セルフコンパッションを鍛えた方がいいと聞くけど、それってなに?
そんな疑問に答えます。
教育心理学者のクリスティン・ネフ博士が提唱しているのが『セルフ・コンパッション』です。日本語に直すと「自分への思いやり」です。
一昔前までは自分のモチベーションを上げるためには、
- 自分を奮い立たせるような言葉を自分に投げかけたら、モチベーションが上がる
- 失敗した時に過度の罰を課した方が、モチベーションが上がる
なんてことが言われておりました。しかし、それは効果が薄かったり、なんなら「自信過剰のナルシスト」になったりという弊害がありました。
そんな中、セルフコンパッションが注目されています。なぜかというと、セルフコンパッションがある人の方が、
- 成功しやすい
- 目標を達成しやすい
ということが分かっているからです。
以下ではもう少し具体的にセルフコンパッションについて書いていきます。
*このページの内容は話が難しくなりそうなので、マイルドにするためにもキャラクターを使います。
質問担当がこちら↓↓↓
気になるところが見つかったらワイが質問していくでー。
解説担当がこちら↓↓↓
できる限り分かりやすくなるような解説を心がけるよ!
キャラクターを使うことで少しでも分かりやすくなれば幸いです。
1 セルフコンパッションとは?
冒頭にも書いた通り、セルフコンパッションとは『自分への思いやりを持とうぜ!』ということです。
自分への思いやりを持つだけで大丈夫なのかな?自分に甘くなるだけな気がするけれど。
そう思うよね。でも、そんなことないんだ。科学は直感に反することへの理解を手助けしてくれるといういい例だね。
1.1 自信ではなくセルフコンパッションを持とう
「自分に自信を持て!」、よく言われる言葉かと思います。しかしネフ博士はこの「自信を持て!」という考え方には懐疑的でして、「自信が高いメリットは少ないよー」と申しております。
自信が高くても、
- 仕事や学校の成績には関係ない
- リーダーシップが高いわけではない
ということが分かっています。そしてなんなら過度に自信を持つ人は、ナルシストっぽく見られるので嫌われやすい、というデメリットもあったりします😅
(*ただし自信が高い人は、自分のことを『スゲーやつ』だと勘違いしやすいので、幸福度は高いらしいです)
あー、分かるわー。自信満々のやつってちょっとうざいよね。
1.2 セルフコンパッションが高くなると
セルフコンパション(自分への思いやり)が高くなれば、失敗した時に自分を許せるようになります。つまり、挑戦することへの恐怖が少なくなるのです。
セルフコンパッションではなく、自尊心が高い人の場合、
- 成功するために不正をしたり
- 失敗したときに嘘をつくようになったり
というデメリットがあります。現実を受け入れるのではなく、自分の価値を守るために事実を歪めていくのですよ😱
セルフコンパッションにこのようなデメリットは見られません。
なるほどー。自尊心が高いと自分の価値を証明するために、悪い事やっちゃうのやね。
そうなんだ。エリートが不正する理由の1つが、これやね。
1.3 セルフコンパッションが低いと
続いて、セルフコンパッションが低いことによるデメリットを見ていきます。セルフコンパッションが低いということは、『自分に優しくできない』ということです。
つまり、挑戦して失敗したときに自分を責めてしまうのです🤢
- 自分はやっぱりダメなやつなんだ
- どうせ自分なんてなんにもできないんだ
- こんなこともできない自分なんて価値ないよね
などなど、自分に否定的な感情が出てきます。
そうすると、うつっぽくなってしまったり、自分よりできる人に対して過度に嫉妬したりします。
1.4 セルフコンパッションで身につくメリット
セルフコンパッションが高くなり、自分の失敗を許せるようになると、以下のメリットが生まれます。
- 完璧主義から脱出できる
- 他人の失敗を許せるようになる
- 先延ばし癖が治る(先延ばしする理由は「失敗するかも」という恐怖があるため)
2 セルフコンパッションを鍛える上で知っておきたいこと
セルフコンパッションを鍛える上で、知っておきたいことについて書いていきます。
2.1 セルフコンパッションの3つの要素
ネフ博士によると、セルフコンパッションには3つの要素があります。
- self-kindness:自分への優しさ
- common humanity:共通の人間性
- mindfulness:マインドフルネス
この3つの要素を鍛えていくことで、セルフコンパッションは総合的に鍛えられます。
2.2 self-kindness:自分への優しさ
「他人には優しくしなさい」と小学生の時に言われたと思いますが、他人に優しくするのと同じように自分にも優しくしましょう。
2.3 common humanity:共通の人間性
共通の人間性とは、
「人は誰でも完璧じゃないから、失敗するよね」
という認識を持つことです。
この認識を持つことで「誰でも失敗するのだから、自分が失敗してもそれって普通のことだよね。全然特別なことじゃないよね。」と考えられるようになります。失敗することに対して、過度に批判的になる必要はないのです👍
2.4 mindfulness:マインドフルネス
マインドフルネスとは『思考や感情にとらわれず、目の前のいま、ここ』に集中することです。
マインドフルネスってなんにでもいいんやねー。
集中力は上がるし、ダイエットにも使えるし、セルフコンパッションも高めるし、やって損はなしだね👍
マインドフルネスについてはこちらの記事を参考にしてみてください↓
>瞑想・マインドフルネス関連本を20冊以上読んだのでまとめてみた
3 セルフコンパッションの鍛え方
それでは具体的に、セルフコンパッションの鍛え方について見ていきましょう。
3.1 悩みを紙に書いてアドバイスする
- 自分の悩みを紙に書く
- その悩みについて、「もし自分の友達がそれについて悩んでいたら?」と考えてみる
- 友達にどんなアドバイスをかけてあげられるか?を考える
自分の悩みを客観的に見る方法です。
3.2 瞑想をする
瞑想はセルフコンパッションを高めると考えられています。瞑想の方法については先ほどのリンクを参考にしてみてください。
3.3 自分に優しくするフレーズを考えておく
自分に優しくするフレーズをあらかじめ用意しておきましょう。例としてはこんな感じ↓
- 「今、私は苦しみを感じている」(自分の状況を認識する)
- 「人間なら誰しも苦しい時はある」(苦しみは特別ではないことを認識する)
- 「私は自分に優しくできる」
なにか苦しみを感じたら、このようなフレーズを頭に思い浮かべてあげましょう。
おわりに
このページではセルフコンパッションについて書いてきました。セルフコンパッションが高いほうが人生の満足度は高まりますので、是非ともセルフコンパッションを鍛えてみてください👍
それでは!
*参考図書
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