生活保護についての話です。
いまだに生活保護へのアタリは強い昨今ですが、私としてはドンドン生活保護申請した方が良い派なんです。だってねー、みんながみんな恵まれた環境で育ったわけじゃないですもん。
例えば、
- 親になってはいけない人のもとで育てられた人
がいるわけなんですよね、この社会には。
さてさて本題に入ります。生活保護に新たな視点をもたらせてくれるツイートがあったのでご紹介したいと思います。
下手な公共事業をするより生活保護費を出す方が経済が回るんじゃね?
生活保護受給日、年金支給日は僕らの事務所周辺の商店やスーパーマーケットなどが活況。生活必需品や食料のまとめ買いなどがあるため。生活保護受給者などを敵視して予算削減、給付抑制すれば、地域全体が消費不足に陥る。社会保障対象者が個人消費者としての性質を持っていることも意識したい。
— 藤田孝典 (@fujitatakanori) 2018年6月5日
藤田孝典さんのツイートになります。
生活保護受給日には、地域が活性化するんですと。
このツイートに対して、白井則邦さんがこんなことを言っておられます。
生活保護利用者って、支給した金額のほぼ全てを地元での消費に回してくれるので、地域経済に貢献する貴重な消費者のはずなんだよね。
企業減税やリストラ補助金より、ずっと有益なのに、なんでバッシングされるんだろう。自らの首を絞めているような日本の経済政策。 https://t.co/eY1HanUevH
— 白井則邦 (@shirai_norikuni) 2018年6月6日
つまり、生活保護費をカットしてしまえば、地元の商店街やらスーパーやらも打撃を受けてしまうということなのです。
参考に、生活保護の経済波及効果を研究した論文も上げておくね。
鈴木 亘「地域経済波及効果に着目した生活保護費の評価について 大阪市を例として」https://t.co/i2pojh3PwU— 白井則邦 (@shirai_norikuni) 2018年6月6日
この論文に寄れば、
(1)同規模の減税よりも、生活保護の方が経済波及効果が大きい
(2)同規模の公共事業と経済波及効果は同じくらいだが、公共事業は建設業に偏りのに対し、生活保護はサービス、商業への配分が大きく、雇用創出への地域波及効果が大きい— 白井則邦 (@shirai_norikuni) 2018年6月6日
このことはもっと知られて良いと思う。
同じような経済効果があるならば、公共事業と同じように、もっと予算を増やせと言えるんじゃ無いかな— 白井則邦 (@shirai_norikuni) 2018年6月6日
これは「なるほどなー」と思いました。公共事業をやったとしても儲かるのって建設業界周りですもんね。アベノミクスのトリクルダウンも失敗して、一部の人が儲かってもそれが下の下層にまで届かないことがわかりました。
みんなにお金が回るようにするには、生活保護のサービス拡大の方がいいとはねー。これって結局『ベーシックインカム』に繋がる話ですよねぇ。
ちなみに日本において、生活保護基準以下の水準で暮らしている世帯は705万世帯にも及び、その中で生活保護を利用している世帯は161万世帯(22.9%)しかいないようです。これはきついですよ。
お、最新のデータが出てる。生活保護はどんどん利用すべきだと思うけどねぇ。そのために税金払ってるようなもんなのに。 / 生活保護利用 わずか23%/保護基準以下所得は705万世帯 https://t.co/QW4lRdFqBe
— イケハヤ (@IHayato) 2018年6月4日
生活保護利用 わずか23%/保護基準以下所得は705万世帯 https://t.co/JHg78S5jGE 生活保護基準以下の所得(収入から税、社会保険料などを差し引いたもの)で暮らす世帯が2016年は705万世帯あり、そのうち実際に生活保護を利用していた世帯は22・9%しかいないことがわかりました。
— 藤田孝典 (@fujitatakanori) 2018年6月3日
ベーシックインカムは敗北なのか?
この前、ちきりんさんがこんなツイートをしていました。
ほんとに? ベーシックインカムというのは「敗北の思想」なんだよ。もはや一部のごく限られた人以外、自分の食い扶持を稼ぐことなんてできない。だからそんなことは諦めて、みんな(一部の人が稼いでくれたお金を分けてもらって)食べていこう、という諦めの制度なの。ほんとにみんな賛成なの? https://t.co/moTF6wnhHH
— ちきりん (@InsideCHIKIRIN) 2018年6月5日
これ、どう思われます?
ちきりんさんの言いたいこと、すごく分かります。でも、“敗北”という言葉を使っちゃうと色々批判がきそうですなー。
ベーシックインカムを敗北の思想といっちゃうと、「生活保護を受けてる人は、敗北者なんだよー」と言い換えれちゃいそうなので、怖いところです。というかむしろ、すでにほとんどの国民が金持ちの恩恵を受けてばかりだと思うんですよね。医療負担しかり、年金しかり、介護負担然り・・・。
ってことで、敗北うんぬんは置いといて、ベーシックインカムは賛成派なのです。
ベーシックインカムの財源
ベーシックインカムの話をするとすぐに「財源はどこや?」ってツッコミをされますので、これは2ch創設者のひろゆきさんのベーシックインカム案を参考にしてみます。
ちなみにですが、「財源はどこや?」と言われましても、今の国家予算の財源自体も国債という名の借金に頼っていて、そもそも財源なんてないんですな笑
支給額
月額7万円想定
18歳未満は3割
必要予算
93.76兆円
(日本人人口1億2502万人、0~17歳 1915万人×25.2万円、18歳~ 1億0587万人×84万円)
財源
医療費全員3割負担 16兆円
生活保護費カット 4兆円
相続税1.5倍 3兆円 1兆円増
厚生年金と国民年金の支給額をベーシックインカムと同額にする 20.1兆円
(↑BI月額8万円の場合は15.2兆円に減るため注意)
固定資産税5.6% 25.5兆円
解雇規制を無くすことで法人税10.8兆円(2015年度)から倍に 10.8兆円増
たばこを1320円にすることで 6.45兆円 4.3兆円増
パチンコ税35% 6.3兆円
現在の予算 88兆円
その他の財源候補
・ペットショップ税
・投資益を分離課税(20%固定)から、他の所得と合算しての累進課税に(ただし額の算出が難しく、年によって変動が激しい)
・富裕税(一定以上の資産に対する課税。ただし資産の把握が困難で実現(復活)は難しい)
・消費増税、国債や政府紙幣(とりあえずこれらは使わない方向で検討中)
給付対象
・日本国籍所持者引用:https://dic.nicovideo.jp/a/ベーシックインカム案
おわりに
日本の借金は増え続け、GDPは停滞している(他の先進国と比べると相対的に下がっている)ので、どうにかしないとジリ貧のままなんですよね。
極論を言ってしまえば、“今の働き方は日本の借金増大の方向”に動いてるってことなんですな。
これは私がよくいう例えなのですが、
「パソコンもうまく使えない市役所職員50歳が毎月50万円ほど給料をもらっています。しかし、その人の労働を金額に換算すると10万円程度の価値しかありません。じゃあこの人には40万円も給料という名の税金をプレゼントしてるんじゃありませんか?40万円あれば、パソコンを使える若い職員2人を雇えます。どっちが日本にとってプラスでしょうか?」
私のベーシックインカムの根底にある考えです。使えない人を優遇し、使える若者を冷遇していては、そりゃダメになるわな。ベーシックインカムというセーフティーネットがあれば、解雇規制もゆるくできるのです。
この問題はみなで考えていかなければならない問題です。皆さま、どう思われますでしょうか?
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