが、日本の対外純資産は世界でナンバー1なのです。
儲かってるのです。
バブル崩壊後に銀行がお金を貸すところ
バブル崩壊後、個人で銀行にお金を借りに来る人はほとんどいなくなりました。
だから銀行は、国民が預金したお金で政府から国債を買うのです。
国債は3%くらい利子がつくので、国債の利子で銀行は生活し、国民への利子は0.01%くらいで返すと。
武田先生は国債の利子が3%って言ってたんですけど、銀行が国債買う時ってそんなに利子もらえるんだ・・・。これひどいな。(個人が国債を買うともっと利子は低いです)
国民が100万円を銀行に貸すと、銀行は100万円で政府から国債を買い、利子として3万円ゲット。それで銀行は国民に利子として100円返すということですね。
じゃあ国債の利子として3万円が政府から支払われているけど、これはどこから出てきたの?と思うはずです。
だって、政府ってお金を稼ぐところないんですから。
結局それも国民の預金から出ているのです・・・
武田先生「詐欺だよね〜。」
いや、これひどいですわ・・・。
銀行が民間企業に国民の預金を貸すのはOKなのです。
だって民間企業はちゃんと稼いで利子付きで銀行に返してくれるのですから。
しかし政府は・・・。
アベノミクスの日銀の役割
アベノミクスでおなじみの大規模な金融緩和。
金融緩和ってのは市場にお金を流すことだから、銀行の国債を日銀がどんどん買いまくっているのです。
「え?日銀ってそんなにお金持ってるの?」と思いませんか。
日銀はお金持ってないです。
じゃあどうやって買うの?
経済用語の(例1)で説明した通り、データを入力するだけ。
つまりチャラになるってこと。
これってどういう影響があるのかわかります?
お金を生み出すことはインフレに繋がりますが、多分どうなるかは誰もわからないんだと思います。
いつ爆発するかわからない爆弾みたいなものなんですね。
一つ言えるのは、銀行は国債を日銀に売っているので、利子が取れなくなっています。
だから銀行は破綻寸前になるかもしれません。
銀行が破綻寸前になると、国民はお金がなくなるかもと銀行に駆け込むようになり、それで銀行は破綻します。
日銀が国債を買ってる状況を単純説明すると、政府が国債を発行して、子会社である日銀がその国債を買ってる状況です。
これ「え?」ってなりますよね。
政府は無限に借金できるのです。
なぜなら日銀が無限にお金を作るから。
メディアってこの現実を伝えないとダメですよね。
武田先生もすごく指摘していました。
武田先生が学生にいうこと
武田先生は大学生にこういうそうです。
「君たちの目標は第1位は自分で会社を作ること。それができなければ、できるだけ小さい企業に入って、自分のできることを大いにやってください。それもできないポンコツは大企業に入ってください。そうしたら言われることはできるようになります。自分で仕事もできないし、中小企業でも活躍できなくて、大企業もダメなら官庁に行きなさい。そうしたら人間性を殺して安定した生活を送れるでしょう。」
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